■バグレポート

 QuarkXPressのスクリプティングで経験した,幾つかのバグ,不具合(と思えること)がありますので,ご報告します。

97/02/05:スクリプトでのcut,copyはクリップボードを経由しない

 通常,画像ボックス等をcopyすると,クリップボードにのっかっています。しかし,スクリプトでcopyしても,クリップボードにはありません。しかし,内部的にはコピーされていて,同一ドキュメントにpasteできます。
 問題は,ドキュメント間でオブジェクトのcopy,pasteをするときです。クリップボードを経由しないため,これのスクリプト操作はできません。(この場合は,PreFab Playerを用いて,cut,pasteしたほうがよろしいと思います)。

1:EPSF, PICT以外の画像フォーマットの時,解像度によって,画像の大きさが変わってしまう

 これは,画像の解像度72の整数倍の時は,正しい大きさを取得できるが,そうでない場合,微妙に異なってきます。画像の大きさからボックスを作る場合には注意が必要になります。

tell application "QuarkXPress3.3J"
 tell page 1 of document 1
  tell image 1 of picture box 1
   coerce bounds as points rectangle to millimeters rectangle
  end tell
 end tell
end tell

PhotoShopで,10 cm×10 cmのEPSとTIFF画像を300 dpi,288 dpiで作成した場合

EPS 300 dpi bounds = {“0 mm”, “0 mm”, “99.836 mm”, “99.836 mm”}
  288 dpi bounds = {“0 mm”, “0 mm”, “99.836 mm”, “99.836 mm”}
で同じ値になる

TIFF 300 dpi bounds = {“0 mm”, “0 mm”, “104.069 mm”, “104.069 mm”}
  288 dpi bounds = {“0 mm”, “0 mm”, “99.836 mm”, “99.836 mm”}
と解像度で異なってしまう

2:タブ揃えjustificationの指定方法

 prpertiy name “justification”は,tab list で見える,left,center,reight,align onの指定では動作しない場合があります

タイプ      xxxx  “xxxx”  xxxx justified

left(+ align on)  ×    ○     ○

center(+ align on) ○   ×     ×

right(+ align on) ×    ×     ○

leftでは不正だが,”left”または left justifiedならば正しいことを意味している。

3:ページのEPSF保存をする場合,フォーマットがカラーの時のプレビュー画像が不正

 モノクロのEPSF保存の場合は,プレビュー画像が正しく作成されます。しかし,カラーの場合,スクリプトを使用しなければカラーのプレビューが作成されるが,スクリプトで保存した場合,モノクロのプレビューが作成されます。ただし,中身のEPSFはカラーで作成されているので,実害はありません。

4:ガイドラインをスプレッドに引く場合,positionがルーラ位置と微妙に異なる

 ページにガイドラインを引く場合の位置指定,positionはルーラ位置と同一になるが,スプレッドの場合微妙にずれます。

 ペーストボードの幅が,環境設定の[ペーストボードの幅]の比率から得られる値と実際値が異なっているためです。これをどう補正するかは,ここでは述べないことにします。

5:見開きドキュメントで,スプレッドにあるボックスの数のカウントが不正

tell application "QuarkXPress3.3J"
 tell document 1
  tell spread 2 --1以外の任意
   count of text boxes --picture box, line box, generic box
  end tell
 end tell
end tell

 スプレッドにある,テキストボックス,画像ボックス,ラインの数を正しく取得できません。特にスプレッド3以降は,0となってしまいます。

6:後ろのページを前に移動する場合にクラッシュする

tell application "QuarkXPress3.3J"
 tell document 1
  move page -1 to after page 1 -- page -1は最後pageの意味です
 end tell
end tell

 後ろのページを前に移動する場合に,タイプ×のエラーでQuarkXPressが終了する場合が多いです。前のページを後ろへ移動するのは大丈夫なようです。

7:modifedプロパティが常にtrue

tell application "QuarkXPress3.3J"
 tell document 1
  modified
 end tell
end tell

 新規ドキュメント作成した場合はfalseとなるが,以後ドキュメントを開いただけの時点で実行しても,trueとなってしまう。