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日本は英国より時差にして9時間早いことは、良く知られた話。ところが英国には通常の標準
時とは別に夏時間なるものがある。毎年、5月のはじめ頃から10月頃までの6ヶ月間は時計を1時間進め、日の長い季節の余暇を充分に謳歌しようとい
うものである。この間の時差は8時間となる。
高緯度に位置するヨーロッパの夏は、夏時間の効果もあり、7月のLondonでは21時30分頃まで明るい。Invernessでは太陽は沈 むものの、真夜中でも北の空は明るく白夜を体験できる。一方で冬は、救い様が無いほど陰気だ。Londonでは朝8時にようやく太陽が顔を出す。そして濃 霧の中、地平線近くをそろそろと移動し、16時には日没で暗くなる。蛇足だが、写真撮影は真昼でもフラッシュが必要だ。 このような自然条件のため、路線によっては夏と冬とでダイヤが大きく異なり、夏ダイヤの方が列車の本数が多い。 今、私の手元には2冊の全国版英国鉄道時刻表(National Rail Timetable)がある。1冊は、2001年9月30日〜2002年6月1日版、すなわち冬ダイヤ版である。もう1冊は2002年6月2日〜2002 年9月28日版で、こちらは夏ダイヤ版である。現物は写真1のとおりだが、なぜか列車の本数の少ない冬ダイヤ版(2848ページ)の方が夏ダイヤ版 (2352ページ)よりも厚い(写真2)。 これには旅行客にとって危険、かつ重要な理由がある。 ![]() 写真1 左が冬ダイヤ版、右が夏ダイヤ版 大きさはA5版 ![]() 写真2 冬ダイヤ版の方が厚い ヨーロッパの人々は、夏にバカンス(3週間から1ヶ月程度の休暇)を楽しむ習慣がある。当然この間は、公共交通機関にとって稼ぎ時だ。一方そ の時 期をずらせば、公共交通機関にとって暇な時期となる。この暇な時期は、大規模な保線工事などが実施されたり、運転本数が減らされたりすることとなる。 例えば、手元の冬ダイヤ版で「North Wales and Chester → Mancheter and Crewe」のページを開くと、日曜ダイヤのページが3種類ある。 ・until 6 November ・13 January to 24 March ・from 31 March それぞれ部分的にバス代行運転区間があり、普段なら30分少々の区間が80分以上かかっている。旅行客にとっては要注意である。 なお、National Rail Enquiries Online: train times and fare info for mainland UK trainsに はそれぞれのダイヤが反映されているので、旅行の際は必ず確認しておきたい。 また、冬ダイヤと夏ダイヤの「Inverness → Kyle of Lochalsh, Thurso and Wick」のページを比較すると、冬は一日たった1往復、夏は2往復である。 減便はまだ穏やかな方で、冬ダイヤの期間中は完全運休する所もある。「困る路線」の項で述べた土曜日に1本片方向のみの Chester〜Runcorn間は、冬ダイヤになると運休となってしまう。 私は来月(2003.10)、英国旅行の予定である。残りわずかな未乗区間を片付けるつもりだったのだが、残区間の1つ Chester〜Runcorn間は来年の夏ダイヤまでおあずけである。 簡単に目標完遂とはいかせてくれないのが英国鉄道である。 |
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