介護ヘルパー受難 「家政婦と混同」八戸大講師が調査

 介護ヘルパーやケアワーカーの55.9%が、お年寄りなどの利用者やその家族から身体的、  精神的な暴力を受けた経験があることが、八戸大の篠崎良勝専任講師(36)=介護労働学=のアンケートで分かった。  洗濯や食事の用意など、老人介護以外の仕事を頼まれた人は約80%に上り、介護現場での厳しい労働環境の実態が明らかになった。

 調査は昨年6―9月、青森県や北海道、東京など10都道県のホームヘルパー、  介護職員の計500人に郵送で実施した。回答率は57.2%だった。ヘルパー側から出されている不満の声を数字に表し、  労働環境の改善につなげるのが目的。

 身体的、精神的暴力の内訳は「殴られた、けられた」が34.6%、「つねられた、小突かれた」が29.7%。  「なじられた」「ばかにされた」「脅された」など、言葉の暴力も10%を超えた。

 介護保険法で定められたサービスメニュー以外のことを頼まれた経験のある人は、79.5%に上った。  「利用者宅の窓ふき」(51.7%)、「利用者の家族向けの調理」(47.2%)、「利用者の家族のための洗濯」(40.9%)など、多くの人が老人介護以外の仕事を依頼されていた。

 ヘルパーが感じた、利用者やその家族の意識については、「介護従事者と家政婦を混同している」が62.2%で最も多かった。  篠崎専任講師は「労働環境を改善しなければ、働き手がいなくなり、結果的に介護保険が機能しなくなる。  質の悪いヘルパーもいるが、高い職業倫理を持ったヘルパーが嫌がらせを受けて職場を去っている実態がある」と、  利用者側の意識変革を訴えている。

(河北新報) - 2月22日7時6分更新

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