008.JARVIS社の線路保守事業撤退
  2003.10.19 UP

 2003.10.4〜13の渡英中の最中、注目のニュースが飛び込んできた。
原文  http://news.bbc.co.uk/1/hi/business/3179640.stm
映像  http://news.bbc.co.uk/media/video/39438000/rm/_39438362_rail22_randall_vi.ram

 英国鉄道の線路保守の4分の1を担当する最大手企業JARVIS社が保守事業から撤退するというのだ。その理由は「社の利益を圧迫し、評判を 落とすものだから」。
 JARVIS社は2002.5のPotters Bar脱線転覆事故(7名死亡)と2003.9のKings Cross脱線事故(死傷者なし)を、共に保守作業のミスにより引き起こしている。この2件の事故は、共にEast Coast Main Lineで発生しており、同線に高速特急を頻繁に走らせているGNER社はこのニュースを歓迎している。

 JARVIS社によると、「評判を落とす」原因を「作業員のプロ意識の欠如(ニュース原文では poor workmanship)」とし、それが事故の賠償金による「利益の圧迫」につながっているとしている。つまり、作業員の管理、教育を放棄してしまったの か。保守事業に従事している社員3500名は線路保守の発注元Network Railが引継ぐという。

 英国鉄道の線路保守は、Network Railが複数の保守会社から見積りを取り、下請企業が決定する過程を経るのだが、これが非常に評判が悪かった。見積りの叩き合いになるのは当然の話であ り、受注額の圧縮は現場のリストラや設備の簡素化、遂には労働意欲の低下にまでつながっている。

 発注元のNetwork Railが事業を引継ぐことにより、「workmanship」は誇り高きものに回復するのだろうか。私は、安全は結果がすべてだと考えている。何も起き ないことが最高の結果である。
 今後の鉄道の安全性に、引き続き注目していきたい。
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