マンションやアパートでは、どんな人が住んでいるのかわからなかったり、
また隣同士に住んでいても、めったに話はしないことが多いといわれます。
顔見知りになって、挨拶はしても、そんなに親しくなることは少ないようです。
実は私も隣の家族とは仲良しなんですが、ご主人の職業などは聞いたことがなく、
知らないままで何年も過ごしています。
ただ隣同士だと、相手の人の生活サイクルなどは、知るつもりは無くても、わかりますよね。
いつもスーツで朝早くに出かけていき、6時ごろにはだいたい帰る とか、
必ず10時にはお買い物に行く、とか、
昼間は家にいるのに、夜には必ず出かけていくとか...
こんなとき、私たちは、その人の格好や生活サイクルから、その人の職業などを勝手に想像し、
隣の人は公務員だろうか、真面目なサラリーマンかなというふうに決めていきがちですね。
私の友人の女性は昼間、マンションの周りをリラックスした格好でいつも散歩し、
夕方になると決まってスーツで出かけていたので、マンション人々の間では、
どんな仕事だろうと不思議がられていたらしい。
実は彼女はカルチャーセンターの夜の部の講師をしていたのです。
このような判断の仕方を心理学では、「典型速断傾向(ヒユーリステックス)」と言います。
つまり、その人の行動をみて、その行動をする自分が知っているタイプに照合して、
その人の職業を決めてしまうという判断傾向の事なんですね。
私たちのまわりの環境は都市化に伴って、急激に複雑になってきています。
また現代は情報化社会といわれるように多くの、あり余るほどの情報が
ネットや雑誌、メディアなどで、とび交っています。
物事を判断するときは、よく調べてから判断するのが、最も正確な判断ができるのですが
現代では情報が多過ぎて迷ってしまう事もあります。
このような状況では人は、すべてを知ろうとするよりも、もっと早く、状況を判断しようとします。
その時の一つの方法が、この「典型速断傾向」です。
この方法は、ある一つのことを判断するときに、そのものまたはその事を、
すでに自分が知識として持っているいろいろなタイプに照合しながら、
そのなかで、類似しているタイプに無意識にあわせて結論づける方法です。
例えば、
大きな体にちょんまげをゆっていたら、お相撲さん、
病院内で白衣を着ている人をみたら、お医者さん、というふうに判断したりします。
実はこの判断方法は、かなり良い結果をもたらし、短い時間、
少ないエネルギーで、情報を効率よく処理しているのです。
ただし、たまに、ちょんまげをゆっていた人は、時代劇の俳優であり、
白衣の人は、病院の技師であったという失敗をする事もあるかもしれませんね。
ちなみに、私の隣の家のご主人は、
いつも大きな荷物を抱えて、赤い顔をして、気持ちよさそうに、暖かそうに帰ってこられます。
時々、かばんの中からタオルがのぞいています。
私の中のデーターが動きます。
また、銭湯ですか...?
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