ワッシャー TRASH
赤い惑星の月の年(YEAR OF THE RED PLANETARY MOON)



電気の月(Electric Moon)
「統合」
「愚者」
「傾き」



「統合」

電気(3)の月26日【KIN 130】白い宇宙の犬
G暦2002.10.15


バラバラになった様々なものを統合していく。それは、こうやって文章を紡ぐこととも似ている。 15日間、店鋪のリニューアルのため休業していた。約5年の年月が、びっしりこびりついて、店の至る所で 断片化している。あるものは埃まみれであり、あるものは忘れ去られた遺物であり、あるものはその時必要で あったがもはや不要のものである。堆積していたそれらの検索を行なうための15日間だった。 拭き掃除をする。雑巾は真っ黒だ。その汚れのひとつひとつに、想い出が宿っている。 辛かったこと、楽しかったこと、痛かったこと、笑ったこと、その瞬間が凝縮した埃だ。 新しくスイッチを入れ直すためには、ゼロに戻してやらなければならなかった。 自分自身が、店のあらゆる箇所に手を入れ、思い出し、再記憶し、決断し、もう一度、何の為にこの店に集まったのかをそれらの物たちに、分からせてやる必要がある。 目的が拡散し過ぎているのだ。行き場を失ったものたち、ここで捨てなければならないものたち、腐れ縁を 断ち切るのだ。みるみるうちにゴミ袋の数は増え、見切った商品を他店へ売り払い、新たに店を更新していく。 持ち切れない程の情報を入手するべきではない。使い切れない程の量の、意識されない時間、聴かない音楽、 見ない写真、読まない書籍、飲まないお酒、貼らないポスター、取っておいた包装紙、そいつらに用は無い。

こうしてもう一度、自分との関係性を構築し直して、新しい課題に挑戦することにした。 どうなるかなんてことは考えない。過去に戻ること、未来に起こるべき出来事、そんなことを感知したところで、それらに憂慮したり、心配したり、苦々しく心苦しくなってみても、この瞬間は絶えず流れていく。 止まらない場面場面に脚本があろうがなかろうが、演出家に罵られようが、他の出演者に配慮してみたところで、自身の役回りを決定付けるのは他者ではなく、その本人以外の誰でもない。

お酒が侵入してくる。煙草や毒物や恋人や友達も、自分の時間に割り込んでくる。 そこで、僕はそれらとの新たな関係性を構築し、友好的に、積極的に、振舞う。 今までとは違った自分が生まれる。分裂したと言ってもいいかも知れない。 そうやって分かれ別れして、どんどんと増殖して僕の模造が出来上がり、古い僕は消え、模造が本物と寸分 変わらずになって、そこら中を動き回り、また触発されて新たな僕を生む。 ゲームが終わる気がしない。死んでしまうなんて考えられない。だけれども、周囲は淋しい死で溢れている。 少しだけ、一回りだけ、前より大きくなったような気もする。 脱皮。古く脱ぎ捨てられた抜け殻。

天上歩行3日目。



「愚者」

電気(3)の月09日【KIN 113】赤い太陽の空歩く者
G暦2002.09.28


たまにはダークな部分も出していかないとパンクする。それにしたって、行き着く先は本人に帰結するだけなのだけど。「自業自得」なる言葉、「因果応報」なる言葉、何かを投げ放てば、当然それに反応して戻ってくるとはいえ、何もしないで貝のように口閉ざしていることは困難である。もがけばもがくほど絡みつく、藻のように、長い頭髪のように、ああ怨念。いっそのこと、血が噴き出ようが、肉が裂けようが、踊り狂ってしまいたい欲望に唆され、暴飲暴食、自暴自棄、強行採決、百鬼夜行の強行軍にでも出掛けてしまおうか。死なば諸共、モロトフ・カクテル。と鼻息荒く、駆け出してみたものの、道端の石につまずいてすってんころり、泣きべそ。石に八つ当たり。帰って不貞寝。寝汗。

ネットスケープとオサラバした。ていうか、強制的に排除されたのだが。 新しいネスケをインストールするために、ちびっと削除ボタン(前の旧ブラウザーを消しちゃうボタン)を押したら、見事に消失した。いや、流れの中で、更新してくれると思うじゃん。駄目?それで、大切なメールなども、瞬殺。秒殺なんて生易しいもんぢゃなかったね、ホント、み〜んな消えちゃった。あははは… はひょう〜。そう自業自得だよね。それで新しいのをインストールしようとしたのだけど、それも何故だか入ってくれない。だんだんムカついてきて、手当たり次第に削除して憂さ晴らし。もう「N」がつくもんは片っ端から。えい知ったことか。考えるだけ時間の無駄ぢゃー!そんなわけでブラウザーは、あまり使っていなかったエクスプローラーになりました。メールの送受信は、ヤフーメールとアウトロックに切り替える。 どうせもう、アドレスも引っ越しなんだから綺麗さっぱり、新たな門出を祝うのだ。 あー馴れてないと使いづらっ。

所詮、電気信号なんだよね。こんなふうに言語に置き換えて変換してくれてるけど。 しこしこ書き溜めたって瞬殺。あてになるのは自分自身の頭ん中だけ、て最近物忘れが非道いんだよね〜て。 人は、瞬間しか感知出来ない生物なのか!関知せず!瞬間が連なり時間を紡いでいくが、それに関連性を持たせるのは己の気持ちだけじゃないか。次々と提示され、開示される瞬間の波が、あれ見逃してるうちに、どんどんと遠くへ流されていく。置いてきぼり。現在を中心に、過去から未来へと一方的に流れていくように見える時間軸。その直線上にだけ、時間は進むのか?否、球状というところまでは考え得ることは出来る。 そこに生きることはまだ出来ないが、考えられるということは存在するということでもある。 「2001年宇宙の旅」のような世界観を想像(創造)できる人ならば、それはすぐ先で掴めるはず。 うーん何言ってるんだろふ、いわゆる支離滅裂てやつですね。たまにはいいか、て飲みの席ではいつもこんなんなんですが。

「銀河の活性化の正門」これが10日間、続いています。明後日でお終いです。明日は、ジョン・レノンの バースキン。いろいろなものに、リセットボタン。前にも云ったけど、句読点が打てるのが人間の凄いところ。続く、終わる、そして始まる。だらだらした無用の長文もよろしかろう、簡潔に一言もよろしい、或いは 575調でも、三々七拍子でも結構。でもどちらかといえば、ロックンロールな感じが好み。 疾風なり。チャック・ベリーの詞の素晴らしさを云ったのはジョン・レノン。 拾い集めて、ばらまいて、こうして今日も船を漕ぐ。SHIP OF FOOLS!



「傾き」

電気(3)の月04日【KIN 108】黄色い自己存在の星
G暦2002.09.23


電気の月になりました。先月は、対象化することでエネルギーを集中してきたが、今月は単に対象に向かう だけでなく、そこから同時に広がりが生まれ、新たな思いが湧き、それにまた刺激を受ける。 「私はどうしたらベストの方法で仕えることが出来るのか?」 1の月の「新規な目的」が、2の月「挑戦を極性化(二極化)」し、3の月で「奉仕を活性化」させる。 「奉仕」とは、自身の内面の思いに忠実に、行為として行動(奉仕)していくこととなります。

歌舞伎の語源。「傾き(かぶき)」常識を外れた振る舞い、派手な服に異様なメイクをして傍若無人に振る舞う、ある意味、反体制みたいなものであるが、男が女形を演じるのだから充分普通ではない。 異類異形の風俗、なんだいパンクじゃん。 宮廷内で公家の若者たちが、異風な格好をして奔放な行動を取って、大脇差し、奇抜な服装をして宮中を大声で歌いながら歩く。それを揶揄した阿国のかぶき踊り(ややこ踊り=童女)が流行り、風紀を乱したことを理由に寛永6年(1629)幕府によって禁止。続いて若衆歌舞伎(前髪のある美少年俳優による歌舞伎)、これも 禁止され、前髪を剃り落とした野郎頭になった役者(男性)だけの野郎歌舞伎、これが今の歌舞伎となる。 何でも始まりは刺激的。なにせ初物、そうして時代を年月を経て色褪せ、文化とか伝統とかいうものに化けていく。同時に風格というものも具わる。それだけではない、積み重ねられた風習が汚臭ともなる。 質を変えると、それは異質なものとなり、発祥が判らないのだから、別物ということになる。 傾きが、正しく平衡と測量されるならば、もっと傾かなければ傾きということにならず、広く世間に知れ渡れ ば知れ渡るほど、最先端の尖った部分は鈍化し、傾きが傾きじゃなくなり、それを相手にしていたらいつまでも不毛な試合を続けていかなければならないという事になってしまう。 ということはつまり、傾き具合は外に向かうのではなく、内に忍ばせる方がよろしいのか? 否、それでは無意味だし、同じ具合で傾きをミニマムに修正していかなければならない。 ああ、ややこしいから放り投げてしまえ。そう、それだ。勝手にしやがれ。それが、傾きだぜ。 お粗末。

拡散してしまったものを統合していく。シンプルとはそういうこと。項目を少なくする作業。 基本は、キャンプに行った時に似ている。休む場所をつくり、火を起し、空腹を満たすことだけ。 衣食住。そこから派生した様々な欲望が、複雑に絡んで、面倒な諍いが起こる。退屈なんだよね。 掌握出来うる限りのものしか握らないこと。ていうか、それしか握れないのだから、どうせ。 本当に必要なものだけを選び取る。果たして、君は、それが本当に必要なのか? それだけが真実だ。


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