6.ふれあい恐怖症候群





 最近通常の仕事はこなせるのに、他人との距離のとり方がわからなくて深い人間関係が築き難い
という「ふれあい恐怖症候群」と呼ばれる人たちが若い世代に増えています。 
仕事上の付き合いや挨拶を交わす程度の付き合いだったら特に問題なくこなせるのですが、
お互いのことを深く知り合うほどの付き合いになると耐えられず逃げたくなってしまう人が多くなっているようです。

 「ふれあい恐怖症候群」の人は、仕事上の人間関係は表面的な関係のことが多いので
特に問題なくこなすことが出来ますが、なにかトラブルが起こった時に親しい同僚や上司に
助けを求めることが出来ず、融通が利かず臨機応変な対応が出来ないために、さまざまな問題を
引き起こすことが多いようです。

 これは現代の日本が核家族化が進み、子供の頃から両親・兄弟といったごく限られた人とだけ
過ごすような生活パターンが多くなり、家の中でテレビゲームやインターネットなど人と触れ合わずに
一人で遊ぶことが多い環境が背景となっているようです。 このような人間関係の希薄化のせいか
人と関わることが苦手で、特に自分から積極的に話しかけたり自分をさらけだしたりすることが
出来ない人が増えています。 そのような人の根底には、相手に嫌われるのではないかという
傷つくことに対する恐怖心があります。でもその裏には相手に近づきたい、触れ合いたいという
欲求も同時に持っていることが多く、そのため「近づきたいけど傷つくのが嫌だ」と言ういわゆる
「ヤマアラシのジレンマ」を抱えていることが多くあります。


【ヤマアラシのジレンマ】

 あるところに寒さに震える2匹のヤマアラシがいました。寄り添って暖まりたいのですが、
ヤマアラシはお互いに全身が針で覆われています。だから近づくと針が刺さって痛い。
でも離れると寒くて仕方が無い。
そう、近づきたくても近づけない・・・・ と言うジレンマに陥るのです。
そして何度か「痛い」「寒い」を繰り返すうちに、お互いに傷つくことなくそれでいて適度に寒さを防げる
距離に落ち着くということです。



 ジレンマとはちょっと違いますが、あるコラムにこういうのを見つけました。

 『本当は近づきたい。思いきり近づいていつも相手のぬくもりを感じていたい
 私がその相手のぬくもりになっていたい
 それが本当に思うところ
 お互い理解し合い支えあいたいのに、歩み寄るとお互いを傷つけてしまう
 そんなことの繰り返しでお互い傷だらけになった
 2人はヤマアラシだった。
 ジレンマは続くけど、いつまでもヤマアラシではいられない
 お互い存在が確認できて、ヤマアラシが人間になるのかもしれない』





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