自然が創った芸術作品…野を飛ぶ鷺
風が吹き鷺草の皆飛ぶが如
俳人・高浜虚子はサギソウが風に揺れる様子を上の句のように詠みました。句からもお分かりのように、サギソウという名前は白鷺が翼を広げた姿に見立てて付けられました。「天に白鷺、地に鷺草」と評されるゆえんです。鶴に見立てられて「飛鶴蘭」とも呼ばれていたそうです。
茎の高さは20〜40センチ、花は白色で径は約3センチと、小さい花です。遠くから眺めると、普通の「小さい白い野草」にしか見えませんが、近付いて観察すると、繊細で清楚な美しさに感動します。その姿は、自然が創り出した芸術作品と言えるでしょう。色と大きさは違いますが、カワラナデシコ(ナデシコ科)にも似ています。
かつては湿地帯で数多く自生していたそうですが、開発が進んだ現在、野生としては絶滅寸前の花の1つに数えられています。
◆科目・特徴 ラン科。
◆育成地・分布 本州、四国、九州。日当たりのよい湿地。
(写真=世田谷区・九品仏で。1994年8月1日撮影)
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