
九重地区は、現在「阿蘇・くじゅう国立公園」の一画で、大分県西部に位置して
います。あたりは標高1,000b以上の高原で、「九重連山」と言われるように、
1,500b級の山々が連なっています。その山々はすべて火山で、現在も噴煙を
上げている硫黄山があり、周辺地域には、特色のある温泉群が多く点在しています。
また、高山植物をはじめとし、多種の動植物が生息しています。
くじゅうの山々
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久住山(1788b)
九重山群でもっとも多くの人が登山する代表的な山です。西千里ケ浜からは尖峯として
見え、貫禄のある山です。以前はミヤマキリシマが群生していたが、登山者に踏みに
じられ、登山コースはずれにその面影を残しています。
中体連登山隊 法華院から見た大船山
大船山(1787b)
三俣山と坊がつる盆地を隔てて対立する堂々たる山容で、山頂付近には、御池と呼ば
れる円形の火口湖があります。北大船山との間には「米くぼ」とよばれる火口趾があり、
東側の中腹には、豊後岡城の藩主、中川入山の墓所があり、キリシタン型の墓碑
が築かれています。

めずらしく水をたたえた空池 御池(後方は中岳) 久住山から、右:中岳
中岳(1790b)
九重連山の最高峰で、山岳信仰の中心となっています。つまり、法華院白水寺と久住猪
鹿狼寺の共有の上宮が山頂付近にあり、十一面観音菩薩が祭ってありますた。山の西側
には、二つの火口趾があり、山の北側に位置する天狗が城を映す御池とさらに西側に
御池より低いのに水のない空池があります。
星生山(1768b)
久住山の北側に位置し、飯田高原からも見える山で、頂上付近は、東西にのびるやせ
尾根で、西側斜面は、硫黄山の噴気で白いザラ場となっています。また、山頂はコケモモ
の群生地でもあります。
久住山頂から見た星生山
黒岳(1587b)
大船山の東に黒く見える黒岳がある。この山も二重式火山で、山頂の火口趾には小さ
な4つの小峯があります。黒岳と大船山の間はかなり低くなっており、ここに「風穴」があり、
盛夏でも岩の間に氷が見られることがあります。
平治岳(1643b)
北大船山のさらに北側の大戸越を隔てた双峯の山です。昔は「かりまた山」と呼んで
いたようだが、名前が悪いという理由で、山の東側の野原、「ヒージ」の名前をとって「ひ
じ岳」となりました。この山は、中腹以上が「ミヤマキリシマ」が群生しており、春から夏にか
けてもっとも登山者が多い山です。
三俣山(1745b)
飯田高原、長者原の登山口からも見える山で、山頂が4つの峰からなるにもかかわらず
どの方角から見ても3つに見えるところから三俣山の名前がついたと言われています。山
頂付近には大鍋・小鍋と呼ばれる火口趾があり、多くの植物が群生しています。シャクナゲ
イワカガミ・ドウダンツツジ・ミヤマキリシマ・コケモモ・ナナカマド・コミネカエデと、4月か
ら10月まで登山者の目を楽しませてくれます。

久住山頂から見た三俣山
この他、九重の七石のうちの六つがある稲星山(1774b)、白口岳(1750b)、沓掛山(1505b)、北大船山(1700b)
等が、長者原登山口より南側にあります。
くじゅうの植物
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くじゅうの地形は鐘状火山の集合体であるため、裾野は樹海、中腹は低木、中腹以上
は草原、頂上は特異な岩石となっています。そのため、多くの種類の植物が見られるととも
に、本州中部の高山植物も生息しています。
春、3月の下旬になると花が開き始めます。中腹でも、マンサクの黄色い花が咲き、麓の
道の脇には数種類のスミレが可憐な花を付けています。4月も中旬になると、樹海では、コ
ブシやアセビが咲き中腹以上でもイワカガミやマイズルソウのつぼみもふくらみはじめ、
5月、シャクナゲが咲き、下旬ともなるとミヤマキリシマが咲き始めます。
初夏6月、ミヤマキリシマが咲き誇り、他にドウダン、ベニウツギも開花します。ミヤマキリ
シマばかりが有名ですが、特別天然記念物に指定されているコケモモもこのころ薄桃
色の花を付けます。6月下旬から7月上旬は梅雨となるため、人目に触れることが少ないが
オオヤマレンゲ、シュウキランが咲いています。7月下旬、ヨモギやハギが伸び、なかなか
見つけにくいが、シモツケソウ、キスゲ、アサノコギリソウ、カワラナデシコ、ワレモコウ、
ツリガネニンジンが咲き誇ります。高所にはトラノオが見られます。

モウセンゴケ オカトラノオ キスゲ

ドウダンツツジ マイズルソウ イワカガミ

アセビ マツムシソウ ベニドウダン
8月中旬を過ぎると秋の気配が濃くなります。ハギの花が咲き、ススキの穂が伸び、コケモモの実
も赤く熟れます。草原にはマツムシソウが咲きはじめ、クサボケの実も色づいてきます。
九重のキャンプ場で見えた彗星

ハレー彗星 ヘールボップ彗星 ブラッドフィールド彗星
ニート彗星 リニア彗星
くじゅうの自然は、山や植物に限ったわけではありません。今にも降ってきそうな夜の星、
温泉、岩石、動物(テン・イヌワシ等)、自然を体感するだけではなく、みなさんで調査して
みませんか。キャンプ場付近の長者原ビジターセンターには、これらの資料や、くじゅうの
暮らしや伝統について展示、説明がされています。