みかん&ゆず家の勝手な思いこみメモ
☆避妊のメリット/デメリット
一番のメリットはもちろんヒートを気にする必要がないということ
遊びに行くのに時期を考えなくていいし
男の子が寄ってきても(仮にマウントしても)安心して放っておける(汗)
そして最大のメリットは卵巣の除去によって女性ホルモンが分泌されないわけだから
子宮蓄膿症、卵巣嚢腫、卵巣腫瘍、乳腺腫瘍などの婦人病から解放されます
(「手術方法と婦人病について」で後述)
一方デメリットは…というと
最大のデメリットは当たり前だけど「子どもができない」ということ
ゆずのきれいなブラックのコートを見ていると
なんだか子どもを残さないのがもったいない…(という考えは不謹慎かもしれないけど)
かわいがって育てた子どもたちの子どもたちを見てみたいという思いもあるし
長年連れ添っていくのだから将来の忘れ形見がほしいとか…
子どもを残すことに対する思いは強いものがある
それからもう一つの大きな大きなデメリットは
全身麻酔の手術をしなければいけないということ
これは単に外科手術が痛いということ以上に命に関わることです(「麻酔について」で後述)
というわけでこれらを天秤にかけて決めるわけですが
わが家では生ませることができるのか…という現実論になると
やっぱり様々な面で自信が無いし
当然多頭生まれてきた場合の行き先の心配などの不安要素もあって
避妊手術を決断したわけです
☆手術方法と婦人病について
手術方法には大きくわけて2通りあります
1)卵巣のみ摘出する方法‘卵巣摘出術(OVX)‘
2)卵巣と子宮の両方を摘出する方法‘卵巣子宮摘出術(OVHX)‘
卵巣をとってしまえば妊娠することはないわけですから
避妊という目的を達するためには1)だけで充分です
しかし避妊手術のメリットとしてあげた
女性ホルモンからくる病気を抑えるという点で考えるとどうでしょう。
卵巣腫瘍はどちらの方法でも、卵巣は摘出されるので、なりたくてもなれません!
乳腺腫瘍
乳腺腫瘍は老齢になると避妊手術をしていないワンコの4分の1という高い確率で
発症するといわれています。ワンコの場合は悪性(癌)・良性の比率は50%
血液やリンパを介して全身に転移を引き起こす可能性があるという恐ろしい病気です
そして乳腺腫瘍に関して話を聞くと必ずと言っていいほど
以下のデータに出くわします。
初回の発情の前に避妊手術をすると99.5%乳腺腫瘍の発生が抑えられる。
1回目の発情後では92.0%、
2回目の発情後では74%と発情を重ねるごとに予防効果が減少
2才半以降に手術したケースでは避妊手術をしていない場合と発生率は変わらない
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これはアメリカの研究報告ですが
乳腺腫瘍は一部女性ホルモンと関係ないものもあるので
避妊手術をすると99.5%発生が抑えられるというのは少々の誇張かもしれません
確実に乳腺腫瘍の発生率を低く抑えたい場合は、初回発情が来る前に手術を受ける事が大切だ、
ということがほぼ日本の獣医学会では定説になっているようです。
問題はこのデータがいつどのように集められたものかということがどうもよくわからない…
昔から言われていることなのでかなり古いデータらしいし、
これに対する補強材料も反論材料も他には見あたらないのですが、
ほとんどの医師がこのデータを唯一のよりどころとしているようです。
しかしこの調査&データがどれだけ信頼できるものかは全くわかりません。
(「調査とデータについて」参照)
子宮蓄膿症
獣医によって見解が分かれるのは子宮蓄膿症の場合
これは子宮内に膿が溜まる病気で、放って置くと、高確率で死亡する病気です。
もちろんOVHXだと子宮そのものをとってしまうので子宮蓄膿症にはなりようがありません。
しかし!卵巣さえとってしまえば子宮蓄膿症にはならないという研究報告があります。
これは卵巣から性ホルモンが分泌されなければ子宮は萎縮してしまい発症しないというもので
実験データも公表されています。
子宮の病気の多くが卵巣のホルモンバランスの異常によって起こるということを考えると
卵巣だけを摘出する方法でも子宮の病気の発生はかなり抑えられるというのは真実のようです。
OVX とOVHX どちらも効果が同じということであれば
卵巣だけの方が傷も小さく、出血も少なく、麻酔時間、手術時間も短縮出来るとのでは?
現に国際小動物繁殖学会では‘避妊手術で子宮を摘出する必要はない‘という結論が出ているし、
避妊手術は、基本的に卵巣摘出術(OVX)とする医師も日本では数多くいます。
しかし!しかし!
それとは全く正反対に卵巣のみの摘出でも子宮蓄膿症を発症する恐れがある!と
いうことが医学的に証明されていると主張する医師もいます。
実は性ホルモンを作っているのは卵巣だけではなく、
副腎からの性ホルモンが子宮に作用して
蓄膿症のような問題を起こす可能性もあるというのです。
しかも体への負担に関してもOVXとOVHXではほとんど異ならないのでは
(犬に直接聞いたわけ ではないのでこれは推測でしょうが)というのです。
卵巣だけをとる場合:手術で縛る箇所は4箇所(卵巣の両端)
子宮卵巣摘出の場合:縛るのは3箇所。
卵巣は深い部分にあるので、そこに届くためには最低でも皮膚の切開線は2センチくらい
そのほぼ同じ切開線で十分、子宮と卵巣の両方を摘出できると主張する医師もいます。
双方の主張は平行線でお互いに都合のよいデータを出し合ってお互いを「古いやり方だ」と
反論しあっているように思えます。
調査とデータについて
乳腺腫瘍の場合もそうですがこの手の主張を証明するためには
長い期間かけて 多くのサンプル数を集める必要があります。
しかも複合的な要因で起こる疾病を考えると
正確なデータをとるためには同じ環境で同じように育ったワンコを比較することが必要ですから
残念ながら納得のいくデータを得ることは不可能に近いのではないでしょうか。
担当医師がどちらの説をとっているのか、によってワンコの手術は大きく変わります。
ただ世界的マジョリティはどうやら卵巣と子宮を共に摘出する手術が最も一般的で、
常識的とされているようです。
その最大の要因は、「子宮をとってしまえば子宮の病気にはならない」という当たり前なことが
今の時点では、一番確かなことだからです。
☆麻酔について
人間ですら麻酔による死亡事故が1万例に1例ぐらい起こるのですから
どんな手術でも100%麻酔が大丈夫とは、決して言えません。
動物の場合どれくらいの確率で事故が起こるのか正確なデータは存在しないようです。
しかし一番の懸念はイタグレの場合、体の脂肪率が普通のワンコに比べて低いために
通常のワンコと同じような気持ちで麻酔をされてしまうと麻酔が効きすぎてしまい
二度と目覚めない…というような麻酔事故も皆無ではありません
全身麻酔はリスクです!!
イタグレのように小さいワンコだとほんの少しの麻酔薬の量でも
多すぎれば深刻な事態を引き起こし 少ないと効きが中途半端になるという
とてもセンシティブなものです。
その意味からもサイトハウンドを手術した経験が全くない医師は
残念ながら安心して命を預けることはできないと考えています。
近年、麻酔をとりまく環境は向上していますから…という説明をよく聞くけど
それはあくまでも向上した麻酔薬を使い、最新の麻酔監視装置をしっかりと整備し、
それを扱う専門の麻酔管理スタッフを手術を行う医師とは別に手術中にキチンと
配置しているということが大前提です。
☆手術のプロセス
手術のプロセスをいちいち丁寧に説明してくれるお医者さんは少ないかもしれません
ただ基本知識としてこのプロセスを患者側が知っていれば
これから手術を行う医者が何人体制でどのように手術を行うつもりかが
会話からかいま見えてくると思います
1,術前検査:血液検査、レントゲン検査、超音波検査などで
手術に耐えられる健康状態かをを調べます
2,導入麻酔:点滴を入れる処置をして薬を投与するために血管を確保します
(ゆずの右手にまかれているガーゼはその処置の痕跡です)
点滴を通して まず1)痛みや気分を和らげる薬を投与
そして2)完全に意識を無くさせる薬を投与
3,吸入麻酔:気管にチューブを入れて気道を確保します
そして麻酔状態を持続調節する薬(吸入麻酔薬)で麻酔を維持
4,手術部位の消毒:完全に麻酔のかかった動物は、手術台の上で固定され
手術部位の毛刈りをして、消毒薬で消毒されます
5,モニター機器装着:心電図、呼吸モニター、血圧モニターなどを装着
これらのモニター機器が手術中の体調異変を知らせる命綱です
手術部位以外は滅菌された布で覆う
<これで手術開始です>
※つまり少しでも安心して手術を行うためには
最低でも3人のスタッフ(執刀医、麻酔管理師、モニター係)が必要です
手術時間は30〜50分くらい
6,手術後の管理:手術の終了とともに麻酔の覚醒に入ります。
手術中に維持している吸入麻酔を止めれば麻酔の覚醒は速やかに進みます。
通常は手術後2〜30分で体を起こせる状態になるということです。
意識が戻るとワンコによっては痛がったり怯えたり暴れたりすることもあるので
場合によっては鎮痛剤を投与してケージに移されます。
☆傷跡について
最後に気になる傷あとについて
手術の傷の大きさがどれだけになるかについては
獣医師の考え方&手術の技術によって大きく異なります
同じ卵巣と子宮の全摘出手術でもみかんは8cm ゆずは4cm
みかんの医師の主張
「ガバッと大きく開腹することで他の臓器も目視でき確実に部位を取り除く」
取り残し(特に卵巣部分)は婦人病の予防という目的にとっては赤信号です!
そりゃ確実にとってもらわなきゃ困ります!!
じゃあ4cmのゆずは取り残しているの?
さぁそればっかりはそれこそ開けてみてみないとわからないわけだし、
10年後になってみないとその深刻さが表面に出てこないものです。
医師を信頼するしかありません。
そして縫い目もザックザックと縫ったみかんは術後10ヶ月近くたった今も
ずいぶん薄くなったとはいえうっすら糸で縫った傷跡が残っています。(海賊のような跡ね)
そしてゆず これは絆創膏をはがしてみないとわかりません。
が、傷跡ができるだけ残らないように表面の皮を縫わずに
皮の内側を溶ける糸で縫ってふさいでいるので、
表面が自然にくっつけば中の縫い目は隠れて抜糸の必要が無いということです。
ちなみに気になるお値段は… 手術代
みかん 8万円 (込 2泊)
ゆず 3万3千円(日帰り)
現時点では今回のゆずの手術は全ての面においてみかんよりも満足しています。
このメモはあくまでも医学的には全くの素人であるみかんパパがネットで調べたり
いろいろな先生に話を聞いてまとめたものです。
事実誤認、勘違い等々あるかもしれませんしあくまでも私見に基づく見解です。
一言で避妊手術といっても医師によってその方法、考え方、そして技術はまちまちです。
診察を受けようと思っている医師の評判を聞くこと、そして医師本人にしっかりと聞くことは
とてもとても大切なことです。
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