| 巨征 断易事始め | 最近、断易の大家である雪之靜先生と知り合う機会があり、著書の「現代断易実践 上」を薦められた。 巨征は東洋占術はたいていのものに手を染めた。 ところが断易は有名な藤田善三郎先生の古典3部作を研究してきたのみで、実際の鑑定では専ら方位による開運指導が中心で、断易が登場する場面があまり無かった。また卜占の分野では他の占術(六壬や周易その他)を用いることにより、断易を使用して判断を行う機会に恵まれなかった。 この期に及んで雪之靜先生とお知り合いになれたのも、なにかのご縁と思い、先生の「現代断易実践」を研究することにした。 このテキストを選択した理由は、分厚い大著ではなく、薄くて取っつきやすいことである。 このページでは、本の構成から内容の経緯について順次気づいた所を述べていきたい。 |
| 巨征の断易研究歴 |
断易については、実は研究歴が長い。20才台のころ、当時、方位術を習っていた某師匠より薦められた、歌丸光四郎先生の「断易釈故」を大変苦労して入手し、何度も繰り返し読み込んだ。また、ほとんどの術士が辿る道である、藤田善三郎3部作を必死になって研究した。即ち、古典の解釈が中心の研究であり、易八大先生の現代風な解釈の断易とは無縁であった。 |
| テキストの構成 | 「現代断易実践 上」の構成であるが、解説編と解答編で二分冊となっている。それぞれ単独で購入できるので、最初に解説編を購入し、読了後解答編を購入してもよい。 解説編であるが、第一章、第二章・・・ではなく、第1回、第2回・・・となっており、先生が主催するセミナーでの教科書として使用しているのかもしれない。全部で12回分あり、一年間のコースとしてピッタリだ。また、1回ごとに実占例の課題が記載されており、その占断例が解答編で示される。 このテキストを手にして、強く感じたのは、第1回、第2回の簡単な部分から、既に実占を要求するところである。 一般に断易はルールが多く、それらを習ってから実占に入るのであるが、この本では、習ったルールで判断できる例を最初から載せている。これは読者、あるいはセミナー参加者を飽きさせないポイントかもしれない。 なお、納甲表と八面サイコロ二個は別途用意する必要がある。納甲表は原書房や鴨書店など専門書店で入手できるし、八面サイコロは、前記の専門書店で正規なものを購入するか、簡易的なものは東急ハンズなどにも置いてある。価格は千差万別である。 |
| 第一回 | 第一回は干支、五行の生剋、合冲など東洋占術家なら、既に頭に入っている内容に、用神、原神、忌神、仇神など断易独自の考えを説明したものである。 用神という単語は四柱推命でも登場するが、全く意味が異なる。 断易における用神は、判断の対象となる具体的な事柄(仕事運、恋愛運、金運など)によって決定される。 仕事運なら官鬼爻、金運なら妻財爻を用神とするといった具合だ。 初心者は、この第一回を繰り返し研究されたい。用神の選定方法は第二回で述べられているが、最初のうちは自分のことを占うことが主だと思うので、取りあえず世爻を用神とすればよい。 極論を言えば断易は、この第一回だけで五割は完了だ。 四柱推命など東洋占術に明るいなら、世爻を用神として判断することが断易の第一歩と考えてよい。 (これはこれで便宜的な方法であるが、学習が進むにつれて多様な用神取得をおこなうことになる) なお、初心者は五行の生剋を完全に暗記すること。また細かいことであるが、本著で紹介されている卦を立てたときの表記法を是非修得したい。 |
| 第二回 | 第二回で、はじめて用神取得用法の説明がある。また回頭生、剋や伏神、卦身など断易独自の考え方が登場する。 初心者が一番躓きやすい部分であろう。 とにかく、断易はルールが多いので、それにめげない努力が要求される。 ここでは特に、様々な上記の作用による用神爻の旺相、休囚を学ぶことになる。 また卦身の扱いであるが、自分が今まで勉強した断易では、それほど重視していなかったが、易八大流では応期の算定など 使い道がありそうだ。 ここで、合と冲について、一旦まとめておく。 ・日辰からの合 @静爻の場合 月建に関係なく合起=旺相する。力がある。 A動爻の場合 合住といって、停止の状態(進むも退くもできない)になる。 ・日辰からの冲 @静爻の場合 月建から旺相なるは冲起暗動といって旺相し力がある。 月建から休囚なるは冲散といってばらばらで力がなくなる。 (辰−戌、丑−未の場合は月建に関わりなく、冲起する) A動爻の場合 全て冲散で力がなくなる。 |
| 第三回 | 進神、退神 卦身、裏卦身などについて習う。 進神、退神については、爻の強弱を判定するための要素の一つであるので、理解するのは簡単だ。 卦身、裏卦身については、注意が必要だ。 今までの自分の理解では、占断の時に相手が占って欲しい内容を口にしないとき、どんな要件でやってきたのかを判断する時に 使用するというものであった。 しかし、この流派では応期判断に使用する。 例えば卦身が酉なら、酉の日に変化がある、といった具合である。 第三回まで繰り返してきた結果では、いわゆる吉凶や運の強弱は用神と日辰との生剋、合冲で、ある程度目安がつく。 加えて月建との生剋、合冲で精度を増すことができよう。 これを外側との関係と表現する術士もいる。 しかし、象意は周易と異なり、なかなか取りづらい。 用神と他の爻あるいは化出爻との関係(これを内側の関係)を十分に見ていかなければいかない。 例えば、回頭生なら「あとで良くなってくる」などである。 この象意を見つけることが断易上達の秘訣だと思う。 |
| 第四回 | 断易を学んできてきて、困難に思うことがある。 それは、吉凶判断が原則通りいかないことだ。 例えば、用神が月建や日辰から生であったとしても、世爻との合冲がなければ、吉とはしない。。。など、よほど実占経験を 積まなければ判断できないところが多いのだ。 まあ、これらは経験を積まなければ解決しないだろう。雪之靜先生だって、努力と経験の結果で、あれだけの判断ができるように なったに違いない。 今回は伏吟、準伏吟、反吟である。 伏吟 すべてが停滞している。なにかに嵌って抜けきれなくなっている。 準伏吟 基本的に伏吟と同じであるが、作用は軽い。 反吟 伏吟と同様の凶意があるが、繰り返す分だけ質が悪い。 特に回頭剋の反吟、真反吟は最も凶意が激しい。 こんな感じであるが、大きな発見はこれらは強弱を示すのではなく吉凶を示している。 いずれも、これらが存在するだけで凶と取るのである。 |
| 第五回 | 今回は応期について紹介する。 応期とは、占断の結果が実現される時期のこと。 これは、決め手が複数あってわかりにくい。 基本概念として、用神が休囚して弱い場合は旺相して強まる時期を、反対に旺じてつよい場合は 弱まる時期を選ぶのが原則であるが、非常に捉えにくい。 そこで決め手として、 1.用神が動爻なら合する十二支の月または日 2.同じく静爻なら冲する十二支の月または日 3.卦身が動爻なら合する十二支の月または日 4.同じく静爻なら冲する十二支の月または日 5.用神の十二支の月または日 6.卦身の十二支の月または日 とされる。 実際は、上記1と2だけで十分だろう。 |