ショーへの出品

標準的なショー用のケージの中にMel(メル、バイオレット)がいます。
ここではチンチラをショーに出すにあたって必要になる物について簡単な概要を説明します。これは一昨年F&F誌に掲載された私の記事に手を加えた物ですが、まだ面白く有益な読み物であるように願っています。
ショーへの出品
ショーにおいてチンチラが審査される時、審査員はいくつかの主要な点を考慮します。それは、被毛の明瞭さ(clarity)、被毛の密度(density)、状態(condition)および体つき(conformation)です。
Conformation(体つき)
ショーに出るチンチラは大きくてずんぐりした外観をしているべきです。"necky"(首回りが細い)であったり、"くさび形"(肩の部分が狭い)ではいけません。
Clarity(明瞭さ)
チンチラの被毛の色は常に「明瞭な」青であるべきで、色が薄かったり変化していてはいけません。ブラウン・ベルベット、ピンク/ホワイト、エボニーまたはパステルなどは色にかかわらず、色の中に青の「気配、"aura"」があるべきです。白は(腹部の白も含めて)どれもまばゆい純白であるべきで黄色を帯びていたり灰白色ではいけません。スタンダードでは被毛に対してたくさんのベーリングあるいはチッピング(※訳注:毛先のやや黒くなっている部分)があるべきです。この状態は"good
veiling coverage"(良好なベーリングの覆い)と呼ばれる事があります。
Density(被毛の密度)
チンチラの被毛は非常に厚く、絹のようで、豪華で丈夫であり、(毛が)ぎっしりと並んでいるべきです。被毛はそれ自体で立っています。被毛を分けてみてかろうじて皮膚を見る事ができます。いくつかの色では絹のようでどこの場所でも寝ているような弱い被毛(セルフブラック※のような)を持つ傾向があります。弱い被毛で覆われたチンチラは腰の部位の被毛がだらりと開く傾向があります。
(※訳注:セルフブラックはモルモットなどの毛色を指すのに使います。セルフは単一の毛色で、黒一色という意味になります。モルモットのセルフブラックの様な絹のような色つやで寝ている毛を指しているようです)
Condition(状態)
毛が生え変わり途中のチンチラは、「優良(プライム,換毛が完了した状態)」の状態にあるチンチラとして良い賞を得る事はないでしょう。最良の状態ではないチンチラ(天候の影響で起ります)は"break-open"を起こします。これは側面や首の周りで被毛が分かれる、あるいは「分割」された状態になる事です(チンチラの被毛の質によっても起ります)。上手な毛繕いをすれば「分割」を時々は防ぐ事ができますが「"priming-lines";換毛している箇所の線(被毛の波。換毛中のチンチラの背中の頂部から下の方へ広がって蹄鉄の様な形になる。)」をすべて隠そうとするのは困難です。
ショーに向けての準備
チンチラを生まれた時から清潔な状態に保ってください。
新しい奇麗な砂を使って毎日砂浴びをさせてください。そして時々抜けたアンダーコート(刺し毛(上毛,ガードヘア)の下に生えている短く柔らかい毛(綿毛,下毛))を簡単に毛づくろいして取り除く事も多分効果があります。
ショーの1,2日前から砂浴びをやめます。
被毛を汚す恐れのある餌は与えてはいけません!!

抜けた被毛を取り除けば、あなたのチンチラは最良の状態に見えるでしょう。
当日の用意
チンチラに最後の丹念な毛繕いをします。
1. 中くらいのチンチラの毛繕い用の櫛を使って、頭から始めて尻尾の方向へ櫛をかけます。抜け毛をやさしく取り除いてください。
2. ほつれや絡みがあった場合、毛の先端から根元に徐々に下がってやさしくすき取ってください。絡んだ所をただ引っぱるのはいけません。
3. 胸とお尻のあたりも櫛を通してください。しかし腹部には必要はありません。
4. チンチラの頭から尻尾までの絡みを優しく取り去ったなら、今度は尻尾から頭へ向かってやってください。頭へ向かってチンチラの被毛を逆方向に櫛を通してください。
5. チンチラに櫛をかけるのが終わったら、私は自分の手を使って尻尾から頭に向かって逆方向にチンチラをしっかりとなでます。これにより緩い毛を取り除く事ができます。この緩い毛は櫛を通した後に被毛の一番上に乗っかっていて、動物の全体的な外観を損なう物です。
6. 最後の整頓。櫛を使って毛の先端をすきます。再び尻尾から頭へ逆方向に。
7. 毛繕いが終わったら、チンチラを固い面の上に置きます(美しく毛繕いした被毛に触れないように注意してください)。そして尻尾の根元近くをつかんで(これはチンチラを傷つけません)、お尻のあたりを少し持ち上げ非常に優しくかつ軽くチンチラを「揺さぶり」ます。少しばかり格好が悪いという事の他には、これがチンチラを傷つける事は全くありません。ただ、被毛があるべき元の状態に戻るのを助けるのはもちろん、櫛が作ったかも知れない"grooming
lines"(毛繕いの線)をすべて消し去る役目をします。
8. チンチラをショー・ケージの中に優しく入れて、審査に備えてください!
一度毛繕いした後は、審査でチンチラ達に触れる事は全くありません。チンチラ達は規定のショー・ケージに入れられ、チンチラ達の本当の色が判るように白い陳列台の上でショー・ライトで照らされた状態で、類別され、審査され、吟味されます。


友人のチンチラを毛繕い中
マーフィーは陳列台に乗る準備ができています。

チンチラ達はケージの中にいて、触れられる事はありません。よく手入れされた被毛が損なわれるからです。
あなたのチンチラを登録します。
ペンを忘れないでください。あなたのチンチラをどれかのクラスに登録する必要があるからです。(午前10:30までに登録する必要があります)
主なクラス
A:
7ヶ月未満の若いスタンダードのメス
B:
7ヶ月未満の若いスタンダードのオス
C:
7ヶ月以上の成体のスタンダードのメス
D:
7ヶ月以上の成体のスタンダードのオス
E:
7ヶ月未満の若い突然変異体
F:
7ヶ月以上の成体の突然変異体
初心者(Novice)は同じクラスでショーに出しても構いません。しかし彼らのケージのカードには(Norvice)を表す"N"の文字が付きます。
ショーに出場するための料金はチンチラ一匹に付き1ポンドです。実際にチンチラを陳列するためには全国チンチラ協会(National
Chinchilla Society)の会員になる必要があります。しかしどのショーでも非会員は観客として歓迎されます(ショーの当日にもNCSの会員になれると思います)。
ショーが行われる期間は9月から3月または4月にかけてです。これにはいくつかの理由があります。第一に暑い天気を避けるため(チンチラが暑さによるストレスにとても弱いため)。そして第二に、チンチラは1年のうちのこの時期に、より優れた冬毛を備えるに違いないから。
この期間を通して、地方ショーがイギリスのあちこちで開催されます。そしてその年の最高で最後のショー、全国ショーで最高潮に達します!!
ですからショーにいらしてください。暖かい飲み物や冷たい飲み物(軽食)、富くじがあります。そしてもちろん経験豊富なNCSの会員があなたに十分なアドバイスと手助けをします。
イギリスで最高のチンチラ達が何匹かいることは言うまでもありません!!

メル(Mel)が最初に受賞したトロフィー(2002年のポーツマス・ショーでのグランド・ショー・チャンピオン)

眠っているチンチラの写真
(c) Dan Whetton
記事とその他の内容
(c) Debbie Cave