太陽とチンチラ
チンチラは太陽とは「愛憎」の関係を持っているようです。
彼等の厚い毛皮は冷涼な気候で体を暖かく保つようにできているので、夏の暑さには恐ろしく苦しむことになります。"Fur
& Feather"誌の記事で昨年述べた様に、責任のあるチンチラ飼いは暑い天気の間は常に自分達のペットの環境を涼しく保つために注意を払います。
チンチラは生来、薄明活動型で、夕暮れと夜明けの頃に活発になります。その際、食べ物を探し始める前に朝あるいは夕方の弱々しい日光を恐らく浴びるでしょう。彼等は太陽光が強い日中は穴や岩の裂け目の中で眠ります。
(飼育下では年間を通じて繁殖可能ではありますが)彼等は野生ではよりはっきりした繁殖期もあります。初冬に妊娠して初春に出産します。この時の気候は暖かく子供達は餌をよりたやすく取る事が出来ます。
全てはチンチラが季節的な繁殖を行う動物であることを示しています。これは繁殖行動が日光の長さに依存している事を意味します。
それゆえ通常の昼/夜の周期は非常に重要です。それが彼等の生物としての周期、餌を食べたり繁殖する周期をコントロールするからです。
メラトニン(ホルモンの一種)は夜の間に松果体と腸の中で作られます。これは昼/夜の周期と季節的/繁殖のリズムを調整する重要な役割を果たしています。
一日24時間連続してチンチラを暗闇ないしは薄暗い状況に置くと、チンチラの繁殖力にひどく影響を及ぼすかもしれません。私が知る限りその研究はなされていないので、どの程度の影響力があるのか明らかになっていません。しかし他の動物では太陽光が不足すると繁殖力に重大な問題を起こす事があります。
(ショーの視点からは)太陽はチンチラに悪影響も及ぼします。これは「酸化」と呼ばれ、多くのショー用のブリーダー達にとっては災厄です。
ショー品質を持つ全てのチンチラはその色が何であれ、被毛に「青い」色調を示すべきです。褐色を帯びた色調は欠点と見なされ、ゆえにショーの台上にいるそのチンチラの点数は下がるでしょう。
「酸化」はさらに皮毛に褐色を帯びた色調をもたらし、他には素敵なチンチラを非常に色の悪い外観にするかもしれません。歳を取った動物がよく「酸化した」状態になる事を認識する事はブリーダーに取って重要です。ゆえに、彼等はショー動物としては比較的短命なのかもしれません。
「酸化」を品質の低い、色の悪いチンチラと混同してはいけません。
上で述べた両方の理由により、チンチラを直射日光に晒すべきではありませんが、それでも彼等を暗闇の中にずっといさせはしない事が大切です。日中の明るい環境にチンチラを置く事と、暑すぎる事や「酸化」を起こす過剰な暴露との間でバランスを取る必要があります。


眠っているチンチラの写真
(c) Dan Whetton
記事とその他の内容
(c) Debbie Cave