ジャンヌ・ダルク
JEAN OF ARC

カリスマ の巻



歴史上の人物を取り上げた、リュック・ベッソン監督作品。救世主、聖処女、魔女と呼ばれるフランスの英雄・ジャンヌ・ダルクを描いた、一大スペクタクルだ。主演は「フィフス・エレメント」のミラ・ジョヴォヴィッチ。
ミラジョボは長い髪のほうが断然べっぴんさん!超好み!
ミラジョボとか言うな!
ジャンヌ・ダルクといえば、田舎の農夫の娘が神の声に従い、フランスの危機を救ったという有名な伝説だよね。
あたし、ホントにただの伝説だと思ってた。実在の人物なのね。
甘いな。伝説とは生きているもんじゃよ。人々の熱い思いが語り継がれ、時を経て成熟し、そうして伝説というのは作られるもんじゃ。
あら。なんかまともそうなことを言ってるような気がするのは、多分気のせいね。
まともなことを言ってるの!長き年月を過ごし、数々の修羅場をこなしてきたわしだから言える、深〜い言葉なのよ。言ってみれば、わしこそ生きた伝説!
やっぱり気のせいだったわ。
まあ実際のジャンヌに関しては謎の部分も多いせいで、伝説化してるのは確かだね。そこをどう描いているのかが見モノってことだよ。ジャンヌは一介の庶民に過ぎなかった。それが「フランスを救え」という神の声を聞き、フランス皇太子シャルル7世のもとに行って、一軍を任せられる。そこからフランスの快進撃が始まるわけだね。
そこなんだよなあ。ジャンヌは本当に神の声を聞いたのか、というのが問題になってくるわけだな。実際この映画では、その点をもっとも深く描こうとしてるよなー。
そのせいかね、なんか暗いのよ画が、全体的に。前半は戦闘シーンが多くて、かなりスペクタクルって感じなんだけど、戦争に勝ってもいまひとつ爽快感がないのよね。凄惨で物悲しいから、ずーっと暗いまんま。
展開はまさに奇跡を具現化したように進むんだけどね。梯子から落ちるシーンなんてとても印象深いシーンだよ。
よい子のみんなは梯子から飛んだりしたら危ないぞ!命綱をつけような!
どこに?
ジャンヌが神の声を聞く、というか神と戯れるような映像は随所に入ってるんだけど、それが途中からぱったりなくなる。なぜ神は突然消えうせたのか。代わりに現れる一人の男がジャンヌに告げることは、それまでのジャンヌを否定するようなことだった。このあたり、宗教というものまで掘り下げようとしてるね。そう考えると、けっこう深い作品かもしれない。
神の声なんて、強すぎる信仰による幻聴よね。一歩間違えばただのヒステリー女ってふうに描かれてるような気がする。それが狙いかもしれないけどね。
無宗教のわしにはいまいち感情移入できないけどな。
あんたはもうすぐ自分が仏様だからね。
「強く切ない、17歳のカリスマ」。これは時代とマッチして、まさにぴったりのキャッチだったねえ。
でもカリスマ美容師っていう呼ばれ方、なんか恥ずかしくない?カリスマ店員とかさー。
カリスマだからな。
……あんたが言うと、なんか別の話に聞こえるわ。
なぜこんなにも生き急がなければならなかったのか。その果てに最後にジャンヌが見たものはなんだったのか。全体的に重苦しい雰囲気が付きまとうのは好みが分かれるところだけど、誰もが知ってる英雄のひとつの側面だと考えればいいかもね。ちょっと長かったけど。

あたしには、結論を出さずにどっちつかずで終わっちゃったような気がするけどね。

そうそう、「ドーベルマン」のヴァンサン・カッセルが出てるのが、あたし的にはグー!それからシャルル役のジョン・マルコヴィッチ、坊ちゃん刈りの似合わなさがさらにグー!あー笑った笑った。

それは単に役作りだと思うんですけど……

 

2000/1/14