“小さい春”見つけた
静御前(しずかごぜん)の華麗な舞い−−。花穂を源義経の愛妾(あいしょう)静御前になぞらえて名前が付きました。漢字では「一人静」と表します。静御前はとても美しく、舞の名手でした。義経が兄頼朝に追われて陸奥(むつ=現岩手県)に落ちるとき、静は吉野で心行くまで舞を舞って別れを惜しんだといわれています。「ヨシノシズカ」という別名は、2人の悲しい別離にちなんで付けられたものです。
また、白粉をつけた後、眉を掃うハケに見立てらて、「眉掃草(まゆはきそう)の異名もあります。
話は飛びますが、人気マンガ「ドラえもん」に登場する、のび太のガールフレンド「しずか(静香)ちゃん」の氏名は、「源静香」と言うそうです。作者の故藤子・F・不二雄さん(本名藤本弘)の遊び心が感じられます。
花茎の高さは10〜30センチ、葉は長さ6〜10センチ、4枚輪葉生。まだ枯草が覆う地面に、緑色の葉と白い花穂は鮮やかに映ります。物静かなたたずまいは名の通りですが、しっかりと“小さい春”を告げています。
◆科目 センリョウ科。
◆生育地・分布 日本全土。
(写真=東京・向島百花園で。1999年4月7日撮影)
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