ISOLA/多重人格少女
いそら/たじゅうじんかくしょうじょ

毛はいづこ の巻



貴志佑介原作「ISOLA 13番目のペルソナ」を映像化した作品だね。

多重人格に苦しむ少女・千尋を、人の心が読めてしまう女性が助けようとするんだけど、そこには思いもかけない恐怖が待っていた、という話。

うううーん。
同時上映「リング0」のときにもうなってたよね……また気に入らないの?
あたし原作読んでおきながら、内容をすっかり忘れてたわ。

それはオオ間抜けだね。あったまワル〜アッハッハげふ!(裏拳を側頭部に食らう)

うっさいわねー。……だからってわけじゃないけどさ。ISOLAってこんな話だったっけ?
うーん、原作ではもっと、千尋が持つそれぞれの人格が細かく描かれていたんだけど、そのあたりがいまいち薄いよね。まあ映画は時間の制約もあるし、省略するのはしかたないよ。
省略しすぎじゃない?
ううーん。

(復活)

僕はね、なんか中途半端な感じがするんだな。多重人格の悲劇を描きたかったのか、そこに巣食う魔物を描きたかったのか、由香里の成長を描きたかったのか。ポイントがいまいち絞りきれてないような気がするんだな。

これさー、ホラーを謳ってるわりに、あんまり怖くないのよ。あたしはそこが問題だと思うけど。あと千尋の人格が入れ替わるときの映像手法が、なんか古臭い。
せめてジョン・リスゴー主演の「レイジング・ケイン」くらいすごければねえ。
古いな、例えが。しかも超マイナー。
主演の加茂由香里役に木村佳乃。彼女は押さえた演技でなかなかよかったよ。
千尋役の黒澤優って黒沢明監督の孫娘なんだね。
なに?第2回ミス東京ウォーカー?まあ、このあたしを差し置いて差し出がましいこと!
ミス相手には厳しいのか……
原作者の貴志佑介もチョイ役で出たらしいぞ。
ズラかぶってたっていうじゃない。あの自前の頭で出てくんないとわかんないわよ。
僕はこの映画、個人的にはそんなに悪くないと思うよ。綺麗にまとめてあるし、ラストはなかなか派手だったし。あと、「ISOLA=雨月物語の磯良」ってのを説明する場面で、昔の怪談映画みたいな映像が出るでしょ、あれが凝ってて結構好き。
あたしはこの映画ダメね。つまんない。
割れてるな。しかも、そんなはっきりと。
いうときはいうのよッ。それからもうひとつ受け付けられない理由があるのッ。
なに?

石黒賢よッ!

石黒賢といえば胸毛大王なのよ!!

あんたたち知らないでしょ。その昔「振りかえれば奴がいる」ってドラマで医者の役やってて、そのときの手術着から覗く胸毛のワイルドなことといったら!

ケビン・コスナーもまっつぁおの胸毛ぶりなのよッ!

……それがなにか?
なにかじゃないわよ。そのパーソナリティともいえる胸毛を、今回は1本たりとも見せてないのよ!?これは納得できないわ!
それは別に……
――なるほどね。
納得してる!?
つまりこういうことだね。石黒賢目当てで観に来た客のうち、80%は胸毛が目当てだと。だがしかしその胸毛は陽の目を見ることはなく、風にそよと吹かれることさえなかった。それが動機だと、そういうわけだね?
動機?
そう。もう犯人はわかったようなものね。
犯人?
ふむ、なるほど。君もなかなかやるじゃないか。
ふふ、あなたもね。
なにこれ、何の世界!?ISOLAはどこへ!?
だからラストも原作とは違った、というわけだよ。まだわからんのかねシネマくん。サルだなあ。
ああっ、ドルビくんのキャラが変わってるっ!

次回「狙われた漆黒の胸毛」 !

この謎は僕が必ず解いて見せる!

次回!?

 

2000/2/7