スパイダーマン
SPIDER-MAN

糸はどこから の巻



アメコミヒーロー最後の大物、スパイダーマンがついに映画化だ。偶然特殊なクモに噛まれて超人的な能力を得た青年ピーター・パーカーが、スパイダーマンとしてN.Y.の正義のために戦うヒーローアクション。監督は自身もスパイダーマンの大ファンというサム・ライミ。
ヒーローの話なら俺に任せな!
あっ、また呼んでもないのに来たわね。

なに、スーパーヒーローの歌を歌ってほしい?まかしとけ!

そんとき〜おーれが〜スーパーヒーローさ〜♪

「さ〜♪」じゃない!雰囲気ぶち壊しだから黙ってろ!
その前に、なんで「ヒーロー」と聞いてその歌を……?

W杯イヤーだからだ。

じゃあしょうがない、せっかくだからスパイダーマンの歌を歌ってやろう。

お、エアロ?
いや、マチャアキを。
そりゃザ・スパイダースだよ。
そういう若いモンの知らない話はいいわよ……。んで、スパイダーっていうくらいだからクモなのよね、基本的に。あたしはクモは苦手だけど、スパイダーマンはカッコいいわ〜。
シルエットがいいよね。無駄のない流線型ともいうべき滑らかなフォルム。特にクモのように地に這うポーズがぴたっとキマッててイカすよ。
クモのようにといえば宙吊りでツーっと降りてくるシーンもクモっぽいわよね。
そこらへんのポージングってコミックのまんまだから、原作ファンのぼくとしては嬉しいな。
さらに何がいいって、あのアクション!腕から出る糸をビルのてっぺんに飛ばして、それにつかまってビルの間を飛び渡っていくさまが爽快なのよ。しかも左右交互に糸を出して、落ちる前に次の振り子運動に入る。スピーディーでまるでジェット・コースターみたい。観ててわくわくするわね。
まるで摩天楼という名の森を飛ぶターザンですな!
センスのない例えだな……

腕から糸がピシュって出るの、いいわよね〜。離れたとこにあるもんとかすぐ取れるわよ。いいわあ、あれ。ピシュっ。ピシュっ。ってね。ピシュっ。ぴゅー。ピシュっ――

はっ(我に返る)、……な、なんつって。

(おかしくなったかと思った……)でもあの手の形しなきゃ出てこないんだね。
「グワシ!」だな?!
「サバラ!」だよ。
なんの話よ……
でも本当はクモって、お尻から糸出すんじゃないか?リアルに考えるなら、スパイダーマンも尻から――
いやー!!それはいやー!!

派手に尻糸をォォォッ!!

ガフッ!!

あー。久しぶりに拳を振るってしまったわ……これでしばらく静かでしょ。
(瀕死の姿は見ないように)そ、それにしてもスパイダーマンって、普通のお兄ちゃんが突然力を得ちゃう話だから、結構方向的に危ういよね。普通ならその力を自分のために使いそうになるものが、なぜ正義の味方になったのか。――ピーターのおじさんのセリフがとても印象的だよね。「大いなる力には大いなる責任が伴う」。
普通の兄ちゃんっていうより、よく言えばシャイな青年で、悪く言えば科学ヲタクだけどね。っつーか、あのニヤケ顔でずっとヒロインを見つめてる姿は、半分ストーカーに近いわ!
ま、まあそんな彼が力を得たことにより人間的にも成長していくわけさ。敵役グリーン・ゴブリンとの最後のバトルでの表情なんて精悍でカッコいいよね。そこらへんの変化は演じるトビー・マグワイアの技量だと思うけど。
グリーン・ゴブリンで思い出したわ。なにあれ、ダっサい!!
いや、原作の姿に合わせてるから……
大体いつのまにあんな悪趣味な仮面を作ったわけ?顔怖いわよ!ナマハゲかと思ったわッ!
そんなこといったら、スパイダーマンだっていつあのスーツを作ったんだろうね……

ダサいといえば、なによあのレスリングのときの格好!笑かすにもホドがあるわよ!

ふっかーつ!!よくもやりやがったなあこのオンナぁぁ〜!誰が笑かすだと?!
あんたのことじゃなかったけど、あんたでいいわ。
??そりゃどうも。――?
ともかく、せつないドラマもスタイリッシュなアクションも、どちらも見ごたえある娯楽作といえるんじゃないかな。

せつないドラマ、ねえ。ふ〜ん……

知ってる?主演のトビー・マグワイアとヒロインのキルスティン・ダンストって、私生活でも実際付き合ってたらしいわよ。

マジ?!
で、スパイダーマンの撮影終わってから別れたんだって。
うへえ!
でも2作目の製作が決まって、それに二人とも出演するらしいわよ。さーて、どんな気持ちかしら〜?
せ、せつねえええ!
せつないか?
まあそれにしても一介のオタク野郎がスーパーヒーローになっちゃうんだから、世の中わからないわよね〜。

しかし他にもあのクモに噛まれる人が出れば、スパイダーマンがたくさんできちまうぞ?どんどん増えてくわけだ。

スパイダーマン2号!とか。

 

スパイダーマンV3!とか。

そりゃクモじゃなくてバッタだよ。

 

2002/7/8