トロイ
TROY

ヘタレなレゴラス の巻



さて今日のお題は、ブラッド・ピット主演の歴史大作『トロイ』だ。

今から約3000年前に起こったトロイ戦争を題材にした話だね。トロイの王子パリスが、恋に落ちたスパルタの王女ヘレンを自国に連れ帰ってしまい、それに怒ったスパルタ王が強大な力を持つギリシャ王と共にトロイに乗り込んでくる。そこで繰り広げられる戦争や各人の重厚なドラマを描いた一大スペクタクルだ。
なぜトロイ戦争は起こったのか。そしてどのようにトロイは滅亡したのか。大昔のことだからほとんどはフィクションだろうが、なかなか面白く脚色してあるな。
でも一組の男女の愛が国をも滅ぼす大戦争を引き起こすってのは、ロマンチックというよりむしろおっかないよねえ。そこにさまざまな謀略も絡んでくるし。
観てる方はどちらに肩入れしていいか難しいのう。どちらの言い分ももっともな気がしてなー。
何言ってんのよこのスカポンタン・コンビ。
スカポ……?
人妻取るほうが悪いでしょうが。だいたい他の国の王女を寝取った挙句こっそり連れ帰るなんて、その後どういうことになるかは火を見るより明らかじゃない。しかも一国の王子が。いくらなんでもリアリティないわよ。意外とロマンス部分が腰砕けなのよね。
でも「不倫は文化だ」って、昔偉い人が言ってたぞ。
あんたの偉さの基準が分かんないわよ。
まあ始まりはともかく、そこにいろんな要素が絡んでくるわけだよね。国を思う気持ち、親子の愛情、己の生き方の模索、とかね。そして大迫力の合戦シーンも見所だよ。
うーん、確かに何万もの兵士がどかーんってぶつかって、どひゃーって闘って、うぎゃーって散っていく姿は壮観よね。
擬音だらけだな……。
うるさいわねえ。あたしは感覚で映画を観るタイプなのよ。シックス・センスなのよ!
それは意味違うよ……。
大人数の戦うシーンも迫力だがな、でもわしは冒頭のアキレスがあっという間にタイマン相手を倒すシーンがカッコよかったのう。
こらこら、タイマンとか言わない。
なんか登場人物がやたらと多いのよねえ。主要なキャラだけで10人以上いるってのがすごいわね。
それだけ大作ってことじゃろう?キャストも豪華だし。
確かにね〜。主演のアキレス役がブラピでしょー。クールでムキムキでステキ!しかも尻見せの大サービス!
尻見せって……まあブラピって結構ギリシャ神話っぽいかもね。
でトロイの王子のバカのほう、これがレゴラスでしょー。
……オーランド・ブルームね。
弓矢を打つシーンはどうみてもレゴラスよね。たぶんとなりにいたわ、ギムリも。
いや!作品違うから!
だってボロミアも出てるしー。
……ショーン・ビーンね。
あとトロイの王子にしてアキレスのライバルであるヘクトル役、これはハルクね!
……エリック・バナね。
あたしゃもう、ヘクトルがいつ緑色の怪物に変身するのかとハラハラしっぱなしで……。
いや!ないから絶対!
そういえばトロイの木馬がカッコよく再現されてたよな。兵の隠れた巨大な木馬を敵の陣地内に送り込むことによって、堅固な城壁を無効にするという有名な逸話だな。
まあトロイって言えばそれしか知らないしー。あたしはちょっとウイルスのことを思い出したけど。
だがコンピュータウイルスのトロイの木馬に感染しても、中からブラピが出てきてるんだと思えば許せるんじゃないか?
そうよねえ、あたしのPCに侵入した木馬からブラピ様がボコボコ出てくる。きゃー♪そして大事なデータをボコボコ破壊していくんだわあ♪……って、許すか!!
でも思ってたのと形が違ったのう。木馬って、白くて、両脇に丸い盾みたいのがあって、空飛ぶんじゃなかったっけ?
そりゃ連邦の木馬だ!
……まあこの映画はキャストの豪華さとその演技に酔うって感じかなあ。時代考証はよくわかんないけど、激動の時代を生き抜いた男たち、女たちの熱い愛のドラマを素直に楽しめばいいんじゃないかな。
ところでブラピ演じるアキレスの最後のシーンを観て、みんな同じことを心で思ったと思うわ。
「アキレス腱……!」
あ、思った。
あ、思った。

 

2005/1/15