怪我に対する基礎的な手当てのガイド(c)
怪我に対する基礎的な対処
チンチラを飼う人たちは誰でも、いつかは自分たちのペットが怪我をするという事態に遭遇するでしょう。怪我のひどさは引掻き傷のような表面的な傷からはじまって、唇/鼻の切り傷、さらにひどいつま先の切断(何匹かのチンチラは他のチンチラに足指を噛みちぎられてしまう事があります)、バンブル・フット(趾瘤症)、手術による傷、腫瘍、膿瘍の範囲に及びます。
このような傷に対しては、伝染の危険を最小限にあるいは防止するために、そして傷を癒すための最適な環境を与えるために、正しい治療を行う事が不可欠です。
傷を治す為の研究は長年行われてきました。以下はそのような研究と傷の手当ての専門家およびチンチラ飼いとしての私の経験に基づいています。ですが、傷の手当てというのは非常に複雑な処置であって、この記事の中で傷への対処と治癒に含まれる全ての意味を詳しく論じる事はできません。

傷
「傷」とは次のように定義されます。
怪我や手術によって引き起こされた、何らかの組織の連続性の切断もしくは破壊。
傷には多くの種類があります。チンチラの飼育でもっともよく見られるのは以下のような物でしょう。
手術による傷
外傷性の傷
- 切断(例:足の指)、かみ傷、擦り傷、打撲傷
やけど
膿瘍
慢性潰瘍(バンブルフットのような)
怪我の大元の原因を見つけて治療計画を立てる為に、まず傷の状態を見極める事が大切です(これ以上傷ができるのを防げるかも知れません)。

傷の見極め
傷の見極めの対象には以下の物を含むべきです。
動物の一般的な状態、周囲の皮膚の状態(赤い、熱い、ぐにゃぐにゃしている)を含めた感染の臨床的症状、膿(うみ)、抜け毛、傷そのもの(傷の色、深さ、大きさを含む)、なんらかの出血や液体の喪失、傷の場所、根本的な原因。
一度見極めたら、治療計画を立てる事ができます。
感染の疑いがある時や飼い主がその傷を扱うのに経験と自信が無い場合は、資格のある獣医へゆだねる事が不可欠です。

感染の徴候
毎日傷の様子を見て、以下のような感染の徴候がないか調べる事が不可欠です。
傷の周りが赤くなったり、膨らんでいる。
局所的に熱や痛みがある(チンチラは痛みを隠すのが上手なので判断が難しい)
にじみ出る液体の増加(傷から出る液体)
もろい傷(きゃしゃな傷の組織は容易に出血します)
臭い。悪臭。
全体的な体温の上昇(チンチラについて判断する事は困難)

治療計画
動物の傷の手当ての理屈は人間のそれと同じです。研究によって傷が治るための最適な環境は湿り気と暖かさであると言う事が判っています。しかし、これはバクテリアの繁殖にも最適の環境です。従ってどんな傷の手当ての時でも感染の徴候がないか、常にチェックしてください。
傷を清潔にするのに決して生綿を使ってはいけません。 -
その繊維が傷の中に残ると傷の治りが遅くなり感染の危険の増大につながります(同じ理由で被毛も傷口から切り取り、傷を生理食塩水で清潔にするべきです)。また傷から生綿の繊維を取り除くのはとても苦痛を伴います。リント・フリー(糸くずの出ない)ガーゼの綿棒を使ってください。
外見の変化、異常な出血、感染等がないかを全ての傷について監視すべきです。異常があれば、獣医に助言を求めなければなりません。
傷の種類と対応する手当ての全てについて議論する事はできませんが、傷と治療方法についてのいくつかの提案が以下にあります。
表面的で小さな傷
(例:こすり傷、軽い切り傷、軽いかみ傷)
生理食塩水(沸騰後冷ました、1カップの水に塩をティースプーン1杯)で傷を清潔にします。
傷がごく表面的で小さい場合、何も手当てしなくてもかまいません。
上で述べたように、感染の徴候が無いかその傷を毎日監視すべきです。
表面的で大きな傷
(例:広範囲なこすり傷、かみ傷、原因不明の皮膚の損傷)
沸騰後冷ませた無菌の水で傷を清潔にします。
傷口から被毛を切り取ります(傷の中に毛が張り付くのを防ぐためです)。
傷の表面の湿り気を保つためにクリームを塗ります(痛みをやわらげ傷の治りを早めます)。適切なクリームの例としてはグリーン・クリーム(bunnymail)があります。
(※訳注:
bunnymailはイギリスのペット用品の会社。ネットに販売サイトあり)
感染がないか監視して心配なら獣医に問い合わせてください。
獣医に処方された軟膏/クリームを塗ってください。
単純な切断
(例:足指を噛みちぎられた場合)
傷口から骨がでていないかチェックしてください(骨はクリーム色で硬いでしょう)。もし傷の中に骨があれば獣医の意見が不可欠です。
傷を食塩水で清潔にします。
感染の徴候がないか、毎日監視します。
自然に治るままにするか、獣医が処方した軟膏/クリームを使います。
手術による傷
(例:腹部の手術、去勢、腫瘍の除去の後)
感染の徴候が無いか傷を監視します。
チンチラが傷を縫っている糸を抜こうとしていないか監視します。
傷が開こうとしている徴候が無いか監視します。
必要なら獣医に意見を求めます。
バンブルフット(趾瘤症)
足への圧力を和らげるためにケージの中に床が柔らかい場所を作ってください。
感染の徴候がないかチェックしてください。
必要ならパープル・スプレーをケージ内のその場所に吹きつけます。
傷の破れ、出血、感染が続くようなら獣医の診療が必要です。
獣医が処方したクリームを使用してください。
穴状の傷/膿瘍
(穴状の傷は深い穴になります)
基本的な原則は以下の通りですが、常に獣医の診療が必要です。
傷の縁の被毛を切り取ります(傷に毛がはり付くのを防ぐためです)。
食塩水/獣医から与えられた洗浄水で傷を洗います。傷の穴から洗浄に使った水が全て出てきたのを確認してください。これにはシリンジを使った手法(獣医が教えてくれます)が必要になるかも知れません。
傷が開いている場合は、IntraSite(または獣医に処方された物)のような適切なジェルを使用して、傷本体の湿気を保ってください。
傷口を開いたままにしておきます。これによって傷の中で液体がたまったり、痛み、感染、さらに膿瘍が出来る事を防ぎます。
感染の徴候が無いか傷を監視してください。

私は、この記事が有益で有用である事を望みます。
かみ傷は全て獣医の診療にゆだねるべきである事に注意してください。かみ傷は表面的で浅い様に見えるかも知れませんが治療せずに放置すると致命的になるかも知れません。膿瘍、組織の深い傷、感染、急速な悪化とひどいショックによる死という、深刻な危険があります。かみ傷を負った全てのチンチラはショックに対する手当てが必要で、ただちに獣医に助言を求めなければなりません。
この記事はClaire
Davidson
(c)によって書かれました。
http://www.davidson-chinchillas.co.uk/pages/basic_wound_management.php

眠っているチンチラの写真
(c) Dan Whetton
記事とその他の内容
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