| 岩の判別 v1.1 岩の分類には、一般的に知られた地質的な岩の成因による分類がある。 一方、土木工学的な分類では、トンネル、ダムなどの岩を取扱う対象物毎、或いは事業主体毎にさまざまな分類法が用いられている。 大きく分けて、構造物基礎、地下空洞、法面等の力学的な安定を目的とした岩盤分類と掘削施工の難易による岩の分類法があるが、いずれも統一した分類法は確立されていない。 一般に、土砂・軟岩・硬岩の呼称区分は、後者の掘削における難易による分類で、以下のような考え方で区分している。 土 砂 : ブルドーザの排土板で掘削可能な地盤 軟 岩 : リッピングで掘削可能な岩盤 硬 岩 : 発破による掘削が経済的である岩盤 更に、国土交通省等では施工効率によって、軟岩T・U、中硬岩、硬岩T・Uに細分類している。 リッピングの能力はブルドーザの大きさによって違うので、ここの区分において、リッピングの可否を判断する機種は、汎用的な32t 級としている。 施工前に調べること 掘削性の判断 施工前に地盤の掘削性を判断するには、設計図書の地質調査資料を調べる。 硬さを判断できるデータとしては、ボーリングデータのN値(標準貫入試験)、RQD、一軸圧縮強度、超音波速度と弾性波探査の弾性波速度がある。 ボーリングデータ N値: 50以下の土砂・軟岩の硬さが判断できる RQD: 岩(ボーリングコア)の亀裂の程度(頻度)が判断できる 一軸圧縮強度: 岩片(ボーリングコア)そのものの硬さが判る 超音波速度: 岩片(ボーリングコアの)弾性波速度 弾性波探査データ 弾性波速度: 岩片の硬さと岩盤亀裂との合成的硬さを判断できる リッパビリティは、弾性波速度との相関が強いので、弾性波速度のデータがあれば掘削性を判断しやすい。 弾性波探査を実施していない場合は、ボーリングデータを参考にする。 ボーリングを実施している場合は、N値やRQDが容易に得られるが、一軸圧縮試験の実施頻度は低い。 また、ボーリング地点は、アバット等の構造物基礎の位置が多く、切土山を対象にしている例は少ないが、地層図からの推定の参考になる。 施工時の判定 設計時には、弾性波速度による掘削性(リッパビリティ)の判断が最も妥当な方法であるが、実際の施工時のリッパビリティと食い違うことは多い。 従って、施工着手後の実際のリッパビリティの判断は、実機による判定試験が最も合理的で、JH等で実施されている。 しかし、判定試験が実施できない場合の裏付け資料や工法変更の資料として、弾性波測定、一軸圧縮試験の他、簡易的な方法として、シュミットハンマ、点載荷試験等が利用される。 岩盤の工学的分類の参考図書: 「岩盤の工学的分類方法(JGS 3811-2004)」 地盤工学会 「日本の岩盤分類」 応用地質 特別号 応用地質学会 1992 「岩盤分類とその適用」 土木工学社 1989 「岩の工学的性質と設計・施工への応用」 土質工学会 1974 |
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