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ノーシット!

 サンクトペテルブルクのかたすみで遊んでいた俺に、KGBはイタリア行きの切符を渡した。しかし今俺はそのKGBの目をかいくぐって、麻薬の密輸をくわだてている。ああそれもみんなロシアの家族や恋人のため。



砂漠の手記

 白線が粉をあげる、それぐらいの際どい自我の境地で、もう少しだけエゴイスティックにラケットを握ってみたかった。
 テニスプレーヤーが主人公の、スポーツ物。



夜行列車

 試験衛星へ向かうシャトルに乗り込んだパスカルは、窓ガラスに映った自分の髪がどんどん伸びてゆくのに気付く。
 近未来ファンタジー。



ダフストリェーチ

 たとえば、このウォッカの水面のどこに行き場を失った郷愁のような刺々しい想いが息を潜めているのだろう。
 ギムナジウムが閉鎖になり、実家に帰って来たアレクセイはかつての日々を反芻しながらアルコールをあおっていた。かたわらの従兄のセリョージャとの会話をまじえながら、彼はゆっくり眠りに就く。



グロリオサ

 なあ、言っても良いか。きいてくれるか。
 アレクセイ・ミハイロヴィチ・ミノロフ。十二年生。ロシア人。異国の学校へ通い始めて、いまだに馴染めない自分を呼ぶ声。何も見ようとしてなかった彼の、一人部屋で綴る独白文。



白昼夢

 息も苦しいほどの暑さ。きついアスファルトからの照射。目も眩むほどのまぶしさ。そんな中に彼女は一人、木陰に居た。ひまわりが揺れるのを見ながら。



スポーツの耽美学

 スポーツとは耽美である。