シュリ
SHURI

読めないタイトル の巻



「ハリウッドを超えた」とまでいわれた、韓国アクション・ラブロマンス。韓国と北朝鮮の南北分断問題を背景に、秘密工作員と情報部員の対決を描いている。そしてそこから派生する愛の物語。「シュリ」とは韓国固有の川魚の名前で、南北を行き来できる自由の象徴だ。
レベルが高いわねー。さすがにおすぎが薦めるだけのことはあるわ。
そ、そう……。
でもおすぎには以前に「交渉人」も薦められて、あれなんかサイコーに面白かったから、なかなか侮れないわ!ところでおすぎとピーコって漫才師?
違います。
こういうアクション映画ってハリウッドの独壇場で、アジアにはなかなか難しいと思ってたけど、その予想をらくらく超えてるわね。
香港映画なら「男たちの挽歌」を始め、いいアクション映画が多いけどね。でもそれともまた少し違って、演出、特にカメラワークが凝ってたなあ。銃撃戦のシーンは激しい手ぶれカットを細かくつなぎ合わせて臨場感を出してるし、水槽の前のキスシーンは幻想的で綺麗。

どっかで見たことあるシーンだけど。

でもこのロマンスは、さすがの武闘派のあたしも泣いたわ〜。

自分で武闘派って言うか……。
はっ!うそうそ、か弱いあたしがそんなわけないでしょうが!あたしも情報部員の彼に守られた〜い!
というわけでロマンスの行方も気になるところ。
無視したわね……。
でもさー、ジュンウォンとミョンヒョンのカップルが最初のほうで魚の袋持ってじゃれあってるシーン、すごく微笑ましいよね。幸せいっぱい感がでろーんと漂ってて、いいなあ。

「でろーん」って……。

まあ、このカップルの行方がどうなるのかも物語に深くかかわってくるからね。「あたりまえの幸せの風景」って、この映画では渇望されるテーマなのよね……。

それにしても、上映が終わって席を立ったら、後ろに座ってた女性のほとんどが、感動のあまり泣いてたわね――もちろんあたしを含めてよッ!

はいはい。

スパイ合戦のサスペンスも緊張感あってよかったわ。謎の女イ・バンヒが現れるシーンは「うおっ」って感じで。

ちなみにイ・バンヒは、あたしが覚えた唯一の登場人物の名前で〜す。ほかは覚えにくい!「ジュンウォン?ああらジョイウォンだったかしら?」とか言ってるうちに字幕が次に行っちゃうのよねー。

それは読解能力に欠陥があるんじゃゲブ!(みぞおちに一発)
うっさいわねー。ついでに言うと、最初主演のハン・ソッキュと相棒のソン・ガンホの顔の区別もつかなかったわ!
それは識別能力に欠陥ガハ!(もう一発)
あーらあたしとしたことが、御免あさーせー。
(どこがか弱いんだよ〜)
おまけにオープニングもエンドロールも、ハングル文字ばっかでまったく読めない!
うーん確かにあれは、ある意味新鮮だったねえ。それにしても、制作費3億円ながら、それを感じさせない作り。ときたま流れの中に穴はあるけど、韓国映画のイメージががらりと変わる一作だったね。でも朝鮮の南北分断が背景だから、ちょっと話が重かったけど。
ちょっとどころか、あたしはすんごく重かったわよ。まあ北朝鮮VS韓国の話って言うのはあらかじめ聞いてたから、心の準備はあったんだけど、冒頭から北朝鮮兵士の訓練シーンがあって、「プライベート・ライアン」の冒頭並みに衝撃だったし、常に物語の根底に流れる暗い雰囲気が、どうもあたしは落ち着かなかったわ。そこらへん覚悟したほうがいいかも。アクション映画の持つ爽快感に欠けてて、あたしはなーんかすっきりしなかった。
でも僕は、ラストシーンの明るい海の輝きが、涙の中での救いを象徴してたと思うな。それにしても、せつなく激しいラブストーリーだったね。韓国では7人に1人が見たってのもうなずける。韓国映画はこれから化けそうだね。
  その後――

オイース。(耳をそばだてる。)

もいっちょオイース。

しー!声がでかい!

というわけで、夫婦漫才コンビが去ったところで、このサイバー様も今「シュリ」を観に劇場にやってきたところだ。何を隠そう俺は、小学校の卒業アルバムに「将来なりたい職業・スパイ」と書いたほどのスパイ好きだ!秘密工作員とか情報部員とかいう言葉にも目がない!そんなわけでこれからこの映画を観てくる。みんな、俺のハードボイルドなレビューを楽しみに待っていてくれ。じゃあまたあとで会おう、アディオス・アミーゴー!行くぞウラー!

  上映後――
〜〜〜〜〜(涙で言葉にならず)

 

2000/2/29