ハッピーバースデイ、ウソップ



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「誕生日おめでとう!!」
パンパン!と音を立てて弾けるクラッカー。
「おう!!さすがだなお前ぇら〜覚えてたか俺の誕生日。まぁこのキャプテンウソップの誕生日を忘れるなんてそんな奴ぁ……」
「オラてめぇら席つけー!」
「ふぁんじーふぉれふへえー」
「また先に食ってんじゃねえ!」
「そりゃ俺のだルフィ!」
「……聞いてくれよ、せめてよ」

それでもウソップの誕生日を祝う宴は楽しく続いていった。
いつものごとく食いまくる船長、その船長から料理を死守するゾロ、料理の給仕に忙しいサンジ、ウソップにプレゼントを渡しながら「倍返しでよろしくvv」と囁くナミ……。
でも今夜は。
「このキャプテンウソップ様がとある宝島で……」
ウソップの他愛もない嘘の冒険談をみんな優しい顔で聞いていて。

宴は当然深夜におよび酒がはいったものになっていった。
「う〜んもう食えねー……」
「何言ってんだ俺はまだまだ……食え……る……」
「つぶれた、な」
すでに床に転がっているウソップとルフィにゾロが苦笑した。
「じゃああたしもう寝るわ。二人の片付けよろしくね」
ナミはさんざん呑んで満足したのかそう言って部屋に戻っていった。

後に残された、二人。

「なぁ。なぁなぁ」
そんなに酒に強いわけでもないサンジはつぶれてはいないものの顔を紅潮させて上機嫌に舌ったらずな様子で話し掛けてくる。
「オイ無理して呑むんじゃねぇよ」
まだ抱えている酒ビンを取り上げつつ言うとサンジは途端に凶悪な人相となり「このマリモが〜。えらそうにつぶれてないフリしやがって〜」と睨んでくる。どうやら酔うといつも以上に喜怒哀楽が激しくなるらしい。
「ハイハイ」
適当に流してウソップとルフィを担いで男部屋に放り込みに行った。

戻ってくると。
「どこだよクソ腹巻〜。あんだよいきなり消えやがって……クソ野郎クソマリモクソ剣豪……ゾロ」
赤い顔をして座っているサンジ。
ゾロがいなくなったのが気に入らないらしくぶつぶつ文句を言っているが、その声は心もとなさげで。
知らず頬が緩むのを自覚しながらゾロは恋人を後ろから抱き締めた。耳元で「ここにいるぜ」と囁いてやりながら。
ん、と頷いてサンジは気持ち良さそうにゾロに体重を預けた。
「……ゾロ」
「何だ?」
「好きだ」
「は!?」
ゾロの目が驚愕に見開かれた。
突然のことであった上に普段サンジはそうした言葉を紡ぐのを好まないから。
「好き……なーんつってなー!!今日はエイプリルフールだっつの、嘘だ嘘。どうだこの俺のクソ上等な演技」
ぎゃははと笑い転げながら信じた?信じた?と聞いてくるサンジにゾロは頭痛を覚えた。
「分かったから気分いいうちに寝とけ、もう」
抱えて部屋に連れていき、ハンモックに寝かせてやった。
むにゃむにゃと笑顔のまま眠りに落ちていく。
「ガキみてぇだな」
ゾロも笑って。
そろそろ俺も寝るかと時計を見ると。

午前2時。

くくっと小さくゾロの笑い声。
「嘘にしてやんねぇぞ」
サンジの額に口づけて言ってやる。
「エイプリルフール過ぎてんじゃねぇか。もう4月2日だぜ」


嘘に交えて、本当の心の柔らかい部分を。
見せて。






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え……ウソップ誕生日記念のハズ……だよね?ただのバカップル?
いやウソップ好きなんだけど、好きなはずなんだけど。
ごめんよウソプー。私風邪ひいてるからさ、許してよ……。


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