チンチラの住まいの作り方 -
中と外
普通、初めてチンチラを飼う決心をした人が最初に考える事ですから、まず第一にチンチラの家の問題を取り上げましょう。
ケージのタイプ
チンチラは総ワイヤ(針金)製(太さ16ゲージ(1.62mm)、亜鉛メッキされた3/4インチ(19mm)
間隔の網目の物)のケージで飼う事が出来ます。木やプラスティック製の物はチンチラがすぐに齧ってばらばらにしてしまうので不向きです!
格子間隔がより大きい(1インチメッシュ)ケージは以下の様な理由で良いものとは言えません。
1. ベビーのチンチラはわずか1インチ四方間隔の格子を抜けて逃げてしまう事があります!
2. より大きな網目は(恐らく)チンチラには足場として快適ではありません。
3. より大きな網目では「ケージ事故」が起きやすいかも知れません。
私見ですが、底がワイヤで出来ている物はとても便利です。総ワイヤ製のケージで足を痛める可能性があるウサギとは違って、良く手入れされたケージならチンチラが足を痛める事はありません。チンチラの足の皮膚はとても硬くできています。しかし、チンチラが望めば何時でもワイヤ製の床から離れられるようにしてあげてください。木製の棚板、巣箱、当て物があればチンチラはいつでもワイヤから足を離すことができます。
ワイヤ製の床の主な効能は、すき間から不要なゴミを下のトレイに落とす事です。チンチラの被毛は非常に湿りやすく汚れやすいのですが、この効能のおかげでゴミが被毛に触れないように出来ます。また掃除が楽になります。一枚板の床では、ひんぱんに行き届いた掃除をしなかった場合、チンチラ達は恐ろしく「糞尿で汚れた」状態になるかも知れません。総合的には、総ワイヤ製のケージの方がはるかに衛生的であると考えます。
チンチラは生来、岩の間を跳ね回る生き物であって、木に登ったりはしないので、ケージは特別に高さのある物である必要はありません。チンチラ達は高さよりも床の広さを好みますので、高さのあるケージよりも横に長いケージを探してください。
ケージに備え付ける
「家具」
チンチラは寝具は不要です。しかし先に述べたように、薬品処理されていない松でできた床や棚板、巣箱等は、チンチラ達が望む時にワイヤから離れて眠ったり、齧ったり、走ったりする場所になります。
松の棚板と巣箱は、ペットに安全な低刺激性の消毒剤で簡単に掃除できます。そしてチンチラが齧ってぼろぼろにしてしまったら(これは全てのチンチラが楽しむ娯楽です!)簡単に交換する事も出来ます。
ケージに取り付けた干し草ラックは、干し草をうまく保持してケージの中に入れるべき干し草の量を節約します。ケージの中に干し草を置くと、チンチラが干し草をまず汚してから食べるようになるかも知れません。これが習慣になると消化にいくらか混乱を引き起こすかもしれません。
また、ケージにフード・ホッパーを作り付けると非常に有用であると判りました。私が飼っているチンチラの多くは陶器製の餌入れをひっくり返したり、さらに悪い事には中にオシッコをするという、不愉快な癖を持っています。ふつう、ケージに作り付ける方式の餌入れならこのような悩ましい事は起きません。
何処にチンチラのケージを置くべきか?
ケージは、雑音が多すぎず、通り抜ける人が多くない部屋に置くべきです。確かにチンチラは人間の家族が住む家の賑やかさに慣れますが、そうであっても、穏やかに休む事ができるように一日のある時間帯にチンチラ達に平穏と静けさを与える事は思いやりのある事です。
またチンチラの環境から湿気やすきま風をなくすべきです。チンチラは湿気やすきま風が無ければ、余分な暖房をしなくても低温に耐える事が出来ます。
ケージを窓の近くに置かない事、あるいは暖房器具の近くに置かない事が最善です。冬であっても、チンチラは暖房器具の熱だけでショックを受ける事が知られています!
夏の数ヶ月、過度に暑くなる環境では密度の高い被毛のせいでチンチラは苦しみます。夏の間は、温度が華氏70度(摂氏21度)を超える場合、心拍数の上昇を招く恐れのある運動や何か(人間の旅行による移動など)は涼しくなる夕方の時間まで避けるべきです。カーテンを閉めておく事や扇風機、特にエアコンは、とても暑い日にチンチラ達を涼しく保つためにとても有用です。そうする事が出来ない場合は、水を入れて凍らせたボトルをケージの周りに複数置く事も有効です。明白な理由により、夏の数ヶ月間にチンチラ達を室温で飼う事は、言うまでも無く奨められる事ではありません。
※訳注
イギリスやアメリカでは温度を表すのに華氏(F)を使います。日本で使う摂氏(C)とは以下の式で換算します。
摂氏度(C)=(華氏度−32)×5÷9
華氏度(F)=(摂氏度×9÷5)+32
繁殖の問題
チンチラの繁殖を考えている場合は高さのあるケージは避けるべきです。チンチラのベビーは誕生してから1時間以内に非常に活発になりケージの側面を登ろうとするでしょう。しかし、ベビーは一番高い所まで行った後でどうすればいいのか分かっていません。ただ体を放してたびたび落っこちます。背の高いケージでは落ちた時に怪我をする危険が相当大きくなります。
チンチラを繁殖させる場合のもう一つの問題は、多くのケージが必要という事です。仔を離乳させるために、近親交配を避けるためにオスとメスを別けるために、時々(繁殖後の)オスとメスを別けてメスに当然与えるべき休息を与えて過剰な繁殖を避けるためにケージが必要になります。
何処からケージを買いますか?
あなたの必要条件と環境にかなっていて、かつチンチラ達の要求にも合っているケージを選んでください。品質が良く(チンチラの生涯を通じて長持ちするする必要があります)掃除しやすい物を選んでください。
良いケージは10年以上持ち、それゆえ安くはありません。ですから標準的な3footケージ(長さ約91cm)のために60ポンド(約1万2千円)以上支払う事を覚悟してください。
いくつかのペットショップは品質の良いケージを置いています。しかし個人的には良質のチンチラ・ケージの調達先としてチンチラのブリーダーとチンチラの飼育用具の仕入れ業者を推薦します。
あなたとあなたのチンチラにとって最良でもっともふさわしいケージを見つけるために時間を使っておけば、これから過ごす長い年月がチンチラと飼い主にとって満足できるものになる、ということを忘れないでください。
チンチラの屋外での飼い方
多くの人がチンチラを屋外の設備で飼いたがります。これは確かにもっともらしい事です。しかしアンデス山脈と同じような自然の気候がないのでは、屋外での飼育はチンチラ達には合いませんし、そうするためには一定の適応策が必要となるでしょう。
理想としては、換気が良くて断熱されたれんが造りの納屋が最適ですが、それが無理な場合は木造の小屋に手を加えると使える場合があります。
そのためのヒントとコツがいくつかあります。
日光
東向きの窓が(換気と自然光の採光に)理想的です。こうしてチンチラは(直射日光でなければ)少しばかり朝日を浴びるでしょう。昼と夜の周期はチンチラにとって非常に重要です。これによりホルモンの生成を利用してチンチラ達が体のリズムを調節できるからです。暑い場合は、窓に温室用の塗料を塗って太陽光を反射させることが出来ます。
害獣と安全の確保
害獣が入ってきたり、チンチラが逃げ出さないように、全ての窓とドアに網の覆いをかけるべきです。そして好ましくない人間の侵入者(!)
を防ぐためにドアに鍵がかけられるようにできているべきです。
器具
電気のコンセントは照明と器具のために重要です。安全のため、電源がブレーカーに接続されている事を常に確認してください。
特に気候がじめじめして濡れやすい場合、除湿器は不可欠です。チンチラの密度の高い被毛はとても湿気を吸いやすく、小屋/納屋が除湿されていなければ、その素晴らしい断熱性を失ってしまいます。例えチンチラが砂浴びをする事が出来たとしても十分ではないかもしれません。また暖かくて湿った環境ではカビが発生するかも知れません。
チンチラは暑さに耐えられないので暖かい天気の時はエアコンを使う事を強く奨めます。
もしチンチラの飲み水が凍りそうなら、冬の間だけ暖房が必要です。全周に覆いがついたチューブ型のセラミック電気ヒーターが理想的で火災の恐れがありません。
さらに冷たい天気の間は個々にケージを暖める方法がいいです。病気のチンチラや、出産予定のチンチラに対して(生まれたばかりの仔は寒さに弱いです)。爬虫類用の保温パッドがいいでしょう(何があってもチンチラに齧られないようにしてください!!)。または消費電力の小さな電球をビスケットの缶に入れた手作りのヒーターをケージの下の一部分に置いてもいいでしょう。
小屋の改造
冬は暖かく、夏は涼しくするために、小屋全体(特に屋根)にわたって、屋根裏用の断熱材を並べるべきです(無毒な難燃性の岩綿か類似の物を使ってください)。小屋の内側に船舶用の合板(または類似品)をずらりと並べてもかまいません。お望みなら白く塗ってください。ペットに無害な消毒剤で掃除できるように、安価なリノリウムで床を覆ってもいいでしょう。
屋根を白く塗れば夏期の熱を反射する事ができます。加えて/あるいは熱反射用のカバーとして屋根をもう一つ付けてもいいでしょう。元の屋根と追加した屋根の間は少なくとも4インチ空けて空気が流れるようにしてください。
換気
Stable door(オランダ扉、馬屋の扉
※訳注:扉の可動部分が上と下に別れていて、下半分をしめた状態で上半分を開ける事が出来る扉)は便利でしょう。余分に換気する時にドアの上側を開ける事ができますから(適切な換気は健康のために重要です)。小屋の中を「風が通り抜ける」事がとても重要です。微風で小屋を換気できるように換気用の開口部を小屋の向かい合った壁同士に設けるべきです。
これらすべては、やや複雑な事に思えるかもしれません。しかし一度正しく作り上げれば、その小屋は天気に関係なくチンチラにとって安全で快適な居住環境を提供できます。
チンチラ小屋の屋根の葺き直し

フェルトの下に防水用の膜を追加しています。
数年おきに、私の小屋は屋根の葺き直しが必要になります。どのようにやったのかといいますと...

フェルトをとりつけ

フェルトがうまくつきました
春の大掃除

小屋の中は白く塗り直しました。
年に一度の春の大掃除は終わるまで一週間かかりました。
その手順は...
*
小屋から全ての物を運び出す(チンチラはガレージに移動)。
* 小屋の中を必要に応じて塗り直し
* 小屋全体を強力な消毒剤で消毒
* ブロートーチを使って全てのケージを殺菌
(訳注:ブロートーチは小型のガスバーナーです。筆者は火炎で殺菌してます)
* 必要なケージを修理・塗装の再吹付
* 小屋の外側を塗り替え
*
全ての物を元に戻す
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体力回復のために休みを取ります!!!

現在は日光と同等の全スペクトル照明も使っています。

眠っているチンチラの写真
(c) Dan Whetton
記事とその他の内容
(c) Debbie Cave