その6:似て蝶
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以前テレビで「気分は上々」を見ていたとき、若手お笑い芸人が芸をやる企画があって、その中でTERUとかいう人のやった芸が、「デ・ニーロの顔マネ」であった。 デ・ニーロのちょっと人を小ばかにしたような「ほひぇ〜ん」という感じの笑った顔をやるのだが、これが激似なんである(でも日本人)。知ってる人は爆笑間違いナシだ。特に 「ジャイアント馬場のモノマネをやっていたら本人が出て来てびっくりするデ・ニーロ」(爆笑) ってのが最高。 ちなみにオンエアしなかったのも含めて8本くらいネタをやったらしいが、オチは全部デ・ニーロだったらしい。今後が楽しみと同時に、心配でもある芸人さんであった。
有名人に顔が似ているというのはよくある話だ。我々は日本人であるからして、当然日本の有名人に似ているといわれる人のほうが多い。だが、よく見ると外国の俳優さんに似ている人というのもいるものだ。 私のまわりでも、ごくわずかではあるが存在した。例えばリブ・タイラーに似た女の子が後輩にいたりした。これは、言われた本人としてもまんざらでもないであろう。やはり世間的に美男美女と言われる人に似ているというのは、悪い気はすまい。本人に向かってそう言った事はないが、たぶん他の誰かが指摘しているだろうと思う。 また、友人のワタナベくん(仮名)は、私が一人でそう思っただけだが、結構デンゼル・ワシントンに似ていると思う。アカデミー俳優なら、彼も文句はあるまい。実際私がそう言ったときも彼は「えっ、デンゼル・ワシントンってカッコいいじゃん」と喜んでいた。 だが彼はその昔、西部ライオンズのデストラーデ(黒人選手)に似ているといわれたこともあった。一方で後藤久美子にさえ似ていると言われた。どういうことだこれは? ――ようするに目がでかくて浅黒いということらしい。
他には、街でたまたま見かけた、頭のてっぺんがつるっぱげで、耳の横に長い白髪がぶわっと広がっているおじいさんを見たときは、「あっ、バック・トゥ・ザ・フューチャーのドク?!」と思ったりもした。 だがよくよく見ると、日本人だけに、ドクというよりは御茶の水博士であったのがちょっと悲しい。
あとクエンティン・タランティーノもよく見かけるような気がする(秋葉原あたりで)。 ウッディ・アレンとか(新橋あたりで)。 日本人はやさおとこ系のほうが似ているのであろうか。でも、昔伯父さんだった人(微妙な関係だ……)は、ちょっとだけスタローンに似ていた気がする。体つきもごつかったので、なんかおっかない感じであった。 ちなみにうちの親父は加藤茶に似ている、というのが、私の密かな自慢である。
アクション系といえば、私はジャッキー・チェンに似ているといわれたことがある。これはそんなに悪くないのでは?それを最初に言ったのはうちの親父であるが、彼はそのあと「鼻だけな」という余計な一言もくれた。
なんかなー……これでも昔は藤井フミヤに似ているといわれたこともあるのだ。 本当だ。 ウソではない。 ウソではない。 居酒屋でたまたま隣になったお姉さんにも「キミ似てるネ〜」などと言われて「恐縮っス!」てこともあったのだ。 ちなみにこれを最初にいったのはうちの伯母であるが――なんだか親類縁者が総登場の感があるが――うちの実家に遊びに来たときに私の顔を見つめて、「フミヤに似てるわよねー」としげしげとおっしゃった。 当時中学生くらいだった私は、特に誰に似ているといわれたこともなかったので(親父のジャッキーを除く)、それがいきなり世をときめくチェッカーズのボーカルであったので(古いな)、密かに「おれってイケてる?!」とほくそえんだのだが、その直後その伯母に 「だからコーヒー入れてくれる?」 といわれ、 「大人ってやり方が汚ーよ!」と憤慨した記憶がある。 でもコーヒーは入れた。
かつてはそれ以外にも「スナフキンに似ている」といわれたこともある。 これもなかなかいいではないか!スナフキンなら断然シブいし、「さすらいの旅人」というイメージがなんともボヘミアンでカッチョよい。 これがもし、「ムーミンに似てるネ!」 だった日には、 「おれはあんなカバじゃねー!」 と怒り心頭に違いなく、あまつさえ「ニョロニョロに似てるネ!」などと言われたら 「おれはあんなミミズじゃねー!」 と乱闘必至である。
【豆知識】 ムーミン: ニョロニョロ:
その後どんどん対象レベルが下がってきており、学生時代は「日テレ福沢アナ」とか言われたり、あるいは 「やらしい感じが石田純一」だのと、なんかヤバイ雰囲気である。
極めつけは、ごく最近なのだが 「キン肉マンに似てる」 という大暴言を吐かれたり、 「いや、目の垂れ具合がむしろテリーマン」 というフォローをもらい、わずかにほっとしたのもつかの間、
「額に”肉”が似あいそう」 といわれて泣きそうになったりした。
ちなみに自分では 「額の広さと角度がベジータにそっくり」 だと思っている。
まあ、世に自分に似ている人が一人二人いるのは、広い世の中当たり前である。誰に似ているといわれようが、自分をしっかり持った人が”オリジナル”なのだと、私は思うのである。 それに主観は人それぞれであり、例えば私の友人のマコリン(仮名)などは「あの人は誰々に似ているな〜」とよく言うが、今まで似ていたためしがない。 そんなものである。
2002/5/23 |