その16:ハヤオとジブリの仲間たち(後編)
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(前回からの続き) という感じで、ここまで「宮崎アニメ」をホメちぎってきたわけであるが(そうか?)、ここで至極私的ではあるが、私の宮崎作品ランキングというものを見ていただこう。
題して!
<ザ・私の好きな宮崎駿ランキング・2004決定版・夏>
正直いって差はほとんどないため、同率が非常に多い。なんだかコメントも無意味だ……だって一言で語れないんだもん!じゃあ書かなきゃいいじゃんとも思うが、好きならなにかしらホメたくなるのが人情ってもんじゃないスか! っていうかホメてないっスね。 あまり意味のないランキングであったな……(意気消沈)。
ここでハタと気づいた方はいるだろうか。そおうだ、あんただ、あんたお目が高いよ!(と無理やりテンションを上げている)。 そう、この一覧はあくまで「宮崎アニメ」であって、「ジブリアニメ」ではないのだ。私は宮崎駿監督作品は好きだが、それ以外の「ジブリアニメ」はどうにもダメなんである。 それはおそらく、そこはかとなく漂う「説教くささ」のせいなのだろう、と思う。 『平成狸合戦ぽんぽこ』などもろに環境破壊への警鐘だし、『火垂るの墓』は設定自体が反戦ものでエンタメ好きの私には重過ぎる。 泣ける映画としてあげる人も多い『火垂るの墓』だが、そもそもは原作者の野坂昭如が喫茶店で1時間かそこらで書き上げ、それ以来1度も読み返してないという代物だ。それがあんな泣かせる作品に化けてしまい、試写を観ていた野坂氏は慌てて逃げ出したんだそうである。 まあそれを言ったら、宮崎監督作にもエコロジィを謳うお仕着せがましさがあるにはある。が、それが気になる前に楽しめてしまうので、それほど問題ない。言い換えればそのテーマ性は物語の深部にあり、作品を十分堪能した上でじんわりと広がってくるものであるのだ。 あとは……『耳をすませば』はまだ青春ムービーとして観れるからいい。 『猫の恩返し』もたぶんそんな感じ?(←観てもいない)。 『おもひでぽろぽろ』、声が今井美樹と柳葉敏郎……実写じゃダメなのか?(←これまた観てない)。 『海がきこえる』、えーと……(←観てない上にあらすじさえ知らない)。
『ギブリーズ』? ん??(←存在すら忘れていた)
あ、『ホーホケキョ となりの山田くん』、あれは観た!観ましたよ、もう。
で、「ホーホケキョ」って何?
え、そういう問題じゃない?「おじゃまんが」でしょ?え、違うの?
まあなんだかんだ言って、こういう文部省だか文化省だかが推薦しちゃうような作品を作り続けることで、世間に対するアニメーションの地位ってのは上がっているのかもしれない。結局は製作だったり脚本だったりで宮崎氏も絡んでるし。 それにかつて『甲殻機動隊』の押井守監督が、ジブリのような優等生がいるからこそ自分たちもやりたいことができるのだ、みたいなことを言っていて「なるほどなあ」と思ったものだ。
さて話を<ザ・私の愛した宮崎駿ベストテン・2004限定版・サマー〜”もののけ姫”の英訳が”プリンセス・モノノケ”ってのはなんか違くない?スペシャル〜>に戻すと(なんか変わった気もするが)、やっぱ『ラピュタ』と『カリオストロ』は私にとって文句なく好きな作品だ。どちらもさんざん観てるのにまた観たくなる魅力がある。 ふたつともセリフもほとんど覚えちゃってるくらいで、例えばムスカがシータの本名を言うシーンで、「リュシ〜タ、トゥエル・ウル・ラピュタ」と、ムスカと同時にスラスラ言えるくらいだ。 特にオリジナル・ストーリーであるぶん『ラピュタ』は素晴らしい。あの活劇を中学生の多感な時期にタイムリーに観てしまったので、なおさらなのかもしれない。(ちなみに私はそれほど好きであるにもかかわらず、『ラピュタ』のDVDを持っていない。なぜなら、DVDが出る前にVHSを買ってしまったからサ(泣)。泣くに泣けないけど泣いとこう(泣)) でもラピュタのロボット兵って、TV版のルパンにも出てくるんだよなあ。使いまわしだよなあ(暴言)。 あと、空から降りてくるのがシータで良かったよなあ。ドーラばあさんだったら放置だよなあ。 ルパン三世についてはいろいろ語りたいこともあるので別の機会にするが、個性ありすぎるキャラクターをよくもあれだけ宮崎カラーに染め上げたものだ、とだけ言っておこう。 余談だが、最近年を取るにつれ、 「クラリスにおじ様って呼ばれるのも悪くねえなあ」 などと考えてる自分に気づき、ちょっと戦慄する。
そんな宮崎アニメだが、近年ひとつだけ気に入らない点がある。声優に有名俳優を起用する点だ。普段の演技力はともかく、大方の俳優さんは声優をやると大抵は微妙だ。観てるあいだそれが気になってしょうがないのだ。 しかも公開前に誰それが何々の役をやると宣伝してあおるから、事前に誰がなんのキャラか丸分かりだ。「ああ、これは西村雅彦だ」、「ああ、これは森繁久弥だ」、「ああ、これはどう聞いても美輪明宏だ」と。いや美輪明宏はよかったけどな。
とまあいろいろ書いてきたが、やはり総合的に見て面白いからこそ、これだけ万人に受け入れられるのであろう。ストーリーや演出は言わずもがな、毎回素晴らしい世界を描き出す緻密な美術、そして毎回全然違う世界の曲を要求されてさぞかし大変であろう久石譲の音楽――。 そう、映画は一人で作るのではない。ハヤオ一人ではこれだけの高レベルは維持できないのだ。やはりジブリの仲間たちがいるからこその宮崎アニメ、なのである。
ところで今年の秋には、いよいよ待望の最新監督作、『ハウルの動く城』が公開される。 こらこらそこ。「あれ、引退したんじゃなかったの?」などと言ってはいけない。 予告でチラリと城が動くシーンを観たが、なにやら初めて王蟲を見た時の衝撃を予感してしまった。これはいやが上にも期待してしまう。 しかーし!最近の発表を聞いて脱力したのは私だけではあるまい……。まーたあれだよ。声優が有名人だよ。しかもよりによってキ、キムタクですか?!
……ひょっとしたら
「てゆうか、ぶっちゃけ城動くし。メイビー」 とか言っちゃうんかな?!(どきどき)
2004/5/12 |