Dr.オマリーの子供お薬注意報

インフルエンザ

インフルエンザと風邪の違い
抗ウィルス薬
抗ウィルス薬は夢の特効薬か
抗ウィルス薬に関するおすすめ本

冬になると気になるのがインフルエンザの流行です。最近は、抗ウィルス薬が話題になっていますが・・・。

 


■ インフルエンザと風邪の違い

 頭痛・全身の倦怠感・筋関節痛などが突然現われ39度以上の発熱があり、続いて咳・鼻水・鼻づまりなど通常の風邪症状が出て、約1週間で軽快するのが典型的なインフルエンザの症状です。

 普通のかぜに比べて全身症状が強いのが特徴ですが、なかなか区別がつかないこともあります。

  「乳幼児はインフルエンザ脳症、心筋炎などの合併症が怖いので、早めに医師を受診して、抗ウィルス薬を出してもらいましょう」と、よく書いてありますが本当にそうでしょうか。

 

抗ウィルス薬

 タミフルドライシロップ(成分名: リン酸オセルタミビル)は、2002年に1歳以上の小児で使用が認可されたばかりの抗ウィルス薬です。

 インフルエンザウィルスの増殖を抑え、発熱期間をおよそ1日短縮します。A、B型インフルエンザにのみ有効であり、C型インフルエンザや普通の風邪や細菌感染には効きません。

 また、発症後48時間以内に飲み始めないと効果がないので、インフルエンザかな?と思った時には早めに病院へ連れて行き、検査をしてもらいましょう。

 検査は綿棒で咽頭(喉の奥の部分)や鼻腔の粘液を採取して調べるもので、痛くありません。15〜20分で結果がわかります。

 

抗ウィルス薬は夢の特効薬か

 抗ウィルス薬について、前項のように書いてあるウェブサイトや本が多いかと思います。

 期待の新薬として、タミフルの効果が宣伝されると同時に、子供のインフルエンザ脳症の恐ろしさが報道され、タミフルは流行期には品薄になるとさえ言われる人気です。

 でも、歴史のあるアスピリンでさえ長年の使用経験を経て、最近になってやっと子供への使用が危険であることがわかったくらいですから、2002年に発売が開始されたばかりの新薬を子供に飲ませることに抵抗感のある方もいらっしゃると思います。ごもっともです。

 どんな薬でも100%安全なものはありませんから、インフルエンザ脳症など死亡率の高い合併症を起こす危険性と薬の副作用を天秤にかけることになります。

 インフルエンザは怖い! と、マスコミでは脳症がさかんに強調されていますが、インフルエンザ脳症は極まれにしかおこらない合併症であり、マスコミに煽られ過ぎているという印象を私はもっています。

 タミフルは新しいお薬なので、2002/2003と2003/2004と、インフルエンザの流行シーズン2回しか使用されておらず、また、インフルエンザ脳症など重篤な合併症はごくまれにしか発症しません。そのためタミフルがインフルエンザ脳症を予防するかどうかはまだよくわかっていません。

 一方、タミフルの主な副作用は、腹痛、下痢、嘔吐ですが、ごくまれに精神・神経症状(意識障害,異常行動,せん妄,幻覚,妄想,けいれん等)の重大な副作用が報告されているようです。

 インフルエンザは、ほとんどの場合は、3日〜1週間安静にさせ、水分をしっかり補給してケアしてあげれば自然に治る病気です。もちろん、子供の様子はよく観察し、脳症の兆候(長引くけいれんや意識障害)が現われれば、早急に受診すべきですが・・・。

 看病している親にしてみれば、、一日でも早く楽にしてあげたいと考えるのは当然でしょう。しかし、たかだか、1日早く治るというだけのために、タミフルを飲ませて副作用という危険を冒す必要もないと思います。とはいえ、共働き家庭などでは、たとえ一日でも早く熱が下がってもらって、出勤しなくてはという悲しい現実もありますね。

 1才未満の赤ちゃんへの「タミフル」安全性はまだ良くわかっていませんが、禁止はされておらず、医師の判断で投与することは可能です。これまでに1才未満の赤ちゃんに投与して重大な副作用が出たという報告はまだないようですが、生後7日目の幼若ラットを用いた実験結果から危険性が指摘されています。私なら我が子に飲ませたくないですね。

 

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抗ウィルス薬に関するおすすめ本

医者には聞けないインフルエエンザ・ワクチンと薬 2005年版 



母里 啓子, 浜 六郎, 山本 英彦(著)

¥1,155 (税込)

ジャパンマシニスト社 

抗ウイルス薬は、特効薬としてマスコミでもてはやしすぎの感があります。反対意見はマスコミにあまり登場せず、インタネットでもなかなかヒットしませんが、日本の常識と世界の常識とはちょっと違うようです。インフルエンザ予防接種や抗ウィルス薬への警告にも耳を傾けてみましょう。

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