Dr.オマリーの子供お薬注意報

抗生物質

 

抗生物質とは
抗生物質の副作用
抗生物質を服用する上での注意
耐性菌のお話
抗生物質と耐性菌に関するするおすすめ本

 中耳炎・とびひ・肺炎・溶連菌感染症・尿路感染症・エトセトラ・えとせとら・・・。赤ちゃんや子供の病気でもよく処方されるので、皆さんよくご存知のお薬ですよね。ありがた〜いお薬と思っている方も、副作用があるから飲ませたくないな〜と思っている方も、ちょっとお勉強して行ってくださいませ。

 抗生物質とは

 抗生物質は、細菌を殺したり弱らせたりするお薬です。

 1929年に、英国のフレミングにより青カビからペニシリンが発見されたのが最初です。その後、種々の抗生物質が開発され、それまで恐れられていたさまざまな病気(感染症)が治療可能になりました。

 抗生物質が万能薬のように思っていらっしゃる方もいますが、抗生物質はウイルスには効きませんよ〜!

 最近は、化学的に合成された「抗生物質」も増えてきて、昔ながらのサルファ剤も合わせて、抗菌剤と呼ぶことも多いようです。


抗生物質の副作用

 発疹や下痢など、比較的副作用の出やすいお薬です。とくに、下痢は子供では高い頻度でおこります。以前に副作用が出たことのある方は、薬の名前をメモしておき、次回診察を受ける際、必ず医師・薬剤師に伝えましょう。

● また、抗生物質には、耐性菌の出現、菌交代現象などという困った現象があります。耐性菌については次の項で詳しく取り上げます。菌交代現象というのは、抗生物質により細菌が一掃され、そこに別の微生物が増殖してしまうことです。腸内細菌などの正常細菌叢も死んでしまうので、下痢をしたり、抗生物質の効かないカンジダなどが増えて別の感染症になることがあります。従来の細菌の代わりに耐性菌が増えてしまうのも、一種の菌交代現象ともいえるでしょう。

  そのほかに、テトラサイクリン系の抗生物質は子供には要注意です。8歳未満のこどもに使用すると、歯が黄色く変色することがあります。まだはえて来ていない永久歯にも色が付いてしまい、一生とれないのです。意外とそれを知らずに子供に処方してしまう医師もいるそうですから、処方された抗生物質は、一応ご自分でもチェックすると安心ですね。もちろん、どうしてもこの薬を使わなければならない場合もありますが・・・。

抗生物質を服用する上での注意

 お薬を飲み始めてすぐに症状がよくなった場合も、お薬を止めると再発することがあります。医師の指示通りの期間、お薬を継続し、完全に細菌を駆除することが大切です。




耐性菌のお話

 耐性菌は、抗生物質に対して抵抗性を獲得、すなわち、お薬が効かなくなってしまった細菌のことです。

多剤耐性菌といって、いくつもの抗生物質が効かなくなった細菌もあります。抗生物質の使い過ぎが原因で出現したといわれています。なにしろ、家畜の飼料に混ぜたり、風邪なのに「念のため」に処方されたりと、抗生物質が安易に使用されてきましたからね。

 
 人類も、これに対抗して次々と新しい抗生物質を開発してきましたが、開発しても開発しても、またそれに対する耐性菌が出現しました。こうした耐性菌の中で、現在最も問題になっているのが、「メチシリン耐性ブドウ球菌」(MRSA)というわけです。MRSAのお話を始めると長くなりますので、別のページで改めて取り上げることにします。

抗生物質と耐性菌に関するおすすめ本

 

抗生物質で子どもの病気が治せない


寺澤政彦 ほか(著 ¥1,365 (税込)


お子さんを「風邪のたびに抗生物質を出してくれる」お医者さんに連れて行っているのなら、お母さんは是非、この本で勉強してください。抗生物質が効かない耐性菌から子どもを守る方法をやさしく解説してあります。

 


食べ物から広がる耐性菌
小若順一  ほか(著) 
\1,575 (税込)

狂牛病・鳥インフルエンザだけが、食べ物が運んでくる病気ではありません。この頃あまり話題に上らなくなりましたが、家畜に使われている抗生物質も耐性菌を生み出しています。

 

猛威をふるう薬剤耐性菌
マイケル シュナイアソン ほか (著)
\2,100 (税込)

家畜に「成長促進剤」として使用される抗生物質によって出現する耐性菌に焦点を当てた、読み応えのある一冊です。

 

殺菌過剰!―正しい殺菌、抗生物質の使用法を理解し、子供や家族を病気、中毒から守る本
キンバリー・M. トンプソン ほか (著)
\1,680 (税込)

50の質問に答えて、健康リスクレベルをチェック。そのリスク指数ごとに、子供とおとなそれぞれについてのさまざまな病気に対する安全で効果的な対処法を紹介する。病気の予防や治療、手軽な殺菌・洗浄方法が満載。(MARCデータベースより

 


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