MY FAVORITE(作品編 '85〜'89)

「私生活」 篠崎まこと

あらすじ10年来の男友達からかかってきた電話。恋人にふられたという話をした後の 「オレとしてみないか」という問いかけに「うん」と答えてしまい…。
名セリフ「服を着てはじめからやりなおそうか」「どうするの」「まず手をつなぐ…」「賛成…」
コメント18ページの短編なのですが、篠崎まことさんらしいふんわりした雰囲気が良いのです。 同じコミックスに収録されている「PERSON TO PERSON」「アイ ラブ… ユウ」も大好きで、どれにするか迷ってしまいました。
データ掲載:BE・LOVEパフェ Winter号 ’86 
コミックス収録:「イブの遺産」(BLKC)

「メタルと花嫁」 清水玲子

あらすじ殺し屋のジャックはターゲットに接近するため、その娘・エルに近づく。 彼女にはロボットのJがボディガードについていて…。
名セリフオレは彼女を愛してやれる。体が鉄のままであろうと。60年たって彼女が年をとろうと。彼女を幸せにしてやれる。
コメント清水玲子さんの初期の短編が好きです。中でもこの作品が一番好き。 今読みなおしてみて、エルってけっこう嫌な女かも…と思ってしまったのは私がジャックのファンだからでしょうか(笑)。
データ掲載:LaLa2月大増刊 ’85 
コミックス収録:「ノアの宇宙船」(花とゆめコミックス)

「潮騒通りの人魚」 若林美樹

あらすじ閉鎖的な小さな町に引っ越してきたレミは、養父の書いたジュニア小説のおかげで学校では誤解されている。 からまれているところを助けてくれたのは町の有力者の跡取息子で生徒会長の和樹だった。ある日、レミは彼の本性を知ってしまい…。
名セリフ好きだっていったんだ…。
コメント二重人格な和樹が好きだなぁ。レミもいかにも若林美樹さんの描くヒロインらしくって良いのです。
データ掲載:月間セブンティーン ’85 8月号 
コミックス収録:「潮騒通りの人魚」(セブンティーンコミックス)

「風の暦」 深見じゅん

あらすじ銀行につとめる美奈子、同僚の神埼につきあってくれといわれ、つきあいだして…。
名セリフ カチャッと心の中で音がして あたし 抱かれること嫌いじゃない…って思った
コメントごく普通のカップルがつきあいだしてから結婚が決まるまでの、どこにでもありそうなお話。 この普通さがなんとも心地良いのです。共感しながら、最後になんだか暖かい気持ちになれます。
データ掲載:OFFICE YOU ’86 2〜7月号
コミックス収録:「風の暦」(ユーコミックスデラックス)

「スクランブル・ツイスト」 つづき春

あらすじ親友同士の美佐子とミカは、やはり親友同士の慎二と彩に告白することに決める。 自分で言わずにお互いに橋渡しすることにしたら、慎二と彩は橋渡ししにきた相手のことが好きで…。
名セリフ 「でもねそんな…キレイごととは違うんだホントは。ていうより…キレイごとにしておきたかったのかも…”友情”っていうのを」 「なんだかよくわかんねえけど、キレイにしておきたいってとこがミソなんじゃないの?」
コメントほのぼの四画関係のお話。「オマエの趣味にはついてけねーぜ」「こっちこそだぜ」の男の子たちも、 「ごめんね、ホントのことが言えなくて」「あたしもー」の女の子たちも、どっちも可愛いんだなぁ。 こういう高校生活を送ってみたかった(笑)。美佐子みたいな素直な女の子に憧れてしまいます。
データ掲載:ミッシィ ’88 12月号
コミックス収録:「ゆるく静かに闇をぬけて」(ミッシィコミックス)

「オモチャたちの午後」 谷地恵美子

あらすじ兄と二人暮らしの友希は、高校卒業したら独立しようと、 放送作家の元夢のところに仕事を捜しに行くが…。
名セリフ それでも本気でいやになったわけじゃないなら、無理に離れようとしないでくれないか。寂しくてしょうがないから。
コメントこういうセリフをさらっと言えちゃう夢さんが好きです。 プロポーズのところも良かったなぁ。
データ掲載:YOUNG YOU ’89 1月〜
コミックス収録:「オモチャたちの午後」(ヤングユーコミックス)

「Bedside Moon・歌って」 伊藤かこ

あらすじ売れないアイドル歌手の真理子には秘密がある。売れっ子作詞家・雄二と結婚していること。 幸せに暮らしていたが、雄二が作詞した歌を歌ったところ、ヒットしてしまい…。
名セリフ じょーちゃん、茶ー飲まへんか?
コメントよくある設定ではあるのですけど…クライマックスシーンがすごく好きなのです。
データ掲載:プリンセス増刊ピコット ’87 7/25号
コミックス収録:「きまぐれなルージュ」(ラポートコミックス)

「天使のささやき」 塩森恵子

あらすじ不倫問題で左遷されて5年、本社に戻れることになった男は、 コインランドリーである少女に出会う。向かいの部屋に住んでいるという彼女は、彼の事を詳しく知っていて…。
名セリフ 私がそばにいてあげる…。ずっとあなたのそばにいるわ。だからもう淋しくないわ。約束するわ…。
コメント塩森さんの描く中年男(この場合はまだ33歳だから、中年は可哀想か)が好きです。 情けないんだけど、どこか魅力的なんだなぁ。
データ掲載:YOUNG YOU ’89 3月号
コミックス収録:「ロマンシングtheゲーム」(ヤングユーコミックス)

「IMOSEな関係」 中野純子

あらすじ高校時代に子供ができて卒業後に結婚した琴子と徹。 2年後、琴子は離婚を決意して実家に戻るが…。
名セリフ わたしは徹のうれしい顔見れるのが、一番うれしい。
コメント何を考えているのかわからない徹に、イライラしちゃう琴子。 でも、ミステリアスな男って魅力があるんだよなぁ。息子の良明くんもかわいいです。
データ掲載:YOUNG YOU ’88 4月号〜
コミックス収録:「IMOSEな関係」全2巻(ヤングユーコミックス7)

「ボーイフレンド」 惣領冬実

あらすじ高校生の柾は、バスケットボールで全国大会の経験もあるが、問題を起こして転校し、バスケットもやめてしまう。 しかし、心臓が悪い可奈子と出逢い…。
名セリフ あいつはいい女なんかじゃねーよ。性格悪いやつにホレちゃうバカな女ー。
コメントとても素敵なラブストーリーです。脇役もそれぞれ素敵だし。
このセリフを言う高刀くんがすっごく好き。 こんなふうにノロケられちゃたまらない。おごるって言い出した荘さんの気持ちがわかるなぁ。
データ掲載:週刊少女コミック ’85〜
コミックス収録:「ボーイフレンド」全10巻(フラワーコミックス)

「ボーイフレンド ガールフレンド」 小沢孔璃子

あらすじ一彦は仕事で会う貴子と友達付き合いをしてきたが、女性として意識するようになってきた。 彼女に、ホテルへ誘われるが…。
名セリフ 今になってやっとわかったわ。あたし、彼に会ってドキドキしたわ。あなたにもそういう人が現れたら、 ここ(心臓)の音を信じなさい。
コメント最初雑誌を立ち読みしていて、思わず読み返してしまった。 やはり好評だったようで、続編が出て、4巻まで続きました。でも、第一作が一番好きです。 最近はボーイズ系で描いているようです。まあ、この話もそうなので、驚かないけど。 でも、レディースに描いていた作品のほうが良かった…。
データ掲載:MAY ’89頃?
コミックス収録:「ボーイフレンド ガールフレンド」(MAY’S BEST)

「しずくの風景」 大野潤子

あらすじ藤枝カオルは高校の名門サッカー部のマネージャー。 主将・神崎がハンサムなため、マネージャー希望者は後を絶たないが、続いたのはカオルだけ。 サッカー部には中学から一緒の清水もいるが…。
名セリフ 清水くんを見に行くんだよ…もちろんみんなも応援するけど。やっぱ…エコヒイキだねぇこれって。
コメント「空の風景」(全5巻)に続いていく、サッカー部を舞台にした青春物語。 大勢いるキャラの中でも、カオルが一番好きです。 作者は高校サッカー好きらしい…納得です。
データ掲載:別冊少女コミック ’87 8月号〜
コミックス収録:「しずくの風景」(フラワーコミックス)

「東京心中」 東宮千子

あらすじ劇団にいる女優志望の志保子の前に、ファンだという幸田竜之介という青年があらわれる。 そこから、どんどん幸運が舞い込んでくるが…。
名セリフ もし…人が生まれかわれるとしたら…人間は決して前と同じ人生をくりかえすために生まれてくるとは ぼくは信じない。……いつか…今度生まれてくる時はぼくたちはだれよりも幸せになれる。 だから…この瞬間をせいいっぱい生きなきゃいけない。
コメント主人公が女性です(笑)。自分の夢を見ることが許されなかった男と、 二人分(三人分か?)の夢を背負うことになる女…。最後、舞台に出る直前の志保子の笑顔がすごくせつない。 現実離れした展開ではあるんだけど…まんがだからいいんです。
データ掲載:ボニータ ’85 11月号〜’86 5月号
コミックス収録:「東京心中」全2巻(ボニータコミックス)

「ロマンス五段活用」 藤田和子

あらすじ捨て子だった麦子は、ある日大富豪のお嬢様だったとこが判明。 でも、お嬢さまも楽じゃない。跡を継がせようとする祖父との大バトルが…。
名セリフ 婚約取り消すのちょっとタイヘンだけど、でも由基のあんな顔見てるほうがやだ。 失恋よかずっとカナシイ。
コメントすごく楽しいラブコメです。麦子は可愛いし、由基はかっこいいし。 それにラブシーンがみんな素敵なのよね。
データ掲載:週間少女コミック ’89 13号〜
コミックス収録:「ロマンス五段活用」全4巻(フラワーコミックス)

「街に雨の降る如く」 くぼた尚子

あらすじ女子大生のまりこは、周囲には遊んでいると勘違いされているが、 本当はまじめで暗くて地味…。コンパで景一と知り合うが、誤解に誤解が重なり…。
名セリフ「あたしなんか、おねえちゃんのおかげで失恋したのにっ。 あたしはしっかりしすぎてかわいげないって。そりゃしっかりもするわよ。あんなトロくて ぐずで暗くてバカな姉がいたんじゃ。どおしてくれるのよ。ボンヤリの姉のツケが、 みんな妹にまわってくるのよ。」
「ねえ、あれまだ有効?まりちゃんのかわりにボクとつきあうって。」
コメントテンポの良い会話がくぼた作品の魅力です。 この作品でも、まりこの妹・なつみと景一の友人・朗が良い味をだしています。 そんなわけで、主人公を差し置いて、二人の会話を選んでしまいました(笑)。 素敵なラブストーリーなんですよ(と、いちおうフォロー)。
データ掲載:ASUKA ’86 2〜5月号
コミックス収録:「街に雨の降る如く」(ASUKAコミックス)

「あした、船にのって…」 榛野なな恵

あらすじお嬢様学校に通う淑美は、年下のさとしと知り合いになる。 万引き現場に出くわしたことから会うことがなくなるが、その3年後再会し…。
名セリフ夢のほうが真実に近いかもしれないでしょう? わたしは夢の中で目をさましたの。そこで自分をみつけたのよ。
コメントラブストーリーとしても好きなんですが、 それだけではなくて…。上記のセリフが象徴するように、 世間の価値観と相容れない「自分」という図式は榛野なな恵作品に共通するところです。
データ掲載:月刊セブンティーン ’85 7月号
コミックス収録:「あした、船にのって…」(セブンティーンコミックス296)

「バラ色の人生」 坂井久仁江

あらすじ結婚することになった夏姫と克彦。 ジャンケンに負けた克彦は、夏姫の高橋姓を名乗ることになるが…。
名セリフただね、あんたがあたしの言うことを真剣に受けとめてくれるんだってわかって、 うれしかったよ。ありがとねって言いたかったの。
コメントおよそ少女まんがのヒーローらしくない、情けな〜い克彦が、なんか良いのです。 二人の中学時代の話もあるそうなのですが、読んだことがない…。読んでみたいなぁ。
データ掲載:別冊ヤングユー ’87 オータムグッズ
コミックス収録:「バラ色の人生」(ヤングユーコミックス033)

「お月様ほしい」 逢坂みえこ

あらすじ母子家庭に育ち、普通のお父さんになる夢を持つ中学生の義孝は、 同級生・町子に偶然町で出会う。「風と共に去りぬ」を見て、女優になると言い出した彼女に惹かれるが…。
名セリフあたし義孝に恋してた。女優に一生賭ける夢を見ながら、 平穏な家庭の夢を見る義孝を好きになっちゃった。だから、こうするしかなかったのよ。
コメントお互いの夢を実現するために別れる二人。せつないです。
データ掲載:別冊ヤングユー ’87 スプリンググッズ
コミックス収録:「お月様ほしい」(ヤングユーコミックス009)

「SO LONG−いつか約束の日に−」 つじいもとこ

あらすじ結婚式を前に死んでしまった菜都は、 幽霊になり22年間、婚約者だった育郎のそばについていた。 菜都に気付いた育郎の妻玲子とは10数年前から話友達のような関係になっている。 ある日、事故で入院していた長男勇人が帰宅すると、菜都が見えるようになっていた。 さらに、育郎の転勤話が持ち上がり…。
名セリフあたし、あなた達の不幸を願ったこともあるって言ったでしょ? でも本当に不幸になったらいやよ。なんでそんなに幸せなの許せないって思うくらい幸福でいてほしいの。
コメントレディースコミックと間違えて手に取ったホラー雑誌に載っていた短編。 そんなふうに名作に出会えたりします。猫のエサの缶詰を開けようとする菜都のせつなさ。 コミックスに作者のコメントが載っています。「これを読んだ誰かが幸せになりますように」 私は幸せになれました。
データ掲載:ミステリアスFee ’87
コミックス収録:「夏の視線」(ホラーハウスコミックス)