網膜とは眼球壁の内側にある10層の薄い膜です。
網膜には光や色を感じる細胞があり、光刺激を視神経を通じて脳に伝達する役割を果たしています。カメラに例えるとフィルムに相当します。
身体の中で唯一、血管の様子を見ることが出来る「眼底検査」はこの網膜の様子を映し出したもので、眼の病気だけでなく、動脈硬化や糖尿病による合併症などあらゆる病気の発見に役立っています。
網膜は視覚に大きく影響する場所で、その疾患は回復に長期間必要です。
最近は、生活病と呼ばれる糖尿病による網膜症や、高血圧・動脈硬化による網膜静脈血栓症、網膜動脈硬化症など、網膜の疾患が増加しています。
網膜血管炎
網膜血管の炎症です。原因不明なことが多いですが、膠原病(こうげんびょう)の眼症状として起こることがあります。
網膜の血管壁が炎症で痛むと、血液成分の血漿が外へ染み出し、網膜に溜まって浮腫(むくみ)を起こします。その部分は網膜の機能が失われ、視力が低下します。
進行すると血液の流れが悪くなり、つまった血管は白線状になります。また流れが悪くなったところに血液を供給するために、新しい血管(新生血管)が作られます。
この新生血管は壁が大変薄いために、しばしば硝子体の中にまで出血を起こし、視力が急激に低下します。
治療は、主に炎症を抑えるためのステロイド薬を服用します。血液凝固を抑制するアスピリンを用いることもあります。
また、必要に応じて「硝子体手術」やレーザーによる「網膜光凝固術」を行います。