交流ラウンジの教室でのカードプレイに関する質問や説明をここで取り上げています。
なお,カードプレイに関する基本的なことは,黒川晶夫「ブリッジ上達法」(有紀書房,780円)などを参考にして下さい。
ディクレアラーになったら,すぐにカードプレイを始めるのではなく,方針を考えます。
ここで時間を取るとほかの人に迷惑を掛けると思って,すぐにプレイを始める人がいますが,そういうことで
遠慮してはいけません。考えずに,まずいプレイをする方が,かえって皆に迷惑を掛けます。
だいたい,1分くらいの時間をとって,あるいは難しければもう少し,考えても構いません。
最初のうちは,「考える」といっても,ほとんどどうしてよいか分からないかもしれません。
初めてディクレアラーになった人は,「頭の中が真っ白で・・・(何も考えられない)」と
よく言います。
それでも,何トリックくらいどうやって取れそうかとか,最初の数トリックだけはどうしようかなどと,とにかく
自分なりに考えてみましょう。だんだん慣れてくると,コントラクトをメークするにはどうすればよいかという
全体的な方針まで考えられるようになります。とにかく,行き当たりばったりにプレイするのではなしに,
自分なりに考えて,その方針に従ってプレイします。
コントラクトがノートランプの場合には,ウィナー(取れるトリック) を数えます。
スートのコントラクトの場合には,切り札が絡んでくるので,トリックを数えるのがむずかしくなります。
数え方は
(1) ウィナー(winners,取れるトリック) を数える
(2) ルーザー(losers,負けるトリック) を数える
の2通りあります。
どちらでも構いません。自分の考えやすいやり方で数えましょう。一般には,(2) の方法が分かりやすいと
されています。切り札の長いハンド(多くの場合は,自分のハンド) を基準に取って,どのカードが勝てるか負けるかを判断することにより,
取れるトリック数を数えます。
スートコントラクトの場合についても,かずちゃんのブリッジ教室に説明があるとよいのですが, まだ 「準備中」 となっています。いずれ,「準備中」 ではなくなるでしょうが,ここでは,交流ラウンジで 拝見している実際のプレイから気のついた ( ごく初歩的な ) 点を説明します。
スートのコントラクトでは,切り札があります。これをどう考えて扱うかがポイントです。
この下に書いてある 4つのことに注意するだけでも,ディクレアラープレーの成果はかなり上がるはずです。 何ごとも,基本が肝心です。かずちゃんのホームページのシミュレーターで腕を磨きましょう。
「カードの枚数を数えるのは苦手で ・・・」 というプレイヤーもいますが,切り札の枚数だけは絶対に数えましょう。
数え方は,13 から味方の切り札の枚数を引き,これを記憶します。
以後,ディフェンダーの切り札が出るたびに引き算します。
切り札は,できることなら,早速全部刈り上げて(あるいは,追い出して)しまいましょう。これが基本原則です。
味方は切り札が多いのですから,そして,沢山の点数を持っているのですから,相手側の切り札を全部追い出して
しまえば,あとはこちらのものです。
もちろん,これは原則であって,場合によっては,すぐに切り札を追い出そうとするとコントラクトがダウンしてしまう こともあります。そういう場合には,切り札を刈り上げるのを一時遅らせますが,それにしても,切り札を刈り上げるというのは, スートコントラクトでの基本です。
切り札は「切る(ラフする)」という性能を持っているので,これを使うと簡単にトリックを稼ぐことができます。
しかし,慣れないうちは,不用意にラフすると,得したつもりでいても,実際には得になっていないことがあります。
| ダミー | コントラクト: 4♥ | ||||
| ♠ | A98 | ||||
| ♥ | Q65 | ||||
| ♦ | 763 | ||||
| 左オポ | ♣ | A532 | 右オポ | ||
| ♠ | T753 | ♠ | K4 | ||
| ♥ | J8 | ♥ | T97 | ||
| ♦ | A42 | ♦ | T985 | ||
| ♣ | KQJ4 | ♣ | T876 | ||
| ♠ | QJ62 | ||||
| ♥ | AK432 | ||||
| ♦ | KQJ | ||||
| ♣ | 9 | ||||
| ディクレアラー | |||||
たとえば,右のようなハンドで,あなたは 4♥ のディクレアラーです。
オープニングリードの ♣K を ♣A で取ったあと,
どうしますか?
クラブが手もとで切れるので,ここですぐにクラブをラフするプレイヤーがいます。
何となく得をしたような気分がします。でも,それは,ぜんぜん得になっていないのです。それどころか,
ここでクラブをラフするのは,長い切り札を短くする自殺行為です。
なぜでしょうか?
クラブを 1回切ったとして,その後を調べてみましょう。あなたの手もとには,切り札が4枚残っています。
切り札を全部刈り上げると,手もとに残るのは 1枚です。
ここから,ダイヤをエスタブリッシュするために,ディフェンダーに手を渡さなければなりません。また,スペードの
フィネスが失敗したときにも,ディフェンダーに手がわたります。このとき,ディフェンダーは,当然,クラブを
出して攻めてきます。それを切るためには2枚の切り札が必要です。1枚では,どうしようもありません。
つまり,このハンドの場合には,切り札の枚数はぎりぎりだったのです。遊んでいる余裕はありません。
♣A を取ったら,ただちに切り札を刈らなければいけません。
繰り返しになりますが,
長い方の切り札を大切に(Hoard the trumps in the long hand!)
しましょう。
ダミーの短い切り札で切るのは,得です。
でも,長いほうの切り札は,どうせ いつかは勝てるので,得にはなりません。長い方の切り札で切る場合には,
それが本当に必要かどうかを確かめましょう。
切り札の長さは,コントラクトを達成する上で,とても重要です。
次に示す例は,大きな切り札を追い出しきれずに残ってしまった場合です。ほかの2人のハンドは,関係無いものとします。
| 左オポ(ディフェンダー) | 切り札:スペード | |
| ♠ K Q | ||
| ♥ A K | ||
| ♦ | あなた(ディクレアラー) | |
| ♠ J 10 | ||
| ♥ | ||
| ♦ A K |
あなたの持っている切り札2枚は,左オポの2枚の切り札より弱いので,
切り札の直接勝負では勝ち目がありません。もしも ♠ J を
リードすれば,4トリック全部を取られてしまいます。
しかし,♦ A を出して
左オポに切らせれば,2トリックを取ることができます。
このように,切り札が短く弱い場合には,切り札の直接の勝負を避けて,自分の長いスートを出して
相手に切らせることにより主導権を回復します。
何でもないこと,あるいは当然のことと言ってしまえばそれまでですが,ディフェンダーの二人が互いに
協力することが大切です。ブリッジは,パートナーシップを重んずるゲームです。
では,「協力」とは具体的には何を指すのでしょうか?
それは,カードプレイを通して,自分の持っているカードの
内容をパートナーに伝え,それに基づいてコントラクトをダウンするように協力することです。
そんなことをすれば,ディクレアラーにも余計な情報を与えるので損になる ・・・ という考えもあるでしょう。
しかし,たとえ,ディクレアラーに情報を与えることになっても,二人のあいだで互いに情報を伝え合うことの利益の方が
大きい ・・・ というのが,ブリッジのディフェンスの基本的な考え方です。
こういう考え方に基づいて,カードプレイの約束が組み立てられています。
2番手のプレイヤーは,低いカードを出す ・・・ これが,セカンド・ロー (Second-Hand Low) です。
そのスートの第1ラウンドの場合には,非常によく当てはまります。もちろん,例外もありますが,判断のつかないときには
これを守るのが普通です。
セカンド・ローは,ディクレアラーのプレイの場合にも当てはまります。
3番目のプレイヤーは,高いカードを出す ・・・ これが,サード・ハイ (Third-Hand High) です。
もちろん,高いカードを出したからといって,勝てるとは限りません。それがディクレアラーのエースに取られてしまうことも
あります。しかし,だからと言って高いカードを出し惜しみするのは,「協力」の精神に反します。
あなたの高いカードが討ち死にしても,パートナーの次に高いカードが
今度は勝てるようになることだってあるのです。
サード・ハイは,ディクレアラーのプレーの場合にも当てはまります。
たとえば,Q J 10 と持っているスートからリードする(台札を出す)ときには,必ずトップの Q をリードします。
この約束も,「協力」という意味で重要です。なぜなら,あなたが Q を出せば,
『このスートで K を持っていません。しかし,J を (たぶん) 持っています』
とパートナーに伝えることになるからです。この場合,もしも,パートナーが A を持っていて,このトリックを絶対に取る必要が
あると思えば, (K を持っているディクレアラーに取られないように) A で取ります。
ここでは3枚の連続したカード(シーケンス) について説明しましたが,2枚のシーケンスでも同じです。
さっきと同様に Q J 10 を持っていて,フォローする(2番手以降でカードを出す) ときに,この3枚の中の
どれかを出す ・・・ という場合には,一番低い 10 を出します。
これにより,パートナーは
『あなたがこのスートに 9 を持っていない。J を持っている可能性がある』
ことを知ります。
ここでは3枚の連続したカード(シーケンス) について説明しましたが,2枚のシーケンスでも同じです。
どんなコントラクトであっても,パートナーがビッドしたスートがあるのなら,原則として,そのスートを選択します。
もちろん,いつでもそれが成功するとは限りません。しかし,パートナーがビッドした
スートがあるにもかかわらず(そして,明確な理由もなしに),自分で別のスートを選んで失敗するよりは,パートナーのスートを
リードして失敗するほうが,はるかにましです。
ブリッジは,パートナーシップを重んずるゲームです。
どのスートを選択してよいか分からないときには
(A) ビッドの経過
(B) 自分のカード
から判断してスートを選択します。
このときに重要なのは,
(A) を優先する
ことです。ビッドの経過を全く無視して自分のカードだけからオープニングリードを選択するのは,
大きな間違いです。オープニングリードを決める前には,必ず,ビッドの経過を確認してからにしましょう。
ヤフー・ブリッジの場合には,ビッド経過が画面に出ますから,それを見てからオープニングリードを考える
習慣をつけましょう。
オープニングビッドというのは難しいもので,熟練したプレイヤーでも,つねに最適のリードをすることは
できません。でも,オープニングリードは,そのあとのプレイの流れを決める重要なカードなので,
少しでも良いオープニングリードをしようと考えることは大切です。
ときたま,
「どうすれば良いオープニングリードができますか」
という質問が出ますが,その答は
「自分のカードをひとまず忘れて,ビッド経過だけから,適切なスートをとりあえず決める。
それから,自分のカードを見て何がよいかを考える」
のがよいでしょう。
| 右オポ | あなた | 左オポ | パートナー |
| 1♦ | パス | 1♥ | パス |
| 1NT | パス | 3NT |
スートを決めたときに,どのカードを出すかが問題です。現在では,以下のようなカード選択が標準的です。 これを,スタンダード・リード(標準リード)と呼びます。
ダブルトンからリードする場合には,上のカードをリードします。
これには,例外はありません。
A K, K Q, A 10, Q 2, 10 6
| スートのコントラクト | ノートランプのコントラクト | ||
|---|---|---|---|
| x x X | X x x | ||
| x x x X | X x x x (または x x x X ) | ||
| x x x X x | x x x X x | ||
| ACBL のコンベンションカードから(pdf) | |||
スポットカード(2〜9 のカード)が 3枚あるとき
4枚以上の場合には,原則として,上から 4番目のカードをリードします。これを フォース・ベスト(Fourth Best) と言います。
ただし,内部シーケンスがある場合には,そのトップをリードします。
| スートのコントラクト | ノートランプのコントラクト | ||
|---|---|---|---|
| フォース・ベスト | フォース・ベスト | ||
| A K x | 10 9 x | A K J x | A Q J x |
| K Q x | K J 10 x | A J 10 9 | A 10 9 x |
| Q J x | K 10 9 x | K Q J x | K Q 10 9 |
| J 10 9 | Q 10 9 x | Q J 10 x | Q 10 9 x |
| K Q 10 9 | J 10 9 x | 10 9 x x | |
| ACBL のコンベンションカードから(pdf) | |||
ダブルトン AK からリードする場合は,ダブルトンの約束に従って,A をリードします。
AK を含む3枚以上のカードからリードする場合には,K,A の順にリードします。
したがって,K をリードすると,(シングルトンの場合を除いて) A または Q を持っていることが
パートナーに伝わります。
スートコントラクトの場合,AK・・・ 以外の組み合わせで A を含む場合には,A をリードします。
スートコントラクトで A の下からカードを出すと,取れるはずのトリックを取り逃すことがあるので,
オープニングリードでは (原則として) A の下打ちをしない約束になっています。
上にも書いたように,スートのコントラクトの場合,A からの下打ちはよくないとされています。 このためか,K からの下打ちも悪いのだと誤解するプレイヤーがいます。K からの下打ちはいつでも良い結果を 生むとは限りませんが,悪いオープニングリードではありません。K からの下打ちを怖がってはいけません。
初めての方は,この枠の中を読まないで下さい。
ACBL のコンベンションカードでは,上記の場合,Q をリードすることになっています。これは,次のような約束に
基づいています。
ノートランプのコントラクトで Q がリードされたとき,パートナーは,J を持っていれば,必ず J を出します。こうすることにより,
ディクレアラーの A を追い出せば,そのスートを走ることができます。
念のために付け加えると,Q のリードは K Q 10 9 ・・・ の場合に限ります。K Q 10 8 の場合は K をリードします。
たとえば,K Q J 8 を持っているとき,K をリードします。ところで,もしも K が勝ったとき,次にどのカードを出したらよいでしょうか?
これにも約束があります。連続する絵札の最下位(この例では J )をリードします。この約束は,パートナーが A を持っているときに,
いつ A で取るべきかの判断を助けます。
この取り決めは,K Q J x だけでなく,Q J 10 9 でも,J 10 9 でも有効です。ディフェンスのプレイがしやすくなります。
昔は,この場合にも トップ・オブ・ナッシングで最上位のカードをリードするのが普通でしたが,
ACBL のコンベンションカードでも,英語で書かれた入門書/ソフトウェアでも,最下位のカードをリードするのが標準になっています。
これは,ダブルトンとの区別をつけるためです。
そして,Mike Lawrence さんは,これを少し複雑にした次の方法を勧めています。
(1) パートナーがビッドして,自分がサポートした(3枚の)スートの場合は,最上位のカードを
(2) それ以外の場合には最下位のカードをリードする。
というものです。
たとえば,パートナーが 1♠ とオーバーコールして,自分が ♠K 7 3 を
持っていて 2♠ とサポートした場合には,最下位のカード ♠3 を出して,
スペードに絵札を持っていることを伝えます。もしも自分が ♠8 5 4 の3枚でサポートしたのだったらトップの
8 をリードするので,絵札を持っていないことが伝わります。
パートナーのビッドしたスートに3枚持っているがサポートできなかった(弱い手)の場合には
スポットカードの枚数を伝えることが,(良い手を持っていると期待される)パートナーにとって意味を持ちます。最下位のカードをリードすれば,2枚ではなくて
3枚持っていることが伝わります。
リファレンス: Mike Lawrence: “Opening Leads”(1996, C & T Bridge Supplies) pp. 289, $19.95
これは,オープニングリードのバイブルと言えるような本です。どう考えると良いオープニングリードができるかを,
細かく場合分けして,豊富なハンド例とともに分かりやすく説明しています。巻末には,49題の練習問題が載っています。
オープニングリードについて詳しい説明を読みたい方にお勧めします。
パートナーが何かビッドしたスートがあれば,そのスートを選択するのが,多くの場合,最善です。
そのときにも,上に説明した標準リードの約束を,そのまま当てはめます。
実は,ブリッジというゲームが始まってから,長い間
『パートナーがビッドしたスートをオープニング・リードするときは,いつでも最高位のカードから』
という約束が使われていました。けれども,これは得にならないので,かなり前に捨てられました。
その理由を,Bill Root さんは,例を挙げて説明しています。
オークションが
| North | East | South | West |
| 1♦ | 1♥ | 2NT | パス |
| 3NT | パス | パス | パス |
| ♥ 9 3 | ||
| ♥ Q 7 4 | ♥ A 10 8 6 2 | |
| ♥ K J 5 |
リファレンス: William S. Root:“How To Defend a Bridge Hand”(Three Rivers Press, New York, 1994) pp 410, $11.20
こちらは,ディフェンスのバイブルというような本です。ディフェンスの考え方と技術がよく整理された厚い労作です。
フォース・ベストの約束をしていると,ルール オブ イレブン が使えます。
これが,パートナーにカードについての情報を伝えることになります(もっとも
ディクレアラーがそれをうまく逆用する場合もあるのですが・・・)。
いま,ダミーとあなたのクラブが
| ダミー | ||
| ♣ K 8 3 | ||
| パートナー | あなた | |
| ♣ 5 | ♣ A 10 6 2 | |
| ディクレアラー | ||
| ♣ ? |
このようになっているとします。ここで,パートナーが ♣ 5 をリードしました。
ダミーからは,セカンド・ローに従って,♣ 3 が出ました。ここで,あなたは,
どのカードを出しますか?
この ♣ 5 がフォース・ベストだと仮定して,ルール オブ イレブン を適用すると,
11 − 5 = 6
という計算をします。この数字“6”が何を意味するかというと,パートナー以外の三人が持っている 5 より大きい
カードの枚数が 6枚なのです。
“5”より大きなカードは,6,7,8,・・・,K,A と指を折って数えると,9枚あります。
フォース・ベストなので,そのうちの3枚は,パートナーが持っています。ですから,
9 − 3 = 6
となります。よろしいですか。
カードを見ると,あなたとダミーで,“5”より大きなカードを 5枚持っています。残る 1枚は
ディクレアラーにある ・・・ ノートランプをトライするのですから,その 1枚はたぶん Q でしょう。
だったら,ここは,♣ A を出さずに,♣ 2 を出して
負けてしまいましょう。そうすれば,次の機会にパートナーからクラブを出してもらうと,フィネスが利いて,残りの
クラブを全部取れます。
ルール オブ イレブン は,たとえば,上のように使います。もしも,♣ A で取って
しまうと,ディクレアラーの Q もダミーの K もどちらも取れません。
その打ち返し(リードバック) にも,約束があります。
(1) はじめに持っていたカードが2枚ならば,迷うことはありません。
(2) はじめに持っていたのが3枚だったら,真中のカードを(つまり,残った2枚の上のカードを)
打ち返します。
(3) はじめに4枚以上持っていた場合には,はじめに持っていたカードの中の上から4番目を
打ち返します。これを,オリジナル・フォース・ベスト(Original Fourth Best) と言います。
(4) ただし,4枚以上持っている場合でも,シーケンスが残っているときは,そのトップを打ち返します。
たとえば,
♣ K 10 7
を持っているとします。パートナーのオープニングリード ♣2 を ♣K で
取った場合には,真中にあったカード ♣10 を打ち返します。
また,
♣ K 10 7 4
を持っている場合には,オリジナル・フォース・ベストの ♣4 を打ち返します。
ただし,
♣ K 10 9 4
の場合には,シーケンスがあるので,♣ 10 を打ち返します。
そうかもしれません。こういうリードをすると,平均的に見て得をする ・・・ という意味です。
肝心なのは,何を打ち返すかということよりも,とにかくまず同じスートを打ち返すということです。
ノートランプの場合には,パートナーは一番長いスートをリードしています。ですから,そのスートを
大切にして(ディスカードしないで),機会があれば打ち返すことが大切です。
もちろん,ダミーのカードを見て,打ち返すと明らかに不利な場合は別です。
自分にも長いスートがあるからというので切りかえることもありますが,よほど自分のスートが
しっかりしているのでない限り,パートナーのスートを大切にしましょう。もしも
『どうしてあのとき,私のスートを打ち返してくれなかったの?』
と聞かれたときに,ちゃんと答えられますか?
ブリッジは,パートナーシップを重んずるゲームです。
ディクレアラーにフィネスをかけることができるからです。
都合のよい例を挙げると
| ダミー | ||
| ♥ 8 4 | ||
| パートナー | あなた | |
| ♥ A J 7 5 | ♥ K 9 3 | |
| ディクレアラー | ||
| ♥ Q T 6 2 |
ダミーの次の人は,ダミーのカードをなるべく生かさないようにする大切な役目を担っています。俗に
絵札に絵札をかぶせる
と言います。ここで絵札 (アナーカード,honor card) と言っているのは,10 を含みます。
たとえば,ダミーとあなたのハンドが
| ダミー | ♣ Q 8 3 |
| あなた | ♣ K 9 2 |
| ダミー | ♣ Q J 3 |
| あなた | ♣ K 9 2 |
その場合には,俗に
最後の絵札に絵札をかぶせる
言います。最初の絵札( Q または J ) には K をかぶせずに,
2枚目の絵札( J または Q ) に K をかぶせます。
2番目以降のトリックでも新しいスートを選んだ場合には,オープニングリードと同じ約束に従います。
ただし,・・・
(1) ダミーのカードが分かっているので,それを見て明らかに有利なリードがあれば,それを選びます。
たとえば,スートコントラクトの場合,A のアンダーリードをすることもありえます。
(2) 原則として,多くの場合には,フォース・ベスト。これは,オープニングリードの場合と同じです。無難なリードです。
(3) 絵札を含む3枚以上のシーケンスでないカード(たとえば K J x x x,Q x x )では,4番目または一番下のカードをリードします。
これも,オープニングリードと同じです。
(4) 3枚以上のスポットカードの場合には,トップ オブ ナッシング (top of nothing) で,頭のカードをリードします。
これは,スートコントラクトの場合,オープニングリードと違う点です。
(5) 一般に,高いスポットカードのリード (top of nothing) は,そのスートに関心がないことを示します。
場合によっては,これが
「これ以外のスートをリードして下さい」
という積極的な意志表示になります。
(6) 低いスポットカードをリードすると
「このスートに絵札を持っているので,このスートをリードして下さい」
とパートナーに伝える意味になります (low card from strength)。
交流ラウンジで8月3日にあったボードにほんのちょっと手を加えて ・・・。
| North | コントラクト: 2♠ | ||||
| ♠ | J43 | ||||
| ♥ | KQ95 | ||||
| ♦ | QJ | ||||
| West | ♣ | KJ92 | East | ||
| ♠ | QT6 | ♠ | A5 | ||
| ♥ | T62 | ♥ | A43 | ||
| ♦ | A654 | ♦ | 9873 | ||
| ♣ | T75 | ♣ | AQ64 | ||
| ♠ | K9872 | ||||
| ♥ | J87 | ||||
| ♦ | KT2 | ||||
| ♣ | 83 | ||||
| South | |||||
右のようなカード分布で,オークションは,次のように進みました。
| West | North | East | South |
| パス | 1♣ | Pass | 1♠ |
| パス | 2♠ | パス | パス |
| パス |
一回目に高いカード,二回目に低いカード,つまり ハイ → ロー が続行希望,
一回目に低いカード,二回目に高いカード,つまり ロー → ハイ が続行拒絶 です。
| ダミー | コントラクト: 4♠ | ||
| ♠ | K85 | ||
| ♥ | QJ6 | ||
| ♦ | AK63 | ||
| ♣ | KT2 | あなた | |
| ♠ | T3 | ||
| ♥ | 72 | ||
| ♦ | QJT874 | ||
| ♣ | A43 | ||
はい。その通りです。
もしも1回目だけである程度区別をつけようと思ったら,ダミーのカードの大きさも参考にして判断します。
はい,使います。ノートランプのコントラクトでは,取られることが明らかでも,カムオンを出すことがあります。
その通りです。取られてしまうと,パートナーはあきらめて,もう一度リードしてくれないかもしれない ・・・。「それでも, 次の機会にリードしてほしい」 というシグナルを送るのです。
カウント・シグナルは,カードの枚数が奇数枚/ 偶数枚のどちらであるかを知らせるシグナルです。
切り札について使うこともありますが,ノートランプの場合が分かりやすいでしょう。この場合,カウント・シグナルは,
あなたが二番手または四番手のときに使います。つまり,相手側がトリックを取っている
最中に出すシグナルです。
奇数枚のとき, ロー → ハイ
偶数枚のとき, ハイ → ロー
とシグナルを送ります。
たとえば,ダイヤモンドのカードの配置が
| ダミー | ||
| ♦ K Q J 10 9 | ||
| パートナー | あなた | |
| ♦ A 7 5 | ♦ 4 3 2 | |
| ディクレアラー | ||
| ♦ 8 6 |
使い方が違うので,混同することはありません。
カムオン・シグナルは,パートナーがリードしているときに使います。
カウント・シグナルは,ディクレアラーまたはダミーがリードしているときに使います。
パートナーがリードしたスートが ♠ で,切り札が ♥ だとしましょう。この場合
♦ に リードを切り替えてほしければ,スペードの高いカードを
♣ に リードを切り替えてほしければ,スペードの低いカードを
出します。これが,スート プリファレンス・シグナルです。
| ダミー | コントラクト: 3♥ | ||
| ♠ | Q | ||
| ♥ | J54 | ||
| ♦ | QJT964 | ||
| ♣ | QJT | あなた | |
| ♠ | 984 | ||
| ♥ | 32 | ||
| ♦ | 853 | ||
| ♣ | AK972 | ||
たとえば,右のような場合です。
パートナーからのオープニングリードは,♠K です。
こういうリードをするオープナーは,♠A か ♠Q の
どちらかを持っています。いまは,ダミーに Q が見えているので,パートナーが A を持っていることは確実です。
でも,A を続けて出すとダミーで切られることが見え見えですから,パートナーは,ダイヤかクラブにスイッチする
ことになります。
多くの場合,パートナーは,ダミーと自分のカードを見て,どちらにすべきか判断できます。ところが,この例のような
ダミーのハンドでは,どちらがよいのか自分では判断がつきません。そこで,あなたがシグナルを出して,パートナーを助けます。
いまは,クラブをリードしてもらう方がよいので,低いカード,すなわち,♠4 を出します。
はい。
| ダミー | コントラクト: 3♠ | ||
| ♠ | AJ8 | ||
| ♥ | 53 | ||
| ♦ | KQJ3 | ||
| ♣ | QT65 | あなた | |
| ♠ | T5 | ||
| ♥ | QJT92 | ||
| ♦ | A76 | ||
| ♣ | A93 | ||
オークションの経過から相手側がクラブを持っていると考えられる場合には,♣2 がシングルトンからの
リードであると期待して,クラブを打ち返します。
そのとき,♣9 と ♣3 のどちらをリードしますか?
もちろん,どちらを出しても,パートナーが切ることは同じです。でも,パートナーが切った後で,♦ を
打ち返してくれれば,あなたの ♦A で再びリードが入り,♣ をもう一度
切ってもらうことができます。ですから,ここは,♣9 ではなしに,♣3 をリードします。
スート選択シグナルは,こんなふうにも使います。
北ブリッジ倶楽部のホームページの初級室に
「ディフェンスの基本」というページがあって,ディフェンスの基本技術を説明しています。
そのほかに,JCBL(http://www.jcbl.or.jp/) から無料でダウンロードできるソフトウェア『ブリッジ入門2』も 断然おすすめします。高度な使い方まで,とても丁寧に,詳しく,分かりやすく
書かれています。