週間翻訳日記:週間で、ある単位を目安に翻訳していきます。
特に誤訳、誤字などの指摘があったらメールください
翻訳を取りまとめときましょうか。もちろんプロジェクト杉田玄白でも手に入ります。
原文はここ。よしみねさんの提案に感謝。それにしても女性が主人公だし、知らない話を訳すのはずいぶん勝手が違うなぁ。まあ指摘があればメールください。
アレキサンダー・アブラハムの家での隔離 モンゴメリ
私は最初に頼まれたとき、日曜学校のクラスをもつことを断った。日曜学校で教えるのがいやだったわけじゃない。むしろその反対で、教えることは気に入ってたくらいだ。でも頼んだのは、アラン牧師だ。私の主義として、男性に頼まれたことは絶対にしないことにしているのだ。私はその点で知られていた。そのおかげでたくさんのトラブルを避けられ、物事は実に簡単になった。ずっと前から男性は嫌いだった。生まれながらにちがいない。というのも思い出せる限り過去にさかのぼっても、男性と犬に対する嫌悪は、私の中ではっきりとした特徴の一つだったからだ。私はその点で知られていた。今までの人生経験も、ただそれを強めたにすぎなかった。男性のことを知れば知るほど、猫が好きになったものだ。
だから、もちろんアラン牧師が日曜学校のクラスをもってくれないかと頼んだ時も、彼のことを正しく矯正してあげるようなつもりで「いいえ」と答えたものだった。もし彼が2回目にそうしたように、最初から奥さんをよこしていたら、賢明だっただろう。みんなもだいたいがアラン夫人が物を頼むようにすれば、時間が節約できることがわかるだろう。
アラン夫人は日曜学校の話題に入るまえに、30分ばかりも流暢に話をして、私のことをいくつか誉めた。アラン夫人は如才がない人で、如才がないというのは、目的に向かってまっすぐ行く代わりに廻り道ができる能力のことだ。私はそうではないことを知られていた。アラン夫人の話が日曜学校のことになりそうになるとすぐに、私は最初からどうなるかすっかり分かっていたので、率直にこう言った。
「私に何のクラスを教えてほしいの?」
アラン夫人はあまりに驚いて、如才のなさもだいなしだった。そして生まれて始めてはっきりと答えを返した。
「先生が必要なのは、2つのクラス。一つが男の子のクラスで、もう一つが女の子のクラスなの。私が女の子のクラスを教えていたけれど、赤ん坊のために少しばかり休まなければならないし。あなたが選んでくれていいのよ、マクファーソンさん」
「それでは、男の子のクラスを」私はすぐさま決めた。決断には自信がある。「大人の男になる前に、すぐにでもよーく鍛えてあげないとね。男の子はきっと、どんなときでもやっかい者になるんだから。でも十分若いうちに世話をしてあげれば、世話をしてあげなかったときになるような、そしてある不幸な女性が引き受けるようなやっかい者にならずにすむかもしれないし」
アラン夫人は疑っているようだった。彼女は私が女の子のクラスを選ぶと思っていたのだ。
「あの子たちは、それはわんぱくな男の子よ」とアラン夫人は言ったが、
「そうじゃない男の子なんています」と私は答えた。
「えーと、まぁそうね、あなたは女の子の方がいいと思うけど、」とためらいがちにアラン夫人は言った。私はアラン夫人には決してそうだと認めなかったと思うけれど、あることがなかったら、私は自分でも女の子のクラスを選んでいただろう。でも本当のことを言うと、アン・シャーリーがそのクラスにいたからというのがその理由だった。アン・シャーリーは、私がこの世で唯一恐れている子なのだ。嫌いというわけではない。ただ彼女は不思議な予想だにしないような質問をするくせがあって、フィラデルフィラの弁護士だってその質問には答えられなかっただろう。ロジャーソン先生が前はそのクラスをうけもっていて、アンは徹底的にこてんぱんにロジャーソン先生をやっつけてしまったのだ。私としては、そんな生きている疑問符がいるようなクラスを受け持ちたいとは思わなかった。その上、私はアラン夫人が断ってほしいようにも感じたのだ。牧師の夫人などというものは、もし時折きちんと釘をさしておかないと、全てを仕切ってみんなを動かせるんだと思いかねないものである。
「私がどうしたいなんて問題じゃありませんわ、アラン夫人」私は非難するように言った。「その男の子たちにとって何が一番いいかが問題です。私が思うには、私がうけもつのが彼らにとってもいいことでしょう」
「もちろんそうですとも、マクファーソンさん」アラン夫人は感じよく答えた。それは嘘だった。牧師の夫人にもかかわらず、彼女は疑っていたのだ。アラン夫人は、私が男の子のクラスの教師をうけもって、惨さんたる失敗に終るだろうと思ったのだ。
でも私はそうではなかった。私はやるときめたときには、ひどく失敗することはそんなにない。私はその点で知られていた。
「あのクラスをどんなによくしてくるか、本当に楽しみだよ、マクファーソンさん、楽しみだ」アラン牧師は、数週間後にそう言った。牧師は自分が、男嫌いで知られている未婚女性が上手くやりとげることをどれほどびっくりしているかを示すつもりはなかったのだろう。でも顔つきは、そうではなかった。
「ジミー・スペンサーはどこに住んでいるの?」私は牧師にきびきびと尋ねた。「3週間前の日曜日に来てからこのかた、来ないじゃないの。私はどうしてか知りたいわ」
アラン氏は咳き込んだ。
「私が思うには、その子はホワイト・サンズ街道に住んでいるアレキサンダー・アブラハム・ベネットにいろいろな雑用をするために雇われていたかな」
「じゃあ、ホワイト・サンズ街道のアレキサンダー・アブラハム・ベネットのところに行って、どうしてジミー・スペンサーを日曜学校によこさないのか確かめてくるわ」私は断固として言った。
アラン氏はぱちくりとまばたきをした。私はいつも言ってきたものだけど、この人が牧師じゃなかったら、ユーモアのセンスがあったことでしょうに。
「たぶんベネット氏は、君の親切なおせっかいを喜ばないだろうよ! 彼は、うーん、なんていうか、女性が死ぬほど嫌いだからなぁ。彼の妹が20年前に死んで以来、ベネット氏の家のなかに入った女性は一人としていないよ」
「あぁ、彼はそうなの?」私は思い出しながら口を開いた。「彼が女性が嫌いで、女性が彼の家の庭に入ったら、タール用のくまでで追い払おうっていうんなら、いいでしょう、私を追い出してごらんなさい!」
アラン氏はくすくす笑った。牧師らしい笑い方だが、まだくすくす笑いだった。まるで牧師にアレキサンダー・アブラハム・ベネットは私の手には余ると言われているようで、ちょっと気にさわったが、アラン氏にはそのそぶりを見せなかった。男の人に、いらいらさせることができるんだということを分からせてしまうのは、いつでも大きな間違いだと言えるだろう。
次の日の午後、私は自分の月毛のポニーを軽装馬車につないで、アレキサンダー・アブラハム・ベネットのところまで出かけていった。いつも通り、ウィリアム・アドルフが私と一緒に行ってくれた。ウィリアム・アドルフは、私の6匹の猫の中でもとくにお気に入りの猫だ。黒い毛並みで胸のところは白くて、美しい白い足をしている。猫は私のとなりにすわり、同じ場所にすわっていたいかなる男よりも紳士っぽく遠くを見つめている。
アレキサンダー・アブラハムの家は、ホワイト・サンドの道を3マイルほど行った所にあった。そばまで行くと荒れ果てた外観で、私はすぐにそれとわかった。ペンキを塗る必要があったし、ブラインドは曲がっていて裂けていて、雑草がドアのとこまで生い茂っていた。明らかにこの場所には女性はいなかった。でもいい家ではあったし、納屋はりっぱなものだった。私の父はいつも言ってたものだ。家より納屋の方が大きければ、稼ぎの方が使うより多い証拠だって。でも納屋が大きいのは確かにその通りだけれども、納屋のほうが草もぼうぼうだったし、ペンキを塗る必要もあったのはどうなんだろう。でも女嫌いではどうしようもないかと私は思った。
「あら、アレキサンダー・アブラハムは、農場のやり方ちゃんと知ってるみたいね。女嫌いとしちゃってことだけど」私は馬車をおりて、欄干にポニーをつなぎながらウィリアム・アドルフにそう言った。
私はその家の裏口にのりつけたけれど、ベランダに通じるドアの反対側にいた。そこまで行ったほうがいいと思ったので、ウィリアム・アドルフを腕にかかえて、小道を歩いていった。半分くらい歩いていったところで、一匹の犬が急に建物のかげからでてきて、私の方へまっすぐやってきた。見たこともないほどみにくい犬で、ほえもせず、まっすぐ足早にこちらにやってきた。
私は、ほえない犬とは立ち止まってあれこれしようとはしない。私は、どんなときに慎重なのが勇気に必要なのか分かっていた。ウィリアム・アドルフをしっかりだきしめて、ドアではなく、というのも犬は私とドアの間にいたから、家の裏手の方の、低く枝を垂らした大きな桜の木の方へ駆けて行った。私は、ぎりぎり間に合ってその木にたどりついた。最初にウィリアム・アドルフを頭の上の枝にのせて、アレキサンダー・アブラハムがたまたま見ていたら、どう見えるかしらなんて思うひまもなく、そのすばらしい木に登った。
私が落ち着いて考えることができたのは、ウィリアム・アドルフをわきにおいて、木の半分ほどのところに腰かけたときだった。ウィリアム・アドルフはすっかり落ち着いて、冷静だった。私もそうだったとは正直言えない、というかその反対で、私はかなり取り乱していたことをみとめざるをえない。
犬はすっかり腰を地面におろして、私たちをにらみながら座り込んでいた。そのゆうゆうとした様子からは、今日いそがしくないのは明らかなようだ。私と目があうと、歯をむいてうなりごえをあげた。
「いかにも女嫌いの飼う犬だわ」私はその犬にいってやったが、皮肉のつもりが、犬はおせじと受け取ったようだった。
それから自問自答してみた。「この苦境からどうやってぬけだせばいいかしらね?」
簡単には答えがでそうにはなかった。
「叫んでみようかしら、ウィリアム・アドルフ?」そのかしこい猫にきいてみたが、ウィリアム・アドルフは首をふった。確かに。そうよね。
「えぇ、叫ぶのはやめるわ、ウィリアム・アドルフ」私は言った。「たぶんアレキサンダー・アブラハム以外にその声がきこえる人もいそうにないし、彼にやさしい慈悲の心があるかはかなり疑わしいし。さぁ、上に登って行くのはだめかしら。あら、ウィリアム・アドルフ、上に登れそうじゃない」
上を見上げると、頭の真上に窓が開いていて、まあまあ太い枝がその窓のところまでのびていた。
「これはいけそうじゃない、ウィリアム・アドルフ?」私はたずねた。
ウィリアム・アドルフは一言もいわなかったけど、木をのぼりはじめ、私はその後についていった。犬は木のまわりをくるくる走って、ほえてもどうしようもない状況を見守った。もしほえるのがその犬の主義に反していなかったら、ほえればたぶん気休めになっただろうに。
しごく簡単に私は窓から家に入ると、そこは寝室で、今まで見たこともないほどちらかって、ごみだらけで、一面身の毛もよだつようなものだった。しかしたちどまって、細かいことまで関わりたいなんて思わなかった。ウィリアム・アドルフを腕にかかえて、誰にも会わないようにと強く祈りながら、私は階下へどしどしと下りて行った。
私は、誰にも会わなかった。一階の通路にはだれもいなくて、ほこりまみれだった。行き当たった最初のドアをあけて、堂々と中に入っていった。窓のそばに一人の男がすわっていて、不機嫌そうに外を見ていた。その男がアレキサンダー・アブラハムだってことは、彼がどこにいてもわかったにちがいない。アブラハムは家と同じで、ほったらかしのぼろぼろの身なりだった。でも家と同じで、少し身なりを整えれば、アブラハム自身はそれほど悪くない風貌だったろう。髪はまるで一回もくしをいれたことがなかったようだったし、ほおひげときたら荒れ放題に荒れていた。
私をみると、アブラハムはぽかんと口をあけて驚いたようだった。
「ジミー・スペンサーはどこです?」私はたずねた。「ジミーに会いに来たんです」
「あいつがどうやっておまえを中にいれたんだ?」その男は私をにらみつけてたずねた。
「あいつは中に入れようとはしませんでしたよ」私は答えた。「私を庭中追いまわしたあげく、木に登って、かみ砕かれるのをようやく逃れたんですから。あんな犬を飼ってるなんて、訴えられるべきですわ! ジミーはどこなんです?」
アレキサンダー・アブラハムは答える代わりに、このうえなく不愉快に笑いはじめた。
「女なんてものはそうと決めたら、なんとしても男の家に入ってくるもんだからな」アブラハムは不愉快にいいはなった。
私を怒らせようとしていると思ったので、私は落ち着いて勇気をふるいおこした。
「あら、好き好んであなたの家なんかに入るもんですか、ベネットさん」私はおだやかに言いかえした。「私には選択の余地がなかったの。中にはいらなきゃ、もっと悪いことになっていたから。私が会いたいのはあなたやあなたの家なんかじゃなくて、まぁどれほど荒れるものかって知リたければ、見る価値はありますけどね、私が会いたいのはジミーなんです。三回目で、最後ですけど聞きますよ。ジミーはどこなんです?」
「ジミーはここにはいない」ベネット氏はつっけんどんだが、それほど自信なさげに答えた。「先週でてって、ニューブリッジの男に雇われた」
「そうなら、」私は、軽蔑するようにその部屋をさぐりはじめていたウィリアム・アドルフを抱え上げて、こう言った。「これ以上おじゃましません、行きますから」
「あぁ、それがいいと思うよ」アレキサンダー・アブラハムは今度は不愉快というわけではなく、まるでなにか心配事があって、懸念しているかのような口調でそう言った。「裏口から出してあげましょう。そうしたら、ごほん、あの犬にも会わないですむでしょう。足音をたてずにさっさと行ってください」
アレキサンダー・アブラハムは、私が叫び声をあげながら帰るとでも思っているんだろうか? でも私は何も言わずに、その方が威厳のある態度だと思ったので、アブラハムのあとをついて、彼のねがってる通りに足音をたてず、すばやく台所をぬけていった。その台所といったら!
アレキサンダー・アブラハムが鍵のかかっていたドアをあけたちょうどそのとき、2人の男をのせた馬車が庭にはいってきた。
「遅かった!」アブラハムは残念そうに声をあげた。私にも何か恐ろしいことが起きたにちがいないということがわかったが、私は愚かにも自分には関係ないと気にしなかった。私はアブラハムをおしのけた。アブラハムときたらまるで強盗をはたらいたところを捕まりでもしたかのように、悪いところをみられたといったふうだった。そして馬車からとびでてきた男の一人と、私ははちあわせた。それはカーモディの老ブレア医師で、私が万引きでもしているところをみつけたように私をみつめた。
「ピーターさん」医師は深刻そうに言った。「こんなところで会うとは残念しごくですな、とても残念です」
こう聞いていらいらしたことは認めよう。そのうえどんな男だろうと、かかりつけの医者でも、私のことを「ピーター」なんてよぶ権利はない!
「そんな大声で残念なんて言わなくてけっこうです、先生」私はきっぱり言った。
「一人の女性が、48にもなって、長老派教会の正規の正会員なのに、日曜学校の生徒の家をたずねるのが礼儀に反しているっていうんなら、何才になればいいんです?」
医師は、私の質問には答えなかった。その代わりに責めるようにアレキサンダー・アブラハムを見つめた。
「これが約束を守ったんですか、ベネットさん?」医師は言った。「だれも家の中にいれないっていう約束を守っていただけると思ってたんですがな」
「私は中に入れてない」ベネット氏は大声でいった。「とんでもない、先生、この女が木をのぼって二階の窓からはいってきたんだ。巡査が一人と犬が一匹、わたしの農場にいたにもかかわらずね! こんな女をどうしろっているんです?」
「私には、なにがなんだかさっぱりわかりませんが」医師の方を向き、アレキサンダー・アブラハムはすっかり無視して、私は言った。「私がここにいるとみなさんにご迷惑がかかるみたいですから、ご安心ください、すぐに行きますから」
「非常に残念ですが、ピーターさん」医師は言い聞かせるように言った。「そうさせるわけにはいかないんです。この家は天然痘で隔離されているんです。あなたもここに留まってもらわなければなりません」
天然痘ですって! 男の人にあれほど開けっぴろげに腹をたてたのは、私の人生で最初で最後のことだった。
「なぜ言ってくれなかったんです?」私は大声をあげた。
「言ってくれなかっただって!」アブラハムは私の方をみて言った。「最初にあんたの姿を見たときは、言うにはおそすぎたんだ。一番いいのはだまって、なにも知らないまま行かせることだと思った。これで、男の家を強襲することがどういうことだか分かっただろうよ、ご婦人!」
「まあ、まあ、喧嘩はやめてください、二人とも」医師は心配して割ってはいった。でもその目がきらりと光ったのを私はみた。「あなたがたは、同じ屋根の下でしばらく過ごさなきゃならんのですから、いがみあってても状況は改善しないでしょう。わかるでしょう、ピーター、こういうわけなんです。ベネット氏は昨日、町で食事をした。あなたも知ってるとおり、町では天然痘がはやっているんです。そしてベネット氏は、給仕の一人が病気にかかった、まかない付きの下宿で夕食をとったんです。昨晩、給仕にはまぎれもない天然痘の兆候が現れました。保健課は、すぐに昨日その下宿にいた人を全員、わかるかぎりでつきとめて隔離したんです。今朝私はここにきて、事態をベネット氏に説明しました。私はジェレミア・ジェフリーをつれてきて、この家の前を見張らせました。そしてベネット氏には裏口からはだれも入らせないと誓わせて、私はもう一人警官をつれてくるのと、他のすべての手はずを整えるためにその場所を離れました。私はトマス・ライトをつれてきて、ベネット氏の納屋仕事をする男をもう一人確保して、いろんな支給品をもってきました。夜はジャコブ・グリーンとクレオファス・リーが見張ってくれるでしょう。私が思うにベネット氏が天然痘にかかる危険はそんなにないと思うが、われわれが確信するまでは、ここにいてもらわなければなりません、ピーター」
医師のいうことをきいているあいだ、私はずっと考えていた。人生でこれほど悩ましい状況に陥ったことはなかったが、その状況を悪化させてもしょうがない。
http://commonconservative.com/library/rwr1.html
の英文によると、
レーガン大統領の第一期の演説には
In this present crisis, government is not the solution to our problem.のあとに
「government is the problem と言う言葉がその後続いていたという指摘」
まぁ、演説にはけっこう原文もいろんなバージョンがあるんで...
原文へのリファレンスについては下の記事を読んでもらうことにして、一応上の一覧にも原文をのせておきます。
なんでまた独立宣言を訳したのかって疑問はもちろんあるわけで、どうしてなんでしょう?
そうそう、自由な文書を集めているプロジェクトの最初の文書はなんでしょう? という疑問とこれは重なるわけだ。
まず日本のトップランナー青空文庫http://aozora.gr.jp/。はっきりとはしないけど、1997年2月から5月あたりが開始時期で、5つのブック(中島敦『山月記』他)が最初の文書らしい。経緯はhttp://www.aozora.gr.jp/soramoyou1997.htmlあたりで。
じゃあ、やっぱりプロジェクト杉田玄白http://www.genpaku.org/? これは山形浩生35才記念http://www.post1.com/home/hiyori13/jindex.html
だから、http://ruitomo.com/~rayna/hiroo/profile.htmlあたりから計算すると、1999年3月あたりが開始時期で、ざっと正式登録文書から見るとレイモンド、エリック・S
『伽藍とバザール』あたりが最初の文書の代表かなと(訳自体は1998年1月になっているし)
で、独立宣言はそう、プロジェクトグーデンベルグhttp://promo.net/pg/の最初の登録文書なわけだ。それはなんと1971年のこと。ここらへんにアメリカのインターネットの奥深さを知る思いだね。当時、ネットでの自由な文書に注目した人なんてアメリカ以外にいたんだろうか、いやいなかったろうな。とにかくその時の最初の文書がこの独立宣言なわけだ。
その経緯はhttp://promo.net/pg/history.html#beginningに詳しい。
で翻訳の話題を含めたグーデンベルグの話を少し。グーデンベルグはテキストの配布に厳密な条件をつけている。
You may distribute
copies of this etext electronically, or by
disk, book or any other medium if
you either delete this
"Small Print!" and all other references to Project
Gutenberg, or:
「はいはい英文を配布する時ね」なんて安易に読み飛ばしている場合ではなく、翻訳も良く考えてみれば(考えなくてもか)、英文のコピーということで”or”以降の条件も守らない場合は、英文が存在するサイトへのリファレンスは全て削除しなければならない。そこで往々にして原文が「どこに」あるかを示していないことがあるわけだ。
もちろんこの条件は、グーデンベルグとしてのテキストの品質を保証するためであり、これを回避するためには、グーデンベルグへのリファレンスをなくし、ヘッダーをとった英文を自分のサイトに載せればいいわけだ。(もちろんアメリカと日本、その他の国々で著作権法が食い違うため、この方法が適用できないケースもあることに注意!)
よくメールで聞かれたり、他の翻訳でもリファレンスがあったりするので、注意がてらこの後書きを書いてみた。
えっ、この独立宣言はどうなんだって? 安心してください。
手元のヘンな枠線がある古文書みたいな紙の独立宣言を訳しました。それにしてもひさびさに筆記体をみたな。
青空文庫の富田さん、いつもながらのチェック本当にありがとうございます。ちなみに修正はhtmlから徐々に。
>【体裁に関して処理したもの】
>
>・算用数字を漢数字にしました。
>
>この措置により、
> 「1つ」「2つ」「3つ」…は、「一つ」「二つ」「三つ」…に変えました。
> 「1人」「2人」「3人」…は、「一人」「二人」「三人」…に変えました。
>
>・改行時、行頭を1字分下げ、行アキを詰めました。
>
>・“”を『』に変えました。
>
>・人名の「.」は、「・」に変えました。
> G.J.アターソン→G・J・アターソン など
>
>・...を、…に変えました。
>
了解しました。
>【英語が残っているところ】
>
>・distained 辞書では、distainはstainと同義の古語、としてあります。
>
> さびがでてdistained。→さびがでて変色していた。
ありがとうございます。このとおり修正してください。
>
>・M.D., D.C.L., LL.D., F.R.S.,
etc., 医学博士、民法学博士、法学博士、王立協
>会会員等
>
> その遺言には、ヘンリー・ジキル氏が死亡した場合には、M.D.,
D.C.L., LL.D.,
>F.R.S., etc.,
も全ての所有物を“友人であり、恩があるエドワード・ハイド氏”に
>譲ること、→その遺言には、医学博士、民法学博士、法学博士、王立協会会員等たる
>ヘンリー・ジキル氏が死亡した場合には、すべての所有物を『友人であり、恩がある
>エドワード・ハイド氏』に譲ること、
これもありがとうございます。このとおり修正してください。
>
>・dissecting-room 解剖室
>
> ここはそのまま解剖室を当てはめて、「私はハイド氏があの古い解剖室のドアから
>中へ入って行くのをみたんだが、プール」とするか、「古い」の意味を推し量って、
>「私はハイド氏が、解剖室として使われていたところのドアから中へ入って行くのを
>みたんだが、プール」などとする手でしょうか?
「私はハイド氏があの古い解剖室のドアから中へ入って行くのをみたんだが、プール」
にしてください。
>・PEDE
CLAUDO
古代ローマの詩人、ホラティウスによる「報いはゆっくりと、だ
>が確実にやってくる」という諺が語源のようです。略さずに行くと、「pede
poena
>claudo」ということのよう。
>
>根拠は、「Latin
proverbs and
locutions」(http://www.ifs.hr/~mpinter/
>proloc.html)。
>ここに「Pede
poena claudo. (Horace) (GL) Punishment comes limping.
>Retribution
comes slowly, but
surely.」という説明がありました。
>
>加えて、「ギリシア・ラテン引用語辞典」田中秀央、落合太郎編著、岩波書店で、「
>pede
poena
claudo」に対して、「罰は跛足にて」「刑は速やかに罪を追はず」とい
>う訳語を確認しました。出典は同じく、ホラティウスの「カルミナ(歌章)」III、
>2、32となっています。
>
>とするとここは、以下のようにする手があるでしょうか?
>
>PEDE CLAUDO、すっかり忘れ去り、自分では許した何年後でも、罰が与えられるのだ
>」→「罰は跛足にて」(古代ローマの詩人、ホラティウスの言葉)というとおり、す
>っかり忘れ去り、自分ではとうに許した、何年もたった後になって、罰が与えられる
>のだ」
調査ありがとうございます。
ラテン語は、和訳では漢語で適当な文言に置き換えたいですね。
「罰は跛足にて」だと僕がいままで一度も見たことのない言葉だし、漢字でもいまひとつ
ピンと来ないので、多少意味は違うんですが、
「因果応報、すっかり忘れ去り、自分ではとうに許した、何年もたった後になっても、罰は与えられるのだ」
くらいにしてみます。
>・the
napery 家庭用リンネル製品
>
> the
naperyは優雅なものだった。→シーツや枕カバーは優雅なものだった。
>
修正してください。
>
>【人名・地名】
>
>・リチャード・エンフィールド
>
> 34ページに一箇所、同一人物をさ指すと思われる所で、「アンフィールド」があり
>ます。
>
> 104ページに一箇所、同一人物をさ指すと思われる所で、「エンフィード」があり
>ます。
全てエンフィールドでお願いします。
>
>・ヘンリー・ジキル
>
> 42ページと48ページに、同一人物をさ指すと思われる所で、「ハリー」があります。
すべてヘンリーにしてください。
>
>・「スクエア」と「街」があります。(両方合っても良いのかも知れませんが)
街に統一してください。
>
>・「キャベンデッシュ」と「キャラベンディッシュ」があります
>
> 上の要素と合わさって、「キャベンデッシュ・スクエア」と「キャラベンディッシ
>ュ街」があります。
>
>原語は共に、「Cavendish
Square」です。
>「キャベンディッシュ街」くらいが適当でしょうか?
>
「キャベンディッシュ街」にしてください。
>
>【確認】
>
>・括弧の受け(」)がきて、続いて改行となるところ、ほとんど場合は、最後に句点
>(。)が入っていません。
>ただ18ページに一箇所、「。」」となっている例があります。
18ページの。をとってください。
>・個人的には、「閑静としている」という表現に引っかかりました。
>
> まあ閑静としているといってよかったが、→まあ閑静であるといってよかったが、
修正してください。
>・ある不吉な感じの建物がその屋根を道に【面して】突き出していた。→ある不吉な
>感じの建物がその屋根を道に【向かって】突き出していた。
修正してください。
>・八才か十才くらいの少女→八才か【ら】十才くらいの少女
原文は a girl of maybe eight or ten
しかも本来maybeは5分5分って感じですし...
「たぶん八才か十才の少女」にしてください。
それにしても見ただけでどうして八才か十才の少女ってわかるのかって問題は
ありますが...
>・地獄の沙汰→地獄の【光景】
>
> この文脈で、「沙汰」は良いだろうかと、個人的にはに引っかかりました。
ストーリー的には、地獄の沙汰も金次第で都合いいんですが、たしかに沙汰は強すぎますね。
「まるで地獄」にしてください。
>・おなじくらい感情的な男だったです。→おなじくらい感情的な男だった【ん】です。
>
>ただし「だったんです。」は続いて出てくるので、「おなじくらい感情的な男でした
>。」とすると良いでしょうか?
「おなじくらい感情的な男でした。」にしてください。
>・ハルピュイア
>
>「ハルピュイア(harpies)」を知らなかったので、戸惑いました。「ギリシア神話
>に出てくる怪物の」を補う、あるいは、辞書には「怒りっぽい女」などいう訳語もあ
>るので、「というのも、女性たちも頭に血が上って手におえない状態でしたから。」
>等とする手もあるかも知れません。
なるべく固有名詞を安易に置き換えたくないなと思っているので、
「ギリシア神話に出てくる怪物の」を補ってください。
>
>・フィリッピの囚人
>
>ピリピ|囚人」だと、検索エンジンでいっぱい引っかかります。
>日本では、「ピリピ」の「囚人」で定着しているようですね。
>
>ピリピの囚人(使徒パウロとシラスは、マケドニアのピリピで捕らえられ、獄に入れ
>られた。その夜、大地震が起こり、獄は崩れ、囚人の鎖は切れた」との新訳中の記述
>から)
>
>などと補うと、わかりやすいかも知れません。
ピリピの囚人(使徒パウロとシラスは、マケドニアのピリピで捕らえられ、獄に入れ
られた。その夜、大地震が起こり、獄は崩れ、囚人の鎖は切れたとの新訳聖書の記述から)
にしてください。
>
>・無味乾燥とした神学の本を→無味乾燥【な】神学の本を
言葉の流れで、修正せずにこのままでお願いしていいでしょうか。
>・実験室【で】出入りしてますから→実験室【から】出入りしてますから
修正してください。
>
>・朝の一杯やりに出かけて行く→朝の一杯【を】やりに出かけて行く
修正してください。
>・それは、弁護士の一人の友人と顧客の弔辞だった。→それは、弁護士の友人であり
>顧客でもある人物への弔辞だった。
修正してください。
>
>・顔にも外交的で明るさがうかがえた。→顔にも外交的【な】明るさがうかがえた。
>
修正してください。
>・いつかなにが正しく【と】なにが間違っていたかがわかると思うよ。→いつかなに
>が正しく【て】なにが間違っていたかがわかると思うよ。
修正してください。
>
>・ヘンリー・ジキルからのもだった。→ヘンリー・ジキルからのも【の】だった。
修正してください。
>
>・146ページの、一八××年十二月十日、からはじまる書簡は、151ページ6行目の、
>思ってくれればいい」、まで続いていると思われます。
> その間にところどころ入っている、鍵括弧(「、」)はとった方が良くないでしょ
>うか?
「ジキル、私の人生も、名誉も理性も君にかかっている」の「」は取らないで、
他の段落の「」は取ってください。
>・十二時【前】よりずっと前に帰ってこれるだろう。→十二時よりずっと前に帰って
>これるだろう。
修正してください。
>
>・霧散霧消→雲散霧消 確かに、「霧散」でも良いかも知れませんが、なじんだ言い
>方としては、「雲散霧消」ではないでしょうか?
雲散霧消にしてください。
>
>・私の人生は根底から揺【る】いでしまった。→私の人生は根底から揺【ら】いでし
>まった。
修正してください。
>
>・人間には完全に根源的に二面性をもつということを学びつつあった。
> →人間は完全に根源的に二面性をもつということを学びつつあった。
> →人間には完全に根源的に二面性【がある】ということを学びつつあった。
人間には完全に根源的に二面性【がある】ということを学びつつあった。
に修正してください。
>
>・一つの束にならざるえないこと、→一つの束にならざる【を】えないこと、
修正してください。
>・まるで風がテントの天幕をふきとばすかのように、
>
> 天幕とテントが重なっている印象を受けました。良いでしょうか?
まるで風がテントの屋根幕をふきとばすかのように、
>
>・幸福感を感じたが、
> →幸福感を味わったが
> →幸福感を得たが
幸福感を味わったが
に修正してください。
>
>・ただ純白とはい【ね】ない魂の自由を感じた。→ただ純白とはい【え】ない魂の自
>由を感じた。
修正してください
>・ヘンリー・ジキルとしてベッドに入ったのに、エドワード・【ジキル】として目覚
>めたのだ。→ヘンリー・ジキルとしてベッドに入ったのに、エドワード・【ハイド】
>として目覚めたのだ。
修正してください。
>
>・犯罪をほくそえみながら、→犯した罪を思ってほくそえみながら
自分の犯罪をほくそえみながら
にしてください
>
>・追っ手がかからないか【まだ】足をはやめ、どきどきもしていた。→追っ手がかか
>らないか【と】足をはやめ、どきどきもしていた。
>
修正してください。
>・仕事をしているときのこつこつとした仕事ぶりを、 → 仕事をしているときのこ
>つこつとした働きぶりを、
>
> 重複していると思うので。
全くその通りです、修正してください。
>
>・記憶が私におしよせてくる膨大なイメージと音に覆いかぶせるように涙にくれ、神
>に祈った。→記憶が私にあびせかけてくる膨大なイメージと音に圧倒され、涙にくれ
>、神に祈った。
>
> 自動詞である「おしよせる」の使い方と、「覆いかぶせる」に引っかかりました。
修正案とおり修正してください。
>
>・当時もこんなおごりたかぶった考えにひたると、気がとがめ、へどがでるほどの嫌
>悪感とたえられないほどの震えにおそわれた。 →こんなおごりたかぶった考えにひ
>たっていたちょうどその時、胸がむかつきだし、へどがでるほどの嫌悪感とたえられ
>ないほどの震えにおそわれた。
>
> 「当時」に対応する原語は、「at
the very moment」です。この一節の原文は、以
>下の通りです。
>
>
And at the very moment of that vain-glorious thought, a qualm came
over
>me, a horrid nausea and the most deadly
shuddering.
修正案とおり修正してください。
>・こんな苦しみを味わった【の】ものは今だかつていないということで、→こんな苦
>しみを味わったものは今だかつていないということで、
修正してください。
>
>・もし私の記述がめちゃくちゃにされなかったのも、大いに用心深くして、かつ幸運
>だったからだ。→もし私の記述がめちゃくちゃにされなかったとしたら、大いなる用
>心と幸運とのたまものだろう。
修正してください。
あとがきの最後に
そして枯葉さん(http://www01.u-page.so-net.ne.jp/db3/domasa/)、青空文庫の富田さん(http://aozora.gr.jp/)、
いろいろなご指摘をありがとうございます。またネット上でいつでもどこでも見かける山形浩生と
そのプロジェクト杉田玄白(http://www.genpaku.org/)にもいつもながらにTNX!
を加えてください。
おもわぬところが落ちてたおかげで、訳がすすみました。先週にひきつづき、再び結城さんのリストに感謝。
人類の歴史のなかで、ある国民と他の国民を結びつけてきた政治的なつながりを解消し、世界の国々のなかで自然の法則と神の法則が与えてくれる、独立した対等な立場をとることが必要になる場合がある。その際に人類のいろいろな意見にきちんとした敬意をはらうには、分離へと駆りたてられる原因を述べなければならないだろう。
われわれは、以下の事実を自明のことと考えている。つまりすべての人は生まれながらにして平等であり、すべての人は神より侵されざるべき権利を与えられている、その権利には、生命、自由、そして幸福の追求が含まれているということである。その権利を保障するものとして、政府が国民のあいだに打ち立てられ、統治されるものの同意がその正当な力の根源となる。そしていかなる政府といえどもその目的に反するときには、その政府を変更したり、廃したりして、新しい政府を打ちたてる国民としての権利をもつ。新しい政府は、国民の安全と幸福が最大となるような原則の基盤の上に打ちたてられ、また国民の安全と幸福が最大となるような形の権力の組織化を図らなければならない。実際には分別を働かせれば、長いあいだ確立されてきた政府は、軽々しい一時的な理由で取って代わられるべきではないということはわかるだろう。従って今までの経験では、人類は不満がある政府を廃止して誤りを正すよりは、その弊害が耐えられる限りは耐える傾向にあるのだ。しかし権力の乱用や強奪が長くつづき、絶対専制支配の下に置こうとする意図が明らかで、その同じ目的をずっと追求しようとしているときには、そんな政府をなげすて、自分たちの将来の安全を新たに防護してくれる政府を求めるのが義務である。これこそが、この植民地が耐えしのんできたことである。そしてこのような必要性に迫られて、現在の政府を変えなければならなくなったのだ。現在の英国国王による歴史は、傷つけ、奪ってきたことの繰り返しであり、その直接の目的は、これらの州への絶対専制を打ちたてることである。これを証明するために、偏見のない世界へ事実を知らせたい。
国王は、もっとも健全かつ公共の福祉に必要な法律に異議をとなえてきた。
国王は、自分が承認するまでその執行をさしとめなければ、緊急かつ差し迫った重要性をもつ法律を植民地の総督が通過するのを禁じた。さしとめておいて、法律に注意をはらわず完全に無視してきたのである。
国王は、国民が立法府における代議権を放棄しなければ、その国民の広大な地域を調整する法律を通すことも拒否してきた。その権利は国民にとっては大事なものであり、専制君主のみにとって問題となるものである。
国王は、国民が根負けし、自分の政策を守るようにする目的だけのために、いつもとは違った不便で公文書の保管場所からも離れたところで立法府を召集した。
国王は、国民の権利を侵害するのに断固として反対したという理由で、下院を何回も解散してきた。
国王は、解散の後で、立法府を廃止することはできないので、その行使を一般の人々に戻すことによって、選挙を行うことを長い間拒否してきた。合衆国はそのあいだ、外国の侵攻や国内の動乱の危険にさらされてきた。
国王は、合衆国の人口の増加をなんとか押さえようとしてきた。そのために外国人の帰化の法律に反対し、合衆国への移民を奨励する法律が通過することを拒否し、新たに土地を取得する条件を厳しくした。
国王は、司法権を確立する法律へ異議をとなえることで、司法の執行を妨害してきた。
国王は、在職期間や給与の額や支払方法で、司法を自分の意のままになるようにしてきた。
国王は、多くの官職を設け、多くの役人をわれわれ国民をこまらせるために派遣してきており、その財産を食いつぶしている。
国王は、平時でさえ、立法府の同意なしにわれわれのところに軍隊を駐留させている。
国王は、軍隊に文民統制から独立し、優越した力を与えるようにしてきた。
国王は共謀して、憲法が及ばない、法律によっても認められないような司法権にわれわれを従わせるようにしてきた。そしてうわべだけの立法行為による、次のような法律に承諾を与えたのだ。
大規模な軍隊がわれわれのところに駐留する法律
州の住民に対して犯した殺人の罪から、模擬裁判で軍隊を保護する法律
世界中とのすべての地域との貿易を遮断する法律
われわれの同意なしに課税をする法律
われわれから多くの事件において、陪審による裁判をうける利益を奪う法律
みせかけの罪で裁判にかけるために、海を越えてわれわれを移動させる法律
アメリカに隣接した地域でイギリスの法律が自由に執行されるのを廃し、そこに独裁的な政府を樹立し、その政府がこのアメリカの植民地にも同じような独裁制を導入しようとする例に、また格好の手段となるように、国境を拡大しようとする法律
われわれの憲章を奪い、もっとも大事な法律を廃止し、根本から政府の形をかえる法律
われわれアメリカの立法府の活動を一時停止させ、みずからが今後すべてのケースにおいて立法権をもつとした法律
国王はアメリカが保護対象外だと宣言し、宣戦布告することでアメリカの統治を放棄した。
国王はアメリカの海を略奪し、沿岸地域を荒し、町を焼き払い、多くのわれわれアメリカ国民を殺した。
国王は、現在大規模な外人傭兵部隊を派遣し、死と破壊と暴政を全うしている。それらは、野蛮な時代の残虐さや裏切りにも匹敵するほどの状況の中で始まっていて、十分に文明化した国の指導者としてはふさわしくないことである。
国王は、公海上で捕虜にしたアメリカ市民たちに武器をとって、アメリカと戦い友人や同朋の死刑執行人になるのか、自分で自分の命を絶つのかを強制してきた。
国王はアメリカで内乱が起こるように扇動し、辺境の地に住む人々や残酷な野蛮人のインディアンを育成しようとしてきた。彼らのよく知られた戦いの掟は、年齢や性別や状態に関わらず無差別に殺すというものである。
このような圧制のあらゆる段階で、われわれはできる限り丁寧な言葉で、それらが取消されることを嘆願してきた。われわれがくりかえし嘆願してきたことは、ただくりかえし傷つけられることでしか報いられなかった。専制者であるかのような全ての行為により、その性格が特徴づけられる国王は、自由な人々の統治者としてはふさわしくない。
われわれは同胞のイギリス国民が注意をはらってくれることを望んでいるだけではなく、イギリスの立法府がわれわれに不当な司法権をかざそうとするのを折にふれ警告してきた。われわれは、イギリス国民にわれわれが移民して、ここに移住した状況を思い起こさせてきた。われわれは彼らの正義心、そして度量の大きさに訴えかけてきて、われわれの間のつながりや交流を断ち切ってしまうようなこれらの略奪行為をやめるように、血縁の結びつきをつかって思い起こさせてきた。しかしイギリス国民もまた、正義と血縁関係にもとづく声に耳を傾けてはこなかった。だから、われわれは分離を宣言し、イギリス国民に対しても、世界の他の国々と同様に、戦時には敵に、平和時には味方になる必要性に従わざる得ない。
だから、われわれはアメリカ合衆国を代表して、大陸会議を召集し、われわれの意図が間違ってないことを世界のすぐれた司法にアピールし、アメリカ植民地の善良な国民の名前と権威において、厳粛に次のことを出版し宣言する。アメリカ植民地は自由で独立した国家で、また権利として自由で独立した国家であるべきである。アメリカ植民地は、イギリス国王に対するあらゆる忠誠の義務を免れる。アメリカ植民地と英国との全ての政治的なつながりは完全に解消し、また解消されるべきである。そして自由で独立した国として、戦争をはじめ、平和を締結し、同盟をむすび、通商を開く全ての権利と、独立した国家が当然行う権利をもつ全ての物事を実施する権利をもつ。この宣言を支持するために、神の摂理による加護を強く信じて、われわれはお互いの生命と財産、そして名誉にかけて相互に誓いをたてる。
どうしてこんなに間違えられるのか、自分で自分を疑うよ。しかも題名、大統領就任演説は、Inaugural Addressね。ファイル名とかの「inaugral」はもちろん間違い!
みるたびに他のところで慎重になれるように、ファイル名はこのままということで、せいぜい笑ってやってください(涙)先頭に戻る
さっすが青空文庫だねぇ、というか大久保さんと富田さんのおかげなんだけど。そこらへんの経緯を以下に、
ピーターパンに挿し絵が欲しいって思ったのは当初からだけど、当時は著作権のこととかもよくわかっていなかったし、ただ漠然とそう思ってただけだった。
同じピーターパンでもケンジントン公園の方は、すぐにアーサー・ラッカムの絵が見つかって著作権をクリアできることもわかったんで問題なしだったんだけど、ピーターパンの方はネットでは絵が見つからなくて、その時点ではすっかりあきらめていた。
ところが青空文庫への登録をきっかけとして、かなり校正もはいって、再び挿し絵の問題が登場してきた。そして、そらもようのなかで情報提供をよびかけてもらったところ、大久保さんから情報提供、富田さんのご協力があって、ピーターパンに無事ベッドフォードの挿し絵がつくことになりました。
そういう意味で、そもそも杉田玄白がなければ翻訳なんてやろうと思わなかったことも含めて、本当に、ネットじゃなきゃできなかったピーターパンがここにあるわけだ。
協力して作業をすすめることって、本来は非常に楽しくてエキサイティングなことだと思うんだけど、現実には、金の問題、著作権の問題、距離的、時間的な制約が意外と高く立ちはだかっているわけだ。別にネットだからってそれらの制約がすべて一足飛びってわけじゃないけど、人間なんて不思議なものできっかけで心に火がついちゃえば、あとは燃え広がるだけだったりするし。
プロジェクト杉田玄白、青空文庫を少し視点を変えて作り手の立場からみてみるのもどうでしょうか。
おもわぬところにはまってって、やっと抜けてこれたよ。まず、結城さんのリストから題材を選んでみました。ひとまず前半を。
人類の歴史のなかで、ある国民と他の国民を結びつけてきた政治的なつながりを解消し、世界の国々のなかで自然の法則と神の法則が与えてくれる、独立した対等な立場をとることが必要になる場合がある。その際に人類のいろいろな意見にきちんとした敬意をはらうには、分離へと駆りたてられる原因を述べなければならないだろう。
われわれは、以下の事実を自明のことと考えている。つまりすべての人は生まれながらにして平等であり、すべての人は神より侵されざるべき権利を与えられている、その権利には、生命、自由、そして幸福の追求が含まれているということである。その権利を保障するものとして、政府が国民のあいだに打ち立てられ、統治されるものの同意がその正当な力の根源となる。そしていかなる政府といえどもその目的に反するときには、その政府を変えたり、廃したりして、新しい政府を打ちたてる国民の権利をもつ。新しい政府は、国民の安全と幸福が最大限となるような原則の基盤の上に打ちたてられ、また国民の安全と幸福が最大限になるような形の権力の組織化を図らなければならない。実際には、分別を働かせれば、長いこと確立されてきた政府は、軽々しい一時的な理由で取って代わられるべきではないということはわかるだろう。従って今までの経験では、人類は不満がある政府を廃止して誤りを正すよりは、その弊害が耐えられる限りは耐える傾向にあるのだ。
しかし、権力の乱用や強奪が長くつづき、絶対専制支配の下に置こうとする意図が明らかで、その同じ目的をずっと追求しようとしているときは、そんな政府をなげすて、自分たちの将来の安全を新たに防護してくれる政府を求めるのが義務でもある。これこそが、この植民地が耐えしのんできたことである。そしてこのような必要性に迫られて、現在の政府を変えなければならなくなったのだ。現在のグレートブリテン国王による歴史は、傷つけ、奪ってきたことの繰り返しであり、その直接の目的はこれらの州への絶対専制を打ちたてることである。これを証明するために、偏見のない世界へ事実を知らせたい。
国王は、もっとも健全かつ公共の福祉に必要な法律に異議をとなえてきた。
国王は、自分が承認するまでその執行をさしとめなければ、緊急かつ差し迫った重要性をもつ法律を植民地の総督が通過されるのを禁じた。そしてさしとめておいて、法律に注意をはらわず完全に無視してきたのである。
国王は、国民が立法府における代議権を放棄しなければ、その国民の広大な地域を調整する法律を通すことも拒否してきた。その権利は国民にとっては大事なものであり、専制君主のみにとって問題となるものである。
国王は、国民が根負けして自分の政策を守るようにする目的だけのために、いつもとは違った、不便で、公文書の保管場所からも離れたところで立法府を召集した。
国王は、国民の権利を侵害するのに断固として反対したという理由で、下院を何回も解散してきた。
国王は、解散の後で、立法権を廃止することはできないので、その行使を一般の人々に戻すことによって、選挙を行うことを長い間拒否してきた。合衆国はそのあいだ、外国の侵攻や国内の動乱の危険にさらされてきたのだ。
国王は、合衆国の人口の増加をなんとか押さえようとしてきた。そのために外国人の帰化の法律に反対し、合衆国への移民を奨励する法律を通過されることを拒否し、新たに土地を取得する条件を厳しくしたのである。
国王は、司法権を確立する法律へ異議をとなえることで、司法の執行を妨害してきた。
国王は、在職期間や給与の額や支払方法で、司法を自分の意のままになるようにしてきた。
国王は、多くの官職を設け、多くの役人をわれわれ国民をこまらせるために派遣してきており、その財産を食いつぶしている。
国王は、平時でさえ、立法府の同意なしにわれわれのところに軍隊を駐留させている。
国王は、軍隊に文民統制から独立し、勝った力を与えるようにしてきた。
国王は共謀して、憲法が及ばない、法律によっても認められないような司法権にわれわれを従わせるようにしてきた。そしてうわべだけの立法行為による法律に承諾を与えたのだ。
大規模な軍隊がわれわれのところに駐留する法律
州の住民に対して犯した殺人の罪から、模擬裁判で軍隊を保護する法律
世界中とのすべての地域との貿易を遮断する法律
われわれの同意なしに課税をする法律
われわれから多くの事件において、陪審による裁判をうける利益を奪う法律
みせかけの罪で裁判にかけるために、海を越えてわれわれを移動させる法律
枯葉さん、ありがとうございます。ひとまず、HTMLから修正。
>■最後の晩
>
>>覆面★や友達を避けたりしているわけだ【.】
>
>「をしたり」を補った方がよいように思えます。
>ピリオドは句点に。
修正します。
>■ラニョンの話
>
>>【運命】や社会的な身分に
>
>この
fortune は「財産」の意かと。
明らかにそうですね、修正します。
>
>>「ラニョン博士、申し訳ありません【が】」
>
>次の台詞、「あなたのおっしゃることは…」との繋がりがありません。
修正します。
>>私はなんとか【体をうごかし】、【欲しいもの】をとってやった。
>
>I
rose from my place with something of an effort and gave him what he
asked.
>私はなんとか席を立ち、
言われたものをとってやった。
>
>好みの範疇でしょうか。
>
このままで。
>
>>そこに粉末を【一掴み】加えた。
>
>粉末の包みをひとつ。
>
修正します。
>
>■ヘンリー・ジキルの完全なる事件の告白
>
>>そして私には大衆よりも深い溝があり、善と悪の領域がはっきりわかれ、
>>二つの面から成り立っていたのだ。
>
>主語と述語の不対応。
そして私には大衆よりも深い溝があり、善と悪の領域がはっきりわかれていた。私は二つの面から成り立っていたのだ。
>
>>多種多様で、不調和で、独立した生き物の集合体【であるだろう】と。
>
>あまり見ない形かな、と。
>
独立した生き物の集合体であるのだと。
>
>>【刻印】が押されていて、
>
>「烙印」のほうがよいかと思います。
修正します。
>
>>それらを混ぜて、沸騰【し】、
>
>→沸騰【させ】
修正します。
>
>
>>それに負けてしまったのである
>
>最後の句点がない。
修正します。
>
>>私は苦しみを和らげ★ために骨折った。
>
>「る」が抜け。
>
修正します。
>
>>毛が生い茂った手で、
>
>好みの問題ではありますが、
>「毛深い」あるいは「体毛の濃い」
>後の方では「けむくじゃら」という表現も使っておられますね。
>
毛むくじゃらに統一します。
まあ前を見てるヒマがあったら、ちゃんと通ってきた道を振り返った方がいいという。それにしても青空文庫の富田さん、ご指摘ありがとうございます。
>【アラビア数字を漢数字に】
>
>縦書きに伴って、アラビア数字を漢数字に置き換えました。
>
>加えて、数字に関連して以下の処理を施しました。
>
>1/3世紀→三分の一世紀
>2/3→三分の二
>1つ→一つ
>2つ→二つ
>2人→二人
>
>【形式変更】
>
>・「...」は、「…」に変えました。
>
>・「“”」は、「『』」に変えました。
>
>・氏名の区切りの「.」は、「・」に変えました。
>
>【人名】
>
>・「J・F ケネディ」「ジョン・F・ケネディー」「J・F・ケネディー」があり
>ます。「J・F」と「ジョン・F」は、統一の必要はないと思うのですが、「ケネデ
>ィ」、「ケネディー」はそろっていた方がよいかも知れません。
「ケネディ」に統一します。
>
>【明らかな誤植と思ってあらためたもの】
>
>・片仮名の「ニ」を入れた「第ニ期」が、目次も入れて四箇所ありました。→漢数字
>の「二」にあらためました。
>
>・tその一つの目印には→その一つの目印には
ありがとうございます。
>
>【英語が残っていたところ】
>
>・S &
L Savings &
Loan 「貯蓄銀行」 直訳的に「貯蓄貸付組合」とか「貯蓄貸
>付銀行」とか呼ぶ場合もあるようですが、単に「貯蓄銀行」とするのが一番流布して
>いる言い方のような気がします。
S & Lでも通じるかなとも思ったんですが、そうですね「貯蓄銀行」にしてください。
>
>・Reflecting
Pool 「リフレクティングプール」 これは、そのままの呼び名で良
>いのではないでしょうか? ワシントンモニュメントとリンカーンメモリアルをはさ
>むでっかい池(というか、本来の意味のプール)。お互いの姿を反射して映すので。
>フォレストガンプにでてきたやつ。
>http://plaza4.mbn.or.jp/~kjira/dc03j.html
「リフレクティングプール」でお願いします。
>・Belleau
Wood 「ベローの森」 フランス北部の森。第一次世界大戦中、米海兵隊
>がドイツ軍のパリ侵攻を抑えた。
「ベローの森」でお願いします。
>・The
Argonne 「アルゴンヌ」 フランス北東部、ベルギー国境付近の森に覆われ
>た丘陵地帯。第一次世界大戦の激戦地。
「アルゴンヌ」でお願いします。
>・Salerno 「サレルノ」 イタリア南西部の港町。1943年9月の連合国軍、イタリア
>上陸地。
「サレルノ」でお願いします。
>・Tarawa 「タラワ」 キリバス共和国の首都。第二次世界大戦中の、日米激戦地。
>日本軍玉砕。
「タラワ」でお願いします。
>・Pork
Chop
Hill 「ポーク・チョップ・ヒル」 朝鮮戦争の激戦地。この題名で、
>映画にもなったと思います。
「ポーク・チョップ・ヒル」でお願いします。
>・the
Chosin Reservoir 「長津湖」 「the Chosin
Reservoir」ではなかなかわか
>らなかったのですが、下記の地図に「the Chosin Reservoir(Changjin
Reservoir)
>」とありました。
>http://www.rt66.com/~korteng/SmallArms/chosin.htm
>「Changjin
Reservoir」なら、複数の地図で「長津湖」と確認できました。朝鮮戦争
>関係の日本語文献にも、「長津湖」におけるアメリカ軍の敗退に関する記述がありま
>した。
「長津湖」でお願いします。
>・Rainbow
Division 「レインボー師団」 第一次大戦中の米陸軍、第42師団。米国
>各地の州兵を集めた、混成部隊だったことから。
「レインボー師団」でお願いします。
>・この箇所(106ページ)に出てくる「オマハ ビーチ」は、「オマハビーチ」とし
>て良いでしょうか?
問題ありません。
>
>【確認していただきたいところ】
>
>・完全な管理の下におこうでは【では】ないか。→完全な管理の下におこうではない
>か。
修正してください。
>
>・そして戦争そのものに対する闘争するという
> →そして戦争そのものに対する闘争【を】するという
> →そして戦争そのものに対して闘うという
そして戦争そのものに対して闘うという、でお願いします。
>
>・われ【あ】れは一つの国であり、→われ【わ】れは一つの国であり、
修正してください。
>・以下はこのままでよいでしょうか?
>
>「世界はわれわれが子供の頃、もしくはほんの短い年月でさえ、同じではないことを
>心に刻みましょう。」
「世界はわれわれが子供の頃とは、もしくはほんの短い年月のあいだでさえ、同じではないことを
心に刻みましょう。」
に修正してください。
>
>・実りを【を】わける→実りをわける
修正してください。
>・「事務所」という訳語が、51ページと170ページとに出てきます。一方191ページに
>は、「執務室」が出てきます。
>原文を参照していなくて申し訳ないのですが、同じ言葉に対する訳語だとすると、「
>執務室」の方が意味がとらえやすい気がしました。(もし「執務室」にあらためた場
>合、51ページの方では、文章の流れを再検討していただく必要が生じるかも知れませ
>ん。)
いずれもofficeですね。執務室にしてください。
51ページは
私は執務室のスタッフの力と、私の全精力と私がもつ全ての知恵を、国々のあいだの平和の大義へとささげるということを。
に修正してください。
>・その道徳的な義務を引き受けような→その道徳的な義務を引き受け【る】ような
修正してください。
>・わ【た】われは明かりで→わ【れ】われは明かりで
修正してください。
>・われわれが愛さざるえない国です。→われわれが愛さざる【を】えない国です。
修正してください。
>
>・なぜなら支払いの時が【こ】れば、→なぜなら支払いの時が【く】れば、
修正してください。
>・偏見とさげ【ず】みは、→偏見とさげ【す】みは、
>
>・偏見やさげ【ず】みの力は、→偏見やさげ【す】みの力は、
ともに修正してください。
>
>・それらは重要なもので【で】、→それらは重要なもので、
修正してください。
>・やむことな【く】渇望こそが、→やむことな【い】渇望こそが、
修正してください。
>
>・弱者が一番被害をこうむるでしょう。 (「被害を被る」→「被」の重複)
> →弱者が一番被害を受けるでしょう。
> →弱者に一番、被害が及ぶでしょう。
弱者が一番被害を受けるでしょう。にしてください。
>
>・【エ】スケープゴート→スケープゴート
修正してください。
>
>・比較的国民【に】の立場に立っている→比較的国民の立場に立っている
>
修正してください。
どうしてか最後の方になると気合がはいるんだよな、まぁ昔からなんでも一夜漬けだったもの。とりあえず終えてみました。かなり「生」な感じだけど(それでも本人はけっこう見直しとかして、最低限人に見せられるようにはしてるつもりなわけっす、ホントに)。ま、指摘があったらください。それにしても次は何にしよう? スクルージ爺さんとかいいかな。でもディケンズに入りこむと抜け出て来れなさそうだからなぁ。あとは冒険シリーズとかもありか? それにしてもまだまだ、コドモの時に読んどかなきゃいけない作品には事欠かないねぇ。
英文も公開できるので公開
最後の晩
アターソンが夕食後に暖炉の側にすわっていると、驚いたことにプールが訪ねてきた。
「どうしたんだ、プール、何があったんだ?」アターソンは叫んだ。それから再びプールをみて、「何か困ったことがあったのかい?」そしてつけ加えた。「博士の調子が悪いのか?」
「アターソンさん」プールは言った。「何かおかしなことが起きているんです」
「まあ、まず腰かけて、それからワインを一杯どうだい」弁護士は言った。「さぁ、落ち着いて、私に言いたいことをはっきり説明してくれ」
「博士の習慣はご存知ですよね」プールは答えた。「そして一人でひきこもっていることも。そうです、書斎にすっかりひきこもってしまったんです。私には気に入りません。まああれを気に入れっていうんなら、死んだ方がましなくらいです。アターソンさん、心配なんです」
「さぁ、さぁ」弁護士は言った。「はっきり頼むよ。何が心配なんだい?」
「1週間ものあいだ、心配のし通しです」プールは、聞かれたことには全くふれずに答えた。「もう耐えられません」
プールの様子からは、まったく言葉通りであることがうかがえた。物腰は不安でたまらないと言った様子だったし、始めに恐怖を口にしたとき以外は、一度も弁護士の顔を見なかった。今でさえ、ひざにまったく口をつけていないワインをのせて座り、視線の先は床の隅といった具合だった。「もう耐えられません」とプールはくりかえした。
「さぁ」弁護士は言った。「しかるべき理由があるんだろう、プール。何かとんでもないことがあるんじゃないかと私は思うんだが。さぁ、何があったか言ってごらん」
「私は、殺人があったのではないかと思うんです」プールはかすれた声で言った。
「殺人だって!」弁護士はひどく驚いて、どちらかというとしまいにはむっとして叫んだ。「どんな殺人なんだ? 博士とどういう関係があるんだ?」
「私の口からは言えません」というのが答えだった。「どうか私と一緒にきて、ご自身の目で見てもらえないでしょうか?」
アターソン氏の答えはといえば、立ち上がって帽子とコートを手にとることだった。ただアターソン氏は執事の顔に浮かんだ安堵と、ワイングラスを置いたときに少しも口をつけていないのを見て、いよいよ驚いたくらいだった。
3月らしい風が強い寒い夜で、月が青白く、風に押されて傾いているかのようだった。そして透明でカーテン生地のような雲がちぎれちぎれに飛んでいた。風のせいで、話もできず、顔にまだらができるくらいだった。その上、風が吹き飛ばしたようで、いつになく道には通行人もいなかった。アターソンはロンドンのこの地域がこれほどさびれているのを見たことがなく、人がたくさんいればなぁと思ったほどだった。生まれてこの方、こんなにはっきり誰か他の人を見てふれたいと思ったことはないほどだった。いくらもがいても、惨事がおきるという予感を心からふりはらうことができなかった。その場所についたときも、風がふきあれ、埃がまっていた。そして庭のひょろひょろとした木々が風にあおられ、柵に打ちつけられていた。プールは一、二歩前をあるいていたが、道の真ん中で立ち止まり、これほど寒いのに、帽子をとって赤いハンカチで汗をぬぐっていた。急ぐには急いできたが、そのぬぐった汗は急いだからというよりは、何かに苦しんで流した汗というべきものだった。プールの顔は青ざめていて、話したときの声はかすれ割れていた。
「さて」プールは言った。「ここまできましたが、どうか何事もないように」
「アーメン」と弁護士も言った。
そして執事が、音をひびかせないようにノックをした。鎖がついたままドアがひらき、中からたずねる声がした。「プールか?」
「その通りだ」プールは答えた。「ドアを開けてくれ」中に入ると、広間は明るく、暖炉には火がおこされていた。そして暖炉のあたりに、全ての召使が男も女も、まるで羊の群れみたいに集まって立ちすくんでいた。アターソン氏を見ると、あるメイドはヒステリックに泣き叫ぶし、コックは大声で「おぁ、神よ。アターソン氏だ」と叫び、両腕でだきしめようとばかりに駆け寄る始末だった。
「どうしたんだ、どうしたんだ? みんなここにいるのか?」弁護士は腹をたてたように言った。「だらしないし、みっともないぞ。君たちの主人がみたら、喜ばんだろうな」
「みんな怖がっているんです」プールが言った。
沈黙がその場を支配し、だれもそれに意義を唱えなかった。メイドだけが叫び声をあげ、大声で泣き始めた。
「静かにしろ」とプールはメイドにどなりつけ、その乱暴な調子は自身もいらいらしている証拠だった。現にメイドが突然嘆きの声をあげたときには、みんなおどろき恐ろしいことが起きるのではないかという顔で奥のドアを見つめたのだった。「それで」執事は、ナイフとぎの少年に命令するようにこう続けた。「ろうそくをもってこい、すぐにこいつを片付けてやる」それからアターソン氏に一緒についてくるように頼むと、裏庭へと先導していった。
「さて、」プールは言った。「できるだけお静かに願います。耳をすませて、それからわれわれの足音が聞こえないように願います。もしなんらかの事情で中に入るように言われても、決して入ってはいけません」
アターソン氏は思わぬことのなりゆきに、体のバランスをくずして転びそうになった。でも再び勇気を奮い起こすと、執事の後を追って、研究室の建物に入り、箱やビンがちらかった外科教室をぬけて、階段の下へとやってきた。そこでプールは手振りで、片側によって耳をすませているようにと合図した。そして自身はろうそくを置き、勇気をせいいっぱいふりしぼると、階段をのぼり、赤い羅紗の書斎のドアを片手でノックした。
「アターソンさんがお目にかかりたいということですが」とプールは声をかけた。そしてそうしているときに、もう一回大きな身振りで耳をすますように合図をした。
中から声が聞こえてきた。「誰にも会いたくないと言ってくれ」と不平そうな声だった。
「すみません」とプールは言ったが、その声にはどこかやったぞという響きがあった。そしてろうそくを再び取り上げ、アターソン氏を伴って庭をもどると、大きな食堂に入った。そこでは暖炉に火はなく、虫が床をはいまわっていた。
「どうです」プールは、アターソン氏の目を見ていった。「あれが私の主人の声でしょうか?」
「だいぶ変わったようだな」弁護士は、青ざめた顔でそれでも相手の目を見返して、答えた。
「変わったですって? そうです、変わったんです」執事は言った。「この家に20年はお世話になっていますが、私が主人の声を聞きそこなうとでも? いいえ、ご主人さまは連れ去られたんです。8日前に連れ去られたんでしょう。その日、私はご主人さまが神の名を呼ぶのを聞いたんですから。あそこにいるのは、ご主人さまの身代わりで、なぜそこにいるのか、天にでも聞かなきゃなりますまい、アターソンさん!」
「なんともおかしな話だね、プール。とっぴな話といってもいい」アターソンは、つめをかみながら答えた。「おまえが思っているようなことだと仮定してみよう、ジキル博士が、そうだ、殺されたとしてみよう、どうして殺人犯がそこにとどまっているんだい? それでは筋が通らないよ。納得できないな」
「あぁ、アターソンさま、あなたはやっかいな方ですね。でも説明しますよ」とプールは言った。「先週中は(あなたも知ってらっしゃいますが)、やつ、もしくはそれ、まぁとにかく何であれ書斎で生活しているやつが昼夜かまわず、ある薬品をもとめて叫びつづけていたんです、ところが気に入るものが手に入らない。たしかにそれは、ときどき主人もやったやり方なんですが、つまり、注文を紙に書いて階段のところに置いておくんです。この一週間というもの、そればっかりです。紙だけ、そしてドアは締め切りで、食事さえそこに置いておくと、誰も見ていないときにこっそりと引き込むといった具合です。えぇ、毎日で、あぁ、一日に二回も三回もです。注文と文句ばかり。それで街の薬の卸しに飛んでいきます。ものを買ってくると、次の紙があって、不純だから返せといわれる。そして別の店への次の注文です。この薬が何としても必要ということらしいです」
「その紙をもっているかい?」アターソン氏は尋ねた。
プールはポケットをさぐると、くしゃくしゃになった紙を取り出した。弁護士はろうそくを近づけると、注意深くそれを調べた。その内容はこうだった。「ジキル博士よりモー商会へ。前回のサンプルは不純なもので、こちらの目的にはそぐいません。18××年にジキル博士がモー商会より大量の買い付けをしています。どうか細心の注意をはらって、その同じ物の残りをさがして、すぐにジキル博士のところまで届けてください。代金は気にしなくてかまいません。ジキル博士がどれほどその薬を必要としているかは、説明のしようがないほどです」手紙はここまでは抑制がきいたものだったが、ここから感情がほとばしるのを押さえられなかったらしく、とつぜん筆がみだれていた。「どうか、」と続けていた。「元のと同じ物を見つけてください」
「奇妙なメモだな」アターソン氏は言った。それからするどく、「どうしてこれが開封されているんだ?」と問いつめた。
「モー商会のものがかんかんに怒って、こんなにくしゃくしゃにしてつっかえしてきたんです」プールは答えた。
「ただこれは疑いなく博士の筆跡だね、そうだろう?」ふたたび弁護士は質問した。
「そうだと思いますが」執事はかなりむっとして答えた。それから声の調子をかえて、「筆跡がなんだっていうんです」とつづけた。「私はやつを見たんです!」
「やつを見たって?」アターソン氏は繰り返した。「本当かい?」
「その通りです!」プールは答えた。「こういう具合です。私がとつぜん庭から教室に入ったことがありました。やつは薬かなんかを探しに部屋の外に出ていたんでしょう。書斎のドアも開いていました。そして部屋の向こう側で箱をひっくりかえしていたんです。私が入って行くと、やつは顔を上げて、悲鳴みたいな声を出したかと思うと、階上の部屋へ飛び込んだんですから。やつを見たのは一分やそこらだったでしょう。でも私の髪は逆立ちました。もしそれが私の主人だったら、どうして覆面なんてしなきゃならないんでしょう? もし私の主人だったら、どうしてあんなネズミみたいな叫び声をあげて、私から逃げなきゃならんのです? 私はずっとご主人さまに仕えてきたんです。それに...」執事は一息おくと、手で顔をなでた。
「奇妙な状況だな」アターソン氏は言った。「ただ分かってきたような気がするぞ。おまえの主人は、プール、たぶん苦痛のあまり人相までかわるような病気にかかっているんだよ。だから、たぶん、声も変わったし、覆面や友達を避けたりしているわけだ.薬をやっきになって探してるのもそうだ。薬で完治する希望を捨ててないんだよ、なんとかして願いがかなえばいいんだが! これが私の解釈だ。ひどいことだ、プール、まったく、考えるだけでぞっとするよ。でもこれではっきりしたし、当たり前のことでもある。つじつまもあうじゃないか。いろんな恐ろしい不安からも解放されるってもんだよ」
「アターソンさま」執事は、まだ青白い顔をして言った。「やつは、私のご主人さまではありません、それは確かです。私の主人は、」とここであたりを見回して、声をひそめた。「背が高くて、がっちりした体格ですが、やつはずっと小さいんですから」アターソンはさえぎろうとしたが、「アターソンさま」とプールが叫んだ。「私が20年もお仕えしたご主人さまを見まちがえるとでもお考えですか? 毎朝ご主人さまを見ていたのにも関わらず、私が書斎のドアのどのあたりまで、ご主人さまの頭がくるのか分からないとでもいうんですか。いいえ、アターソンさま、覆面をしたやつは断じてジキル博士ではございません。神のみがご存知です、でもジキル博士でないことだけは確かです。殺人が行われたに違いありません」
「プール」弁護士は答えた。「もしおまえがそこまでいうなら、はっきりさせるのが私の義務だろう。おまえの主人の感情を損ねたくないし、この紙はまだ彼が生きている証拠にちがいないと思わないでもないが、あのドアを壊してでも中へ入るのが私の義務だろう」
「あぁ、アターソンさま、その通りです!」執事はさけんだ。
「そこで二つ目の問題だ」アターソンは続けた。「誰がそれをやるかということだが、」
「もちろん、あなたと私で」というのが執事の勇敢な答えだった。
「よく言ってくれた」弁護士は答えた。「何があっても、おまえには迷惑がかからないようにするからな」
「教室に斧があります」とプールは続けた。「で、アターソンさまは台所の火かき棒をもってください」
弁護士はそのごつごつとしてずっしり重い棒を手にもち、重さを確かめた。「わかってるか?」と顔をあげてプールへ言った。「これから、おまえと私でいささか危険な場所へ乗り込むんだぞ」
「そうですとも」執事は答えた。
「それなら、もっと正直になろうじゃないか」弁護士は言った。「私たちにはまだお互いに言ってないことがあるようだ。すっかり打ち明けようじゃないか。そのおまえが見た覆面をした男というのは、誰だかわかったかい?」
「えぇ、あまりに動きが早くて腰をかがめてましたから、確かにとはいえませんが」というのが答えだった。「でもアターソンさまが言いたいのは、ハイド氏では? ということでしょう。えぇ、そうです、私もそう思いました! 背の高さも同じくらいですし、身のこなしが軽いのもそっくりです。それに他の誰があの研究室のドアから入ってこれるというんですか? お忘れではないでしょうな、アターソンさま、あの殺人事件のときもやつがまだ鍵をもっていたということを。でもそれだけではありません、アターソンさま。ハイド氏には会ったことがありましたか?」
「あぁ」弁護士は答えた。「ハイド氏とは、一回話したことがある」
「それなら私たちと同じように、あのお方にはどこか奇妙なところがあったことをよくご存知なはずです。どこか、人にショックを与えるようなところがあるんです。なんて言えばいいのかはよくわかりませんが、とにかくアターソンさまも、背筋がぞっとするような目に会われたことでしょう」
「おまえが言うとおりだ」アターソン氏は答えた。
「そうなんです」プールは答えた。「それで、あの覆面をつけたサルみたいなやつが、薬品のなかから飛び上がって、書斎に逃げ帰ったときは、ぞっとしました。はっきりした証拠はないんですが、アターソンさま、私も書物でいろいろ学んでますから。ただ人には感じるということがあります、聖書に誓って、やつはハイド氏です!」
「そうか、そうか」弁護士は言った。「私が心配していたことも全く同じことだ。私が心配したように、悪いことが行われたんだ、2人の関係から悪が生じたに違いない。あぁ、おまえのいうことを信じるよ。ヘンリーはかわいそうに殺されたんだ。おまけにその殺人者は、被害者の部屋に潜んでいるというわけだ(何の目的なのかは、神のみぞ知るのだろう)。よし、仇を討ってやろう。ブラッドショーを呼ぶんだ」
召使はよばれて、青くなっておどおどしながらやってきた。
「しっかりしろ、ブラッドショー」弁護士は言った。「私にもわかっているが、どっちつかずの状態がおまえたち全員をびくびくさせているんだ。これからそれにも決着をつけてやる。ここにいるプールと私で書斎に押し入るから。もし万事上手くいったなら、責任は全部私がもつ。そのあいだに、なにか失敗をやらかしたり、犯人が裏口から逃げ出すようなことがあったら、おまえとあの男の子でしっかりした棒をもって、あの角をまがって、研究室のドアのところで待ち伏せるんだ。持ち場につくまで10分の猶予をやるから」
ブラッドショーが行くと、弁護士は自分の時計を見た。「さて、プール、自分たちの仕事にとりかかろうか」といい、火かき棒を脇にかかえ、裏庭へでていった。雲が風に流されて月を隠し、外は暗闇だった。深い井戸のようになっている庭には、風もとぎれとぎれに吹き込むだけで、