Dr.オマリーの子供お薬注意報

アレルギー性鼻炎

 

アレルギー性鼻炎とは
幼児の花粉症が増えています
赤ちゃんの鼻はつまりやすいもの
いたずらっ子の鼻もつまりやすい?
アレルギーになりやすい体質
花粉症対策
アレルギー性鼻炎のお薬
花粉症・アレルギー性鼻炎に関するおすすめ本

最近は、幼児でも花粉症を発症するケースが増えているそうです。皆さんのお子さんは大丈夫ですか?

 アレルギー性鼻炎とは

 アレルギー性鼻炎とは、ある特定の物質(アレルゲン)に対して、特殊な抗体(IgE抗体)が体内でたくさん作られ(感作)、鼻の粘膜でアレルギー反応を起こし、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状が出る病気です。

 アレルゲンとしては、ハウスダスト(部屋のほこり、主にチリダニの死骸やカビ)、ペットとくに猫の毛が有名です。アレルゲンが花粉の場合は花粉症と呼ばれ、原因となる花粉には、春はスギやヒノキ、秋はブタクサなどがあります。

 最近花粉症の増えている原因として、車の排気ガスと一緒に花粉が暴露されると、アレルギーを起こしやすいことが言われています。

 確かに、先日都内へ行ったら、オマリーもくしゃみの連発。やはり都会の花粉は強力なようです。



幼児の花粉症が増えています

 スギ花粉に感作されている子供(6才以下)が、1985〜1991年では30%余りであったのに対して、2002年には40%余りに増えていたという報告(楠隆ほか:アレルギー 2004)や、1988年と1996年の花粉症の患者数を比較すると1-9才では 5%が10%余りへと著しく増えていたという報告があります(栃木県壬生町のアンケート調査)。

 アレルギー性鼻炎の症状は、くしゃみ・鼻水・鼻詰まり・目のかゆみですが、子供の場合は、鼻詰まりが多いそうです。

赤ちゃんの鼻は詰まりやすいもの

 花粉症がマスコミを賑わせているので、春先に赤ちゃんが鼻水・鼻詰まりになったら、花粉症!と思われがちですが、赤ちゃんは病気でなくても、寒かったり空気が乾燥しているだけで鼻が詰まったり鼻水が出たりするものです。

 

 アレルギー性鼻炎の赤ちゃんもいないわけではありませんが、たいていは生理的なもので心配は要りません。夜はいつも鼻がつまり気味になってしまう赤ちゃんもいるとか。耳鼻科で診てもらって、一度鼻水を吸引してもらうだけでよくなることもあるそうです。

いたずらっ子の鼻も詰まりやすい?

 鼻詰まりが続く場合、風邪やアレルギー性鼻炎以外にもいろいろな病気が考えられますから、一度耳鼻科で診てもらうことをおすすめします。

 まれな例ですが、鼻に異物を詰めていて、それが原因で炎症を起していることもあります。私の友人のお子さんも、鼻が詰まっているので耳鼻科に連れて行ったら、鼻から輪ゴムが出てきた、とのことでした。

 

 先日、うちの子も幼児雑誌の付録のスポンジのかすを鼻毛〜といって遊んでいて、しばらくすると、「鼻の中に入っちゃった」と鼻を一生懸命ほじっているので、大騒ぎ。耳鼻科で診てもらっても見つからず、鼻からのどに行って飲み込んだのかも、と医者から言われて帰ってきました。ファイバースコープを鼻の中に入れてまで探してもらったので、診察料も結構高かったけど、まあ何とも無くてよかったです。皆さん、いたずらっ子には気をつけましょう。

後日談:なんと数週間後、鼻に吸い込まれたはずのスポンジのかすが、おもちゃのブロックに張り付いているのを発見。あの騒ぎはいったい何だったんだろう・・・。

アレルギーになりやすい体質

 花粉症などアレルギーになりやすい体質は、親の体質もある程度関係してきますが、乳児期にある程度決まってしまうと考えられています。驚いたことに、乳児期に清潔な環境で育つとアレルギーを起す特殊な抗体を作る能力が高まってしまうのです。

 少し、専門的な話になってしまいますが、免疫をコントロールするリンパ球にヘルパーT細胞があります。ヘルパーT細胞には、1型と2型があり、1型は細菌やウイルスなどを攻撃して感染を防御し、2型はカビやダニなどに反応し、B細胞にIgE抗体を作らせます。アレルギー体質とは、この二つの細胞のバランスがくずれて2型の方に傾いてしまった状態であると考えられています。


 ですから、乳児期に不衛生な環境で育ち、1型ヘルパーT細胞がたくさん作られると、アレルギーになりにくい体質になるのだそうです。アレルギー患者が発展途上国では少ないのはそのためではないかと考えられています。

 一番目の赤ちゃんの方が、ニ番目・三番目の赤ちゃんよりもアレルギーが多いのも、初めての赤ちゃんは気を使って、哺乳瓶を丁寧に消毒したり、身体を石鹸できれいに洗いすぎるからではないか、とも言われているようです。

 そうはいっても、かわいい赤ちゃんを病気にしてはいけないと一生懸命清潔にしてしまいますよね。でも、ほどほどに肩の力を抜いた方が赤ちゃんの健康のために良いという事も知っておいてくださいね。

 東京医科歯科大学医学部の藤田紘一郎教授の著書、バイキンが子どもを強くする―キレイずきおかあさんへの100の警告では、最近の「清潔志向」の行き過ぎが、日本の子どもをひ弱なものにしていると説き、「バイキン」と上手に付き合う方法をわかりやすく提案しています。

花粉症対策

 やはり原因となる花粉を浴びないことが一番です。

花粉の飛散時期には、鼻や目の粘膜にできるだけ花粉が触れないように外出時にはマスク・めがね・帽子・コートなどで身を守り・・・などと物の本には書いてありますが、赤ちゃんや子供に保護めがねやマスクはちょっと無理ですね。せめて、花粉情報をみて、花粉の多い日(雨の翌日など)、多い時間帯のお外遊びは控えましょう。

 また外から家に入るときはコートを戸外で払い花粉を落とし、花粉の多い日に洗濯物や布団を外で干さないようにします。最近では、花粉の進入しにくいように工夫した家もあるようですね。

アレルギー性鼻炎のお薬

 アレルギー性鼻炎の治療は、第一に、抗原となるものを避ける事です。といっても、家にホコリがないようにお掃除するのは大変ですし、子供は外で遊ばせたいし、マスクはじゃまだし・・・なかなかうまくいきません。そこで、お薬を使って症状を抑えます。

 アレルギー性鼻炎には、抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬の点鼻薬や飲み薬、症状が重い場合にはステロイド点鼻薬も処方されます。目の症状が強い時には、点眼薬を併用します。

 ステロイドと聞くと副作用を思い浮かべる方も多いと思います。でも、点鼻薬は鼻にしか作用せず、全身性の副作用はほとんどありませんのでご安心を。アレルギー性鼻炎の症状がひどくて、夜ぐっすり眠れない事の方がかえって子供の成長を妨げてしいますので、処方されたお薬は医師の指示どおりに用いましょう。 

 市販の点鼻薬には、血管収縮薬 (塩酸ナファゾリンなど) の入ったものがたくさんあります。即効性で良く効くのですが、子供には副作用が出やすく、また、長期に使用するとかえって鼻詰まりがひどくなり治りにくくなるのでおすすめできません。とくに、2歳未満の子供に使ってはいけません。短時間で効いてくるので、つい癖になって乱用してしまうお薬なので、大人の方も要注意ですよ〜!


 点鼻薬の使用法は薬の飲ませ方・使い方のページをご覧ください。

 


 

花粉症・アレルギー性鼻炎に関するおすすめ本

花粉症治療とセルフケアQ&A―西洋・漢方療法から予防まで シリーズ・暮らしの科学
 

橋本 宏 (著)
¥2310 (税込)

ミネルヴァ書房 

西洋・漢方医学の両方の治療法や両者の併用療法について解説。患者からの94の質問に答えてくれます。
 名医のわかりやすい花粉症・アレルギー性鼻炎 同文名医シリーズ  


今井 透(著)

¥1260 (税込)

同文書院

長年花粉症治療に携わり、花粉症情報を提供するHPの管理人もつとめる著者が、診断方法や治療法、医療機関へのかかり方などを詳しく解説しています。巻末付録の「アレルギー専門医がいる病院リスト」、「お役立ちサイト」も便利そうです。

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