1 断易
なかなかよい本が見つからない分野ですが、最近鴨書店から復刻版が多く出版されるようになりました。その中でも「三文易講話」天野真人著は、最高の名著だと思います。特に後半の事例集はいささか内容的に古い題材ですが、判断を行う上で参考になりました。ほかに菅原壮先生の「断易入門」東洋書院版は格好の入門書です。ただし、占断事例は載っていません。ほかにもいろいろあるようですが、この二冊だけで十分占断はできるようになります。むしろ、実占経験がものをいう世界ではないでしょうか。
ほかに読んだ本としては歌丸光四郎先生の「断易釈故」私家版がありますが、大変入手しにくい本ですので、解説は省略します。
2 紫微斗数
自分にとっては最初に学んだ術です。現在入手できるものとしては、東海林秀樹先生の東洋書院版「紫微斗数占法要義」学研版「紫微斗数占星術奥義」村野大衡先生のたちばな版「紫微斗数」鳴海健一先生の東洋書院版「秘中紫微斗数奥義」です。どれもお勧めの内容です。この四書に共通する内容は四化星の活用でしょう。元々、阿倍泰山先生の「天文紫微運命学」京都書院版がこの分野の出発点ですが、ながらく四化星の運用については、ふれた書物が発行されませんでした。私が東海林先生と知り合ったのは25年ほど前、河野世希也先生の紫微斗数講習会の場でした。ここでは台湾の正玄山人の紫微斗数全集を基本書にして、おもに四化星の運用方法を学んだものです。25年後これらの内容を東海林先生と彼のお弟子さん達が一般本として出版できたのは感慨深いものがあります。
3 四柱推命
東洋占術の世界に入る人の多くは、この分野から入ります。自分はこの術を最初に勉強したのは、高校時代、文研出版の「五術占い全書」と虹有社の「未来予知学としての四柱推命入門」からでした。これらの書の著者には自分は賛同できず、その後、トラウマとなり、あまりこの分野は勉強しませんでした。
その後、東海林先生の推薦によって、読んでみた感想として、よくできた本としては粟田泰玄先生の「明解四柱推命学」三部作、藤原秀普先生の「四柱推命」国書刊行会版(絶版)あたりだとおもいます。ほかに増永篤彦先生の「新推命学」東洋書院版、緒方泰洲先生の一連の著作が必読書と思われます。
4 気学
非常に多くの本が発行されております。その中で定番として中村文聡先生の「気学占い方入門」横井伯典先生の「新用気術」、富久純光先生の「気学傾斜秘法」いずれも東洋書院版が優れた内容です。ほかには絶版になりますが、浦辺流を説いた遠藤尚理先生の「九星気学占い」池田書店版、十一條龍樹先生の「金運大開運の秘術」東洋書院が最近復刻されましたので、ぜひ読んでください。
5 奇門遁甲
この分野は、高根黒門先生が東洋書院より「活盤奇門遁甲精義」を発刊されるまでは、まさに不毛地帯でした。戦後の作品で本書ほど克明に遁甲を伝えた本はございません。この世界に入門される方は本書より始めてください。本書を卒業した研究家は、戦前のものを探されたらいかがでしょうか。柄沢照覚「八門遁甲秘伝」陽新堂主人「八門遁甲天書」あたりです。但し、古書店でも大変高価です。とにかく高根先生の著作をマスターすることが、第一歩です。
6 周易
占術は周易に始まり、周易に終わるといっても過言ではありません。また幾多の名著が市販されております。最も使い勝手のよいものは、横井伯典先生の周易小辞典でしょう。これ一冊で完結できます。また先生の古い著作で、30年ほど前に新書版として発行された「あたる易あたらぬ易」は読み物としても秀逸ですが、なかなか入手できません。それ以外には立野清隆先生の「サイコロを使った実占易経」五月書房版がおもしろい内容です。
7 風水
気学と並んで非常に多くの書が発刊されていますが、多くは風水の名前を冠した別の占術の書です。表題に風水の文字が入っていても、中身は姓名判断であった、という珍事もあります。そこで、ここでは家相や地相の書を対象とします。風水には多くの流派が存在しますが、その中でも「八宅派」と「飛星派」が有名です。「八宅派」では、茅山居士「風水の活用術」東洋経済版、及び鮑黎明先生の一連の著作、「飛星派」では永瀬久嗣先生の「開運完全マニュアル」総合法令版が優れた著作だと思います。
8 宿曜術
小峰由美子先生がこの分野では有名です。ただ、不思議なのはこの分野の書物には、必ずといって良いほど森田龍倦著「密教占星法」が必読書であるように記述してありますが、著者本人は本当にわかっていて書いているのだろうか疑問です。なぜならば同書はとても難解で手に負える物ではないからです。私は上住節子先生の宿曜占法T、Uから勉強を始め、最終的に羽田守快先生、脇長央先生の「破門殺」東洋書院版、羽田先生の「秘密瑜伽占星法」青山社版にたどりつきました。