リレーエッセイ「ニュータウンの街かどから」

第17話 「初めての入院体験記」


 原稿依頼をもらって何を書こうかと思い考えました。 「花粉症奮闘記」、「父親の介護体験記」、「ニュータウンに住んでみて」、いくつか思いつきましたが結局この内容にしました。 一番大きな理由は、最近作り始めたはいいが、中々進まないホームページに転載できるかなという思いかもしれません。(^^;

 私は生まれて約40年間入院したのは、6歳位の時に脱腸(今は違う呼び方をするようですが、何度聞いても覚えられません。(^^; )の手術をした時だけです。 でも、その時のことは記憶にはありません。 ですので、記憶の中では初めての入院でした。

  ◆ ◆ ◆

<入院のきっかけ>

 ことの起こりは2000年8月のことでした。 以前から健康の為に、中川西地区センターで週に一度卓球のサークルに入れてもらい、お遊び感覚で通っていました。 ある時、その中に元実業団で卓球の選手だったという人が練習相手になってくれました。

 その時に練習はとてもハードな練習でした(中学の頃の野球部の練習を思い出しました)。 途中でギブアップしトイレに直行、戻したいけど戻せないという状態でした。 それから数日後、血尿がありました。 疲れている時にも血尿が出ると聞いたことがあるようにも思いましたが、その少し前にも一度出たことがありましたので、念の為と思い近所の行き着けの内科に行って検査をした結果、近くのS大学病院を紹介されました。

<大学病院での検査>

 S大学病院で再度検査した結果、多分リンパ腫だと思うので、精密検査の為に入院してください。 と言われました。 私は大したことはないだろうと、この時はまだ思っていました。

 検査の為に2週間、治療の為に2ヶ月位と言われて入院しましたが、検査をしても中々病名の診断がつきませんでした。 結局診断がついたのは、入院して2ヶ月半くらいが経った時でした。 その間に2度の開腹検査と1度の針生検をしました。 入院した記憶のない私にとって、2度の開腹検査は大変でした。 痛みに弱い私は痛み止めも結構使いました。 また、いつになったら病名の診断がつくのだろうとも思い不安でした。 やっと病名がついた時には、ほっとしました。 しかし、その病名は「悪性リンパ腫」でした(K1のアンディフグ選手がなった白血病と同じような血液のガンの病気です)。

 その頃、このパティオで一緒だった「○○ねこ」さんや「かこ○○」さんが遊びに来てくれました。 「かこ○○」さんは花を持って来てくれました。 ありがとうございました。 その時は泌尿器科の病棟にいましたので花もOKでした。 血液内科は造花もNGでした。 「○○ねこ」さんはパソコン雑誌を差し入れてくれました。 また病気の面でもいろいろメールで相談にのってくださり、ここのパティオに入っていて本当に良かったなと思いました。 私が入院していた7階の婦長さんとも「○○ねこ」さんはお知り合いでした。

<治療のこと>

 治療が始まるに先がけて主治医の先生から病気の説明がありました。 CT検査の画像写真を見ながらの説明は、テレビに出てくるワンシーンのようでした。 しかし妙に落ち着いて説明を聞いている自分がそこにいるのもわかり不思議な気分でした。 職業柄取り乱してはいけないという思いも自然に働いていたのかもしれません。 これも職業病の一種か(^^;

 実際に治療が始まったのは3月上旬からでした。 1サイクル3週間の治療を結局は入院中5回しました。 吐き気も思ったほどなく副作用も軽くて済みました。

<入院中感じたこと>

1.私は職業柄先生と呼ばれることが多くあります(自分ではあまり好きではないのですが)。 入院して先生と呼ばれないことはなんともありませんでしたが、看護婦さんの接し方で時々気分を害したことがありました。 そんな時に思ったのは、自分は周りの人々から特別に接してもらっていたのだなということでした。 それに気がつかないでいた自分を思いました。

2.新卒で研修医として入って来られた先生が採血をするようになった頃、朝の採血をするのに6回も針を刺されたことがありました。 研修医として練習が必要なのは分かるし、大学病院なのだからとは思いつつも、がん患者まで練習の対象にすることはないのにとも思いました。

3.主治医の研修医への指導の仕方に対しても、自分が他の人を今までは育てる立場にあったのでそういう指導はまずいよなとも思ったりしました。

他にもいろいろありましたが、それらの出来事を通して、それまで気がつかなかった自分というものを見ることも出来た感謝な期間でした。

<退院後>

 結局退院したのは2001年7月でした。 入院期間は当初の3ヶ月の予想を超えて8ヶ月です。 完全に良くなっての退院ではなく通院治療ということでしたが、それでも退院出来たことは嬉しかったです。

 現在は飲み薬による治療を続けながら、「リツキサン」という治療薬が承認されるのを待っている状態です(2002年の秋頃承認されるかもしれないということです)。

http://kigaru.gaiax.com/home/kinojin40

 


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