
| 大海獣ダコラー | 海獣ダコラー | 昭和42年10月11日放映 | |
|---|---|---|---|
| 脚本:伊上勝 | 監督:山田稔 | ||
| 第1話として、「ギロチン帝王の来襲」「草間大作少年とU3(南 十郎)との出会い」「ロボと大作との出会い」などがテンポ良く語られていきます。そのため、ダコラーの脅威、ロボとの戦闘を描くシーンは時間的に短くなってしまっています。 冒頭の「ギロチン帝王来襲」のシーンでは、まず宇宙空間が円谷作品に比べて明るいと感じます。しかし、マット画の地球には大気の層も描かれ、なかなか凝ったものに仕上がっています。 そして、おそらく国防省や防衛軍といった架空の軍隊(戦闘機も架空のもの)による邀撃シーンでは、なかなか凝った操演が見られます。また、爆発は巧みな編集により迫力のあるものになっています。この爆発の描写はよくできていると感じられます。 「草間大作とU3の出会い」のシーンは奇妙な会話が繰り広げられます。 まるで大作に聞かせるかのようなU3の独り言に、「何か起きるの、おじさん?」と問う大作に対して、U3は「キミは何も知らないんだな。」と言います。そして事件のことを大作に教えてやると、大作は「そういえばハワイのおじさんが言ってた。」と言いますが、今度はU3は「キミは知っててこの船に乗っているのか!?」と驚きます。 結局、大作は事件のことを知っていたわけですが、最初の「キミは何も知らないんだな。」というU3のセリフが何だか無駄です。U3の独り言に対して、大作が「ハワイのおじさんがそんなことを言ってた。」とすぐに反応してはいけなかったのでしょうか。 このシーンには主題歌のメロオケ「口笛ver.」が流れますが、ロマンティックでヒロイックで、とてもセンスの良い選曲です。これから先、ともにBF団と戦っていく運命にある2人の出会いには、これ以上の選曲はなかったでしょう。 その後、BF団のアジトとなっている島に漂着する2人。そこで通信するU3は、送信できても受信できず‥‥。「おかしい、妨害電波が出ている。」と言いますが、だったら送信もできないと思うのですが‥‥。 「ロボとの最初の遭遇」は偶然、廊下の突き当りがエレベーターになっていたわけですが、エレベーターのセットはよくできていてミニチュアとの一体感があり、ロボを製作している格納庫の広大さが感じられます。ロボの足の1/1モデルは足首の細さが気になりますが‥‥。 ロボの全体像が映し出されるシーンは足元から上昇していくカメラワークですが、これが毎回のOPの一番最初のシーンとして流されます。マイスタージンガーの重厚なコーラスとともに、ジャイアントロボの巨大さを表わす名OPとなりました。 「ドクトル・ガルシア」は、『仮面ライダー』第6・7話でナチスの鉄箱の秘密を知っている「ハインリッヒ博士」と同じジャック・オンガンという役者さんです。 昔の特撮映画・番組では「放射能」というのが便利に使われていました。原因不明の事態を納得させるために、たびたび「放射能が○○を起こした」という表現が用いられました。ここでも「時限爆弾の爆発による『放射能』が、ジャイアントロボの電子頭脳にエネルギーを送り込んだ」ことになっています。 それにしても、ロボは「日本」が何だかよくわかったなぁ。それよりも、大作もロボが「飛べる」ことをよく知ってたなぁ‥‥。 ギロチン帝王はスパイダーに「ロボ奪還」を命令しますが、スパイダーはダコラーを使って東京湾を襲撃します。これがロボをおびき出す作戦なら良いのですが、ロボとダコラーが戦っている間はU3との銃撃戦ばかりで、作戦の真意は不明のままです‥‥。 |
|||
| ●ダコラー 名前と体にある吸盤から察するに、デザインのモチーフとして「タコ」が含まれるのでしょう。しかし全体的な印象では、全く自由にデザインされたと思えます。 ロボの鋼鉄感を表現する色彩が単色なのに比べ、ダコラーは緑を主にして赤や黄色を加えて塗装され、派手な印象です。 後に再登場しますが、この第1話では特に特殊能力の描写はありません。 |
|||
| 大魔球グローバー | 魔球グローバー | 昭和42年10月18日放映 | |
|---|---|---|---|
| 脚本:伊上勝 | 監督:山田稔 | ||
| 第2話は、「ジャイアントロボの性能」「草間大作少年のユニコーン機関への加入」などが語られています。 隕石落下のシーンでは、箱根の旅館(?)の外観のセットが良い出来です。当時の木造日本家屋の薄いガラス窓や、木製の物干し台などに郷愁を感じてしまいます。 隕石を調査に行く科学者団が、駆け足で登山している映像に驚きます。けっこうご年配の役者さんが、坂道を駆け上がっていくタフネスさに頭が下がります。 ロボの性能テストのシーンは、視聴者にロボの強さを印象付けるための描写ですネ。同様の手法が『仮面ライダー』第3話(制作第2話 脚本:伊上勝 監督:竹本弘一)にもありますので、東映または伊上氏の手法と言えるでしょうか。 性能テストはユニコーン機関日本支部の格納庫で行われているようですが、まるでジャイアントロボがここに運び込まれることを想定して造られたように、高さのある建物です^^; 耐熱テストで温度計が火花を散らして壊れるシーンはよくできています。まさに「驚異の性能」を如実に物語っています。ジャイアントロボの性能を自慢するU3のお茶目さ、敵のBF団によって作られたロボを自慢するそんなU3を「バカモン!」と一喝する東支部長の掛け合いが笑いを誘います。 飛行テストでは、OPに使われる「ロボの出動シーン」が初登場です。やはりこれがオリジナルらしく、フィルムの発色が良いです。OPや他のエピソード(この第2話でも、後半にもう1回出動シーンがある)ではちょっと白っぽくなっていて、複製であることがわかります。この飛行テストのロボを追跡するパラボラ・アンテナが懐かしい!『ジャイアントロボ』という番組の中でも象徴的なセットではないでしょうか。(どことなく「太陽の塔」の「未来の顔」に似ていると思います。) BF団は、この飛行テストで飛んでいるロボを発見しますが、「速過ぎて追跡できない」というセリフもロボの驚異的な性能を印象付けてくれます。 そしてギロチン帝王にそのことを報告するスパイダーですが、珍しくギロチン帝王はロボ奪還のための作戦を綿密に立てています。すなわちグローバーを出動させ、ロボをおびき出して捕まえるというものです。この作戦は成功し、ロボは一旦は海底に潜むギロチン帝王の円盤の元へ連れ去られました。 いよいよ「U7の誕生」! 子どもがユニフォームを着て正式な隊員になる設定は既に『ウルトラマン』にもありましたが、大人と同等、それ以上に大人顔負けの活躍を見せるのは、この『ジャイアントロボ』のU7が最初でしょう。(青影もこれに近いですかネ?) 球形のグローバーによる破壊シーンは、着ぐるみと同じ大きさのプロップが使われています。火が多く出る火薬が使われ、なかなか迫力のあるシーンです。 U7は唯一ロボを動かせるため、BF団もそう簡単にはU7の命を奪うことができないというのは、子どもを主役にした番組の場合に良い効果のある設定となりました。素晴らしい作品というのは、こういう「運」にも恵まれるものだと思います。 巨大怪獣・ロボットとジャイアントロボの戦闘、BF団とユニコーンの攻防と、立体的な戦闘が楽しめるのも、この『ジャイアントロボ』という作品の傑出した要素です。考えてみれば、組織と巨大怪獣が同時に登場する作品というのは珍しいですネ。 |
|||
| ●グローバー 「球体」を表わす「globe」からストレートに名付けられたのでしょう。 メカニカルな描写と、球体であるための独特な破壊シーンが印象的です。突起が伸縮するシーンの特撮が素晴らしいです。 中に人が入る着ぐるみも登場しますが、隕石から登場するシーンなどの数シーンでしか使われず、大部分は着ぐるみ大の発泡スチロール製のものと、火薬が仕込まれて飛行シーンに使われる小型の金属製のプロップで撮影されています。 |
|||
| 宇宙植物サタンローズ | 宇宙植物サタンローズ | 昭和42年10月25日放映 | |
|---|---|---|---|
| 脚本:松田寛夫・安倍寿 | 監督:竹本弘一 | ||
| 今回からBF団幹部として「ドクトル・オーヴァ」が登場です。もちろん、演じるのは安藤三男さん! 額の浮き出た血管のような筋が、スキンヘッドのアクセントになっています。そして、派手に飛び出した眉! 銀色の顔! これだけの特殊メイク(?)を施した悪役キャラは、それまではなかなかいませんでした。(『赤影』の卍党忍者くらいのものでしょうか。)それ故に、私はスパイダーやブラックダイヤより、ドクトル・オーヴァとレッドコブラが印象に残っています。 ギロチン帝王と同じ手をしているところを見ると、同種族の宇宙人なのでしょうか。 「安井植物研究所」に現れたオーヴァは天井に逆さに立っていますが、『赤影』や『キャプテンウルトラ』、『悪魔くん』などで培われた特撮技法が、随所に盛り込まれています。 安井:ここは‥‥どこだ!? オーヴァ:教えてやろう。ここはBF団の日本支局だ。 スパイダー:そしてこのオレ様は、日本支局長のスパイダー様だ。 と言った直後、スパイダーはオーヴァに後ろに下がるように手で合図されてしまいます。この2人の上下関係がよく表れています。それにしても、安藤三男さんと丹羽又三郎さんが並び立っているとは! 今回のスパイダーは、オーヴァの登場によって下っ端の幹部らしさに徹底した描写がされています。極めつけは、有名な「なんでオレがこんなことしなけりゃなんねーんだ。植木屋なんかじゃねーや!」でしょう(^o^) ドクトル・オーヴァが登場したのは、外科手術をするためでした。「ドクトル」の肩書きはダテではなく、自称「宇宙一の名医」ということです。 懐かしい電話ボックス! 「000」をダイヤルすると、ユニコーン日本支部へかかるようです。この辺りはスパイ映画のようでワクワクする描写です(^o^) 「ナポレオンの切り札は?」 「ダイヤの15」 という合言葉も、子ども心をくすぐりますネ(^o^)/ その直後、 「電話ボックスの床が下がっていく」というアップカット(スタジオのセット)→ 「U3、U7の体が下がっていく」という、電話ボックスの外から撮影されたシーン(ロケ) と繋がっていて、電話ボックスがそのままエレベーターになっていて、ユニコーン支部に入れるように見えます。見事な撮影と編集です。 それにしても、「電話ボックスの中で下がっていくU3、U7」は、少しずつ2人がしゃがんでいくところが撮影されたのでしょう。それを想像するとちょっと笑ってしまいます^^; 「サタンローズ」を蘇らせる手順は、なかなか凝っているように思います。そして種子(?)の中に現れた芽の不気味なこと! これは特殊美術の安井丸男さんの作品だそうで、彼へのリスペクトから「植物学者・安井」の名が設定されたのでしょうか。 喫茶店のサタンローズに向かって、「何だ、こんなもの。」と言って触ろうとして驚く客は、田川恒夫さん。田川さんは第10話ではU3・U7を拉致する運転手でもご出演されます。 正気に戻った安井が、サタンローズの化石を床に投げつけると、 オーヴァ:この老いぼれめ。眠らせてしまえ! その言葉を聞いたBF団員がピストルを構えると、 オーヴァ:バカっ! だれが「殺せ」と言ったっ!? 死ぬまでオネンネさせるのだ。 って、「殺す」のと変わらないと思うのですが‥‥(^^ゞ いよいよサタンローズが巨大化し、街を破壊し始めます。それを迎え撃つ自衛隊。「実写の自衛隊員」と「ミニチュアの戦車の進軍」との合成は露出が合っていませんが、意欲的な画面構成です。 触手が伸びてガソリンスタンドを破壊するシーンは、その後の特撮作品でも何度も使われてライブラリー化していますネ。 ジャイアントロボ出動! 「せっかくのお出ましだが、サタンローズで『し』と『し』ねりだ。」 安藤さんの江戸っ子訛りが炸裂! 「がんばれ! ジャイアントロボ!」ってリモコンのマイクに叫んでも、ロボはどうやって動けばいいのか‥‥。 ロボの動きを見ると、別のカメラで撮影した同じシーンを編集して使っているようです。一方で、意識を取り戻した安井からサタンローズの弱点を聞き出すシーンはありません。子どもが何を見たがっているのか、そして無くてもストーリーに影響が無いシーンはどこかを敏感に嗅ぎ分け、編集した大橋四郎さんの手腕に感心します。 |
|||
| ●サタンローズ 植物の怪獣としては『ウルトラマン』の「グリーンモンス」や「ケロニア」、『ウルトラセブン』の「ワイアール星人」よりも強い印象を残すデザインです。甲高い笑い声のような声(?)も印象深いです。 上部の触手の部分に赤い花を咲かせると、クルマなどを体に吸着させることができ、その花の中心部がフラッシュすると、逆に放出することができます。 |
|||
| 妖獣ライゴン | 妖獣ライゴン | 昭和42年11月1日放映 | |
|---|---|---|---|
| 脚本:松田寛夫・安倍寿 | 監督:竹本弘一 | ||
| 今回はドクトル・オーヴァが指揮をとって、本格的に地球侵略を企てるストーリーです。 舞台はアラビアの石油採掘地帯。円谷作品とは異なりグローバルな舞台設定ですが、みんな日本語を話します‥‥^^; BF団のアラブ支部のみなさんも地域性豊かで、頭にターバンを巻いています。 「油田開発の日本人技師行方不明」の新聞記事を読んでいる東支部長。新聞が逆さまだっ!と思ったら、半分に折っていたのでした(^^ゞ その行方不明の日本人技師は、何とU5西野隊員のお兄さんだとは! いつも通りの狭い人間関係で物語が進みそうです。 アラブ支部への同行を申し出るU7大作クンでしたが、あっさり却下。U5とU3南隊員の乗るアラブ行きの専用機の窓に顔を出す大作クン。わかりやすいギャグです(^o^) ユニコーンの装備として、背中に背負うジェットパックがあるのですから、空の上に現れたとしてもそんなに驚くこともないでしょうに。しかも、大作クンはなんとロボに乗っていたのでした。 この大作クンのイタズラ(?)のお陰で、スパイダーの部下によって専用機に仕掛けられた時限爆弾が発見されました。大作クン、ナイス! U3・U5を助けたお陰で、ロボとともにアラブへ向かうことになりました。しかも、ロボの全速力で^^; U3たちご一行様も「郷に入っては郷に従え」とばかりに、探検隊が被るようなヘルメットを被っています。当時の日本人がアラビアをイメージしやすい小道具です(^o^) 「あれ? アラビアにはピラミッドは無いハズ‥‥。」 U7、スルドイです。「お勉強は役に立つ」と、小学生の私は実感させられました。(この知識が私の人生で役に立ったことはありませんが‥‥(^^ゞ) ピラミッドの中でライゴンに遭遇するご一行様。「生きてるみたいだ。本当に石でできてるのかな?」と言って、大作クンがピストルの握りでライゴンの脚を叩くのと同時に、U3の「痛い!」の声が‥‥。そうそう、こんなシーンがありましたネ。今回はギャグ満載です(^o^) ホテルに現れた、ユニコーン・アラブ支部長のハシルを名乗る男。U3の「ナポレオンの切り札は?」に答えられず、正体がバレます。この描写が、私は子どもの頃は大好きでした。「スパイもの」ってワクワクしますネ。 本物のハシルが現れて(ハシルが「ナポレオンの切り札は?」の質問をします。)ややこしいことになりますが、さっきのニセモノは人間爆弾として爆発して退場しました。 単独行動でU5がピラミッドに乗り込みますが、中CM前にピラミッド内の棺が開き、不気味なミイラが立ち上がります。そのミイラの顔のアップにおののいて、CMが明けると‥‥、そのミイラは全くストーリーとは関係の無いものでした^^; U5はBF団に捕らえられ、ライゴンの中へ。えっ!? ライゴンはロボットだったのか! だからドクトル・オーヴァが冒頭で「新兵器」と呼んでいたわけだ。 ライゴンの中には、先に捕らえられていたユニコーン・アラブ支部の隊員たちが。彼らと合流したU5はすかさず「ナポレオンの切り札は?」 彼らは迷わず「ダイヤの15!」 カッコいいなぁ〜。 大作クンはライゴンの中へ潜入しますが、直後にアラブ人の扮装になっています。なぜ? オープンセットでのロボとライゴンの対決! 超仰角で迫力があります。大作クンがライゴンの中に仕掛けた時限爆弾とロボの二面攻撃により、ライゴンを撃破しました。ライゴンのドリル攻撃は、結局ロボには通じなかったようです。 |
|||
| ●ライゴン 砂漠に出現しても違和感がない、エジプトの壁画にありそうな秀逸なデザインです。顔はライオンをモチーフにしているのでしょうか。 鳴き声は『キャプテンウルトラ』に登場した「ガルバン」と同じ素材ですが、「唸るライオン」のイメージがピッタリです。 頭部の角はドリル、口からは火を吐き、首の鎖も武器になり、ロボを苦しめました。 |
|||
| 巨腕ガンガー | 巨腕ガンガー | 昭和42年11月8日放映 | |
|---|---|---|---|
| 脚本:伊上勝 | 監督:折田至 | ||
| このエピソードから、OP主題歌に高音のコーラスが追加されていますが、イントロではブレスの位置がおかしいし、全体にタイミングがずれています。高音が追加されたことによってメロディがハッキリしましたが、ロボの重厚さが損なわれたように感じます。 開巻すぐに、ユニコーンが開発した新金属「Q.Q.V.」のテストが繰り広げられています。ロボのどんな攻撃にも耐えられる金属を描写することで、結果的にロボの戦力のおさらいになっています。これは第2話に続く描写で、伊上脚本の真骨頂です。 この新金属に目を付けたスパイダーが、ユニコーン隊員に変装して研究所へ出向きます。堂々と「U9」を名乗る彼に、全く気付かない警備のユニコーン隊員たち。ここで「ナポレオンの切り札は?」が出ないところが、前回・前々回の松田・安倍脚本ではない弱さです‥‥。 それにしても、悪役が板に付いた丹羽さんはユニコーン機関のユニフォームが似合いませんネェ〜^^; まんまと「Q.Q.V.」の設計図を盗み出し、クルマの中で直ぐに着替えるBF団たち。よっぽど着心地が悪いのか‥‥、あっ! ヒゲのBF団員のサングラスをかけていない顔が見られます。この役者さんは菅原壮男さんとおっしゃるのですネ。『ジャイアントロボ』ではほぼ全話を通してレギュラー出演されています。 ガンガー、登場! ロボも出動! 初の夜間の出動です。 ガンガーのスピードに、ひとまず退却するしかないU3とU7でした。 「Q.Q.V.」の設計図を手に入れたと、意気揚々としているスパイダーたち。しかしそれはニセモノでした。ギロチン帝王に叱責され、返事とともに口から煙を漏らす丹羽さんのコミカルな演技がサイコーです!(^o^) 国防庁に「Q.Q.V.」の設計図を運び込んでいたユニコーン隊員。「この会議室に盗聴マイクが仕掛けられているかもしれませんゾ。」という東支部長の言葉に、「その点は心配ない。今朝のうちに防諜課の者が調べてある。」という国防庁の役人。東支部長の目配せで、U3・U7が部屋の中を調べると、出てくる出てくる‥‥。驚く防衛庁の役人たちが滑稽です。ユニコーン隊員の優秀さが描かれています。 しかし1つだけ、後から現れた「蜘蛛」に擬態させたマイクだけは見つけることができませんでした。「スパイダー」だけに「蜘蛛」なのでしょうネ。この初期の「ユニコーンとBF団の諜報合戦」という側面は、子ども心をワクワクさせてくれました(^o^) 国連本部への「Q.Q.V.」輸送作戦を話し合う会議が、スパイダーに筒抜けになっています。「囮作戦」の段取りの説明に、「それからどうするの?」というスパイダーのバカにしたようなセリフ。その後に「それからどうします?」という東支部長の声。絶妙なタイミングです。 U3・U7がBF団に襲われ、2人は囚われの身に‥‥。ところが、こちらが囮! 敵の裏をかくストーリーで、逆転に次ぐ逆転! こういうストーリーは楽しいです。しかし彼らが囮であることがばれて、ホンモノの輸送隊がガンガーに襲われます。 それにしても、なぜBF団の連中は見張りの時に必ず遊んでしまうのでしょう‥‥。この後、定番化してしまいますネ。 無線を傍受していて異変に気付いたU5が2人を助けに来てくれ、ロボが出動してガンガーと一騎打ち! ロボの全身ほどの大きさのガンガーは、ロボを掴む攻撃に出ます。掴むシーンのガンガー(手袋の造形物)がよく出来ています(^o^) |
|||
| ●ガンガー 特に鳴き声のような音を発せず、飛行音だけが不気味に響くのがリアルです。 人間型ではなく「『巨大な手』だけのロボット」というコンセプトは、他では類を見ない素晴らしいアイディアです。 |
|||
| 忍者怪獣ドロゴン | 忍者怪獣ドロゴン | 昭和42年11月15日放映 | |
|---|---|---|---|
| 脚本:伊上勝 | 監督:折田至 | ||
| 冒頭から新怪獣ドロゴンによるBF団の作戦が描かれています。ソルジア国とフレンコフ共和国という2国の間に戦争を起こそうというBF団の作戦は、なかなかリアリティがあります。 この戦争勃発を調停するためにユニコーン機関が動き出すというのも、怪獣退治ばかりでなく、世界平和のために活動している組織という設定が活かされています。 カナダ支部長のアネックス・ロイドに変装したスパイダー。サングラスをかけてヒゲを付けるだけで、充分に欧米人に見えてビックリ\(◎o◎)/! ユニコーンの秘密会議場である無人島のゲートの警備隊員が「ナポレオンの切り札は?」と尋ねると、スパイダーは難なく「ダイヤの15」と答えてしまいます‥‥。ん〜、合言葉の意味が無いナァ‥‥。伊上氏は、この合言葉を上手く活かしきれていないように感じます。 ドロゴンが現れ、ロボとの戦闘が始まります。今回のロボのロケット弾のシーンは、いつものライブ・フィルムとは異なる映像が使われています。これは珍しいシーンです。おそらくロボのスーツが新調されて黒っぽくなったので、それに合わせての新撮なのでしょう。 この新スーツは軽量化されて動きやすくなっているようで、戦闘シーンのアクションが激しくなりました。 ドロゴンを海中へ葬ると、海面にソルジア国の戦闘機とフレンコフ共和国の潜水艦が浮上してきて、これによりBF団の企みがバレてめでたしめでたし(^o^) 最後にギロチン帝王が「おのれ、ジャイアントロボめ! またしても!!」と言っていますが、毎回自分が作ったロボにやられるというのは、かなり悔しいでしょう。 |
|||
| ●ドロゴン オーソドックスなデザインの怪獣。翼を持っていて「飛べる」という設定ですが、『ジャイアントロボ』では「飛べる怪獣・ロボット」には「飛ぶための能力」がきちんと描かれています。 煙の中で姿を消す能力があり、これにロボが翻弄されます。この能力が名前の由来になっているようです。 ロボがロケット弾を発射すると逆にロボに向けて弾が飛んでいくのは、受けた攻撃を跳ね返す能力があるためでしょうか? |
|||
| 敵は怪獣イカゲラス | 軟体怪獣イカゲラス | 昭和42年11月22日放映 | |
|---|---|---|---|
| 脚本:伊上勝 | 監督:竹本弘一 | ||
| U6マリー花村が初登場のエピソードです。 登場していきなり独語・伊語・仏語で挨拶をかましてくれます。設定では39ヶ国語がペラペラで、暗号解読のエキスパートだそうです。 U6を演じた桑原友美さんは、当時雑誌モデルをやっていたようで、少女向け雑誌の表紙に数多く登場していたようです。 子どもの頃は、私は桑原さんの丸顔、U7を子ども扱いする生意気そうな演技が嫌いだったのですが、今見ると微笑ましいです。マリーちゃんは「大人目線」のキャラだったのですネ。 暗号解読班の灯台にカモフラージュされた秘密基地がイカゲラスに襲われ、U3・U7の2人が現場に急行しますが、破壊された灯台のミニチュアがよくできています! 暗号解読機がBF団に奪われたことを知るユニコーン。解読班の秘密基地に盗聴マイクを仕掛けたBF団。ん〜、こういう「スパイもの」的展開が『ジャイアントロボ』の醍醐味ですネ。 「新型解読機」が配備されるというニセ情報で、BF団をおびき出して解読機を取り戻そうとするユニコーンの作戦にもワクワクします(^o^) しかもその受け渡し場所が「W2・002」という暗号で、それが「囮作戦開始」の意味だとは! このワクワク感はタマリマセン! しかし、クルマの中で捕らえられてしまうU7・U3。待ち受けるスパイダーたちの前にクルマから出てきたユニコーン隊員は、いつの間にかBF団! ユニフォームを取り替えて、U3・U7がBF団のユニフォームを着ている‥‥って、U7用には子ども服!? それこそ、いつの間に!? イカゲラスが登場し、クルマで逃げようとするU3・U7が、クルマごとイカゲラスが巻き起こす強風で海へ‥‥。間一髪でロボを出動させ、2人は無事に助かりました。こうなることはわかってはいますが、こういう展開を期待して、その通りに見せてくれる脚本に大満足です(^o^) マスク合成での「U3・U7とイカゲラス」、「イカゲラスと闘うロボとU7」という映像が臨場感を高めてくれます。 イカゲラスが鼻(?)から噴出させる溶解液で溶けてしまう家。ここで威力を見せつけられるので、緊迫感が高まります。飛び上がり、イカゲラスの背後に回って攻撃を加えていたロボの左腕がっ!! この溶ける腕のプロップの内部には機械部品の骨格のようなものが内部に仕込まれてあり、よくできていますネ。 「U3が捕まったのも作戦のうち」という展開も痺れます! 敵を欺くにはまず味方から。 捕らえられたU3に向かって、「W2・002」の場所を聞き出そうとナイフを投げて脅すスパイダー。U3の縛られているイスにナイフが刺さります‥‥。えっ? ホントにナイフを投げたの!? ここの撮影はどうやっているのでしょう??? 「見張ってろ」と言われれば遊び始めるBF団員。ここのセリフはアドリブ? 昨日は3勝2敗? BF団ってけっこうイイ職場かも(^^ゞ U3がイスに刺さったナイフを取ろうとするところで「待った!」。チェス相手に言ったセリフに、U3がドキリとするお約束の展開です。 縄を切って、靴底に隠してあった無線でU3が本部に連絡すると、電波探知機がU3の居場所を特定するのかぁ! なぁ〜るほど、逆転に次ぐ逆転ですネ。しかし、電波を発信していることを察知され、あわやU3は銃殺‥‥。するとU3が捕らえられていた船が大きく揺れ、船窓にはロボの顔が!(^o^)/ わかっちゃいますが、こういうシーンには燃えます! またもや海中からイカゲラスが現れ、ロボとの再戦開始。 一方船内では、暗号解読機を奪取して逃げようとするU3ですが、BF団の連携に阻まれ、スパイダーが解読機を持ってデッキへ。その姿を上空から見ていたU7がデッキへ降下。ジェットパックを背負って飛べるという、ユニコーン隊員の設定が活かされたシーンです。科特隊員やウルトラ警備隊員ではこうはいきません^^; スパイダーから解読機を奪ったU7ですが、またまた別のBF団員に奪われてしまうシーソーゲーム。そのBF団員がスパイダーに向けて投げた解読機をU3が横からキャッチ! この時のスパイダーの呆気にとられてから悔しがる演技に爆笑! ロボとイカゲラスの戦闘は陸上へ場所を移しますが、イカゲラスが噴き出した溶解液が反れて、BF団の船へ。そしてスパイダーがこの液を浴びて溶けてしまいます‥‥。哀れ愛すべき適役の最期。 最後はレーザー光線と火炎放射でイカゲラスにとどめ! 暗号解読機も無事に取り戻し、めでたしめでたし。 ‥‥火炎放射で焼かれたイカゲラスは、やっぱりクルクルと丸まるのでしょうか?(^o^) |
|||
| ●イカゲラス 名前の通りイカをモチーフにした怪獣ですが、ゲソを無視し、ヒレの部分に吸盤を配したデザインに感心します。しかし、後姿はイカそのものです。 鼻(?)から溶解液を噴出し、かなりの強敵です。 明確な腕はありませんが、ヒレのようになった部分を羽ばたかせることによって強風を発生させることもできます。 鳴き声は『キャプテンウルトラ』の「メタリノーム」の声が流用されていますが、さらにのちの『イナズマン』の「ライジンゴー」に流用されています。 |
|||
| 両面怪獣ダブリオンの挑戦 | 両面怪獣ダブリオン | 昭和42年11月29日放映 | |
|---|---|---|---|
| 脚本:伊上勝 | 監督:竹本弘一 | ||
| 前回でBF団日本支局長スパイダーが死んでしまったので、今回から2代目支局長としてブラックダイヤが登場します。演じるのは室田日出男さん! 名前の通りのトレードマークの黒い菱形がデザインされたコスチュームに眼帯という、いかにも悪役のイメージです。髪型は今ひとつですが‥‥。 彼は船員風の衣装で変装し、BF団を裏切って追われているフリをして、まんまとユニコーン日本支部に潜入することに成功します。ユニコーン隊員を欺くためにBF団員を殺すほど、冷徹なイメージでの登場です。せっかくスパイダーがコミカルなイイ味を出してきたところで、突然ハードな雰囲気になってしまいました‥‥^^; このエピソードには、洞窟の奥に潜むダブリオンを発見する少年・次郎役で、『丸出ダメ夫』の保積ペペさんが出演されています。まだ声変わりもしていないんですネェ〜。 いっしょに行動する少女・里子役は、『光速エスパー』で朝川博士の娘・ミチル役を演じていた青柳久美子さんです。 ヘリコプターでパトロール中に、バイクに乗ったBF団に追われている船員(ブラックダイヤ)を発見するU3・U7。彼を助けるためにヘリコプターからジェットパックで飛び降り、バイクの後ろに降下します。そのシーンをミニチュアで表現しているのですが、構図といい、スピード感といい、ミニチュアとバレない程度の短い時間での編集とも相まって、素晴らしいシーンになっています。 次郎たち3人の少年少女がBF団に囚われている情報が、ユニコーン日本支部に連れてこられたブラックダイヤからもたらされますが、U6はにわかに信じません。BF団員を殺してまで芝居をするかと東支部長に諭され、U5から3人の少年少女が行方不明だという情報が本当だと知らされ、U6は渋々納得します。この疑われた時の室田さんの「ギクッ」とする態度は名演技です。 少年たちが囚われているという竜門山へ出動するU3・U7とブラックダイヤ。厳重なBF団の警戒から身を隠す時に、ブラックダイヤは帽子を落としてしまいますが、この帽子が見つられてしまうかどうかでドキドキさせる音楽と演出はウマいですネ。 U3・U7は洞窟の中で少年たちを発見しますが、「まんまと罠に掛かったな。」と言って正体を現すブラックダイヤ。え〜と、少年たちが行方不明で、それがBF団の仕業だと知れば、ユニコーンの人たちはブラックダイヤがいようといまいと救出に向かったのでは? ブラックダイヤがユニコーン支部に潜入した意味は? まぁ、ここまで見せ場が多く盛り上がったということは、いきなり伊上マジックが炸裂しています(^o^) 前後の繋がりなんてどうでも良いですネ。 ブラックダイヤにロボのコントローラーである時計が壊されて万事休す‥‥と思ったら、それはニセの時計だったとは。そんなのアリ〜? 諜報合戦の醍醐味が無くなってしまって、ちょっと寂しいエピソードでした。 |
|||
| ●ダブリオン 頭の前と後ろに顔があることから命名されました。 前の顔の口からは炎、後ろの顔の口からは油を吐き、文字通り「火に油を注ぐ」攻撃をします。しかし耐熱温度が3000℃のロボにとっては、この攻撃は有効とは思えません。 着ぐるみの出来はデザイン、造型ともに酷いです。顔が「ドテチン」に似ているような‥‥。 |
|||
| 電流怪獣スパーキィ | 電流怪獣スパーキィ | 昭和42年12月6日放映 | |
|---|---|---|---|
| 脚本:安倍寿 | 監督:山田稔 | ||
| ドクトル・オーヴァが日本を征服するために、ギロチン帝王の宇宙船を借り受けます。ん?「日本」? いきなり具体的な目標値が設定されています。後で日本政府との交渉の中で明らかになりますが、オーヴァは世界征服の拠点基地として、日本全土を利用しようと考えていたのでした。何ともスケールの大きな作戦です。 「日本vsブラジル」のサッカー戦が行われている競技場の観衆6万人が、スパーキィによって誘拐されてしまいます。人質が6万人!!\(◎o◎)/! おそらく日本の特撮史上最大規模の人質の人数でしょう。 ユニコーン日本支部の娯楽室でしょうか。TVを見てくつろいでいたり、ゲームに興じている隊員の姿が描かれています。すぐにゲームを始めてしまうBF団にしてもユニコーンにしても、重労働をこなすためにしっかり休息もとっているのですネ(^o^) 偶然TVで観戦していたU3・U7が調査への出動を命じられます。 競技場でオーヴァと対面するユニコーン隊員たち。6万人の行方も訊かずにいきなり発砲すると、オーヴァが苦しそうに倒れ、オーヴァの最期か‥‥。と思ったら、上空にオーヴァのホログラフィ(?)が。オーヴァはやられるフリをしたのでしょうか。なかなかお茶目です。 今回はU6の声がやけにハスキーです。風邪でもひいていたのでしょうか。 国防長官との面会を申し入れ、会談に臨むオーヴァ。オーヴァが「このオレはしゅせきだいしょう様よ。」と言うのが何だかわからなかったのですが、「主席代表」ということだったのですネ(^^ゞ 国防長官が「私はBF団を合法的な団体とは考えていない。」、そして東支部長が「どんな交渉をしたいのかわからんが、日本政府としては受け入れる気は毛頭ない。」なんて言い出しますが、こんなに敵意むき出しで交渉に臨んでイイのでしょうか‥‥^^; ギロチン帝王の言葉を録音したテープ(オープン・リール!)を再生するBF団員を演じているのは山浦栄さん。このエピソードでは「6万人の人質の中に弟がいる」という複雑な立場の重要な役割を演じられています。山浦さんは『Gメン'75』や『特捜最前線』では犯人・被害者・その他もろもろの役で多数出演されていた名バイプレイヤーで、特撮以外でもお馴染みの役者さんです。 BF団のクルマに電波発信機を取り付けるU7。ギロチン帝王のテープを会見場に置いていくドクトル・オーヴァ。テープがアップになるということは‥‥、やっぱり盗聴器が仕込まれていました(^o^) 電波発信機のことがバレてしまい、BF団の方が一歩リード! こういう展開にワクワクします! ユニコーンをおびき出すために、発信機を持ってクルマを走らせるオーヴァ。停まった地点は「B地区の702」。特撮作品ではなぜか「B地区」がよく登場します^^; オーヴァを小平の墓地で発見するU3。ユニコーン隊員が集結し、包囲されるオーヴァ。なぜそんなところでウロウロしていたのでしょう‥‥。U7にピストルで左腕を撃たれると、オーヴァは左手を抜いて(!)投げつけてきます。 逃げるオーヴァ。追うユニコーン。追い詰められたオーヴァは爆発とともに姿を消します‥‥。ん〜、なぜ彼はウロウロしていたのか‥‥。せっかくのBF団とユニコーンのスパイ戦の様相だったのに‥‥^^; U3の推理により、6万人の人質が閉じ込められているのは東京湾上の島だとわかり、捜索開始! 山浦さん演じるBF団員の、弟を助けたい一心での裏切りによって無事に人質は救出され、いよいよスパーキィとロボの一騎打ち! 空港に現れ、飛行機や建物を破壊するスパーキィの実景とのマスク合成は意欲的です。 スパーキィは電流攻撃でロボを倒しますが、ロボは背中から発射する1発のミサイルで形勢逆転。最後は石油タンクのような場所にスパーキィを投げつけ、大爆発によって呆気なく退治してしまいます。 |
|||
| ●スパーキィ クラゲのようなデザインで、ほとんどが操演で動かされますが、一部に人間が中に入って立っているシーンも見られます。 電流の攻撃能力を持っているところからの命名でしょうが、最後が「キー」ではなく「キィ」なのが異色です。 |
|||
| 改造人間 | 妖獣ライゴン | 昭和42年12月13日放映 | |
|---|---|---|---|
| 脚本:松田寛夫・安倍寿 | 監督:小西通雄 | ||
| 今回はOP主題歌の高音のパートがカットされています。イントロの「♪ダッ ダッ ダッダッ」がよく聞こえます。 このエピソードではライゴンが再登場です。再登場怪獣のエピソードでは、サブタイトルに怪獣名が使われません。 これまでは毎週新怪獣が登場していましたが、これからは再登場怪獣がかなりたくさん登場します。制作体制が厳しかったのでしょう。円谷プロのウルトラシリーズでは絶妙な改造で新怪獣が製作されていましたが、東映ではあからさまに再登場していました。 怪獣の再登場は、お馴染みの怪獣の活躍が再び見られる楽しみもありますが、新怪獣が登場しないという物足りなさもありました。どちらに重点を置くかという、制作会社の姿勢が現れています。 登場していきなり電車を飲み込むライゴン。ユニコーン京都分局の鈴木主任を誘拐するためでした。鈴木主任はユニコーン世界首脳会議の準備責任者だということですが、京都らしい描写はどこにもありません^^; というか、小田急ロマンスカーに乗って京都へ行くつもりなのか、U3・U7? 機械を使ってドクトル・オーヴァが鈴木主任に世界首脳会議の開催地・日時・出席メンバー・議題などの尋問を行いますが、暗号文書によって指示があるため、何も知らない鈴木主任。東支部長は何を恐れていたのでしょうか。 自白させるための機械の点滅しているランプが、クリスマスツリーのオーナメントの流用‥‥。それほどまでに制作費がひっ迫しているのか‥‥。このシーンのセットは真っ暗ですが、もしかしたらセットも無かったのかも‥‥。しかし、そのお陰で不気味さが増しています。まるでショッカーのアジトのようです。 鈴木主任は改造されてしまい、京都分局に戻ってきます。 鈴木主任の娘役は『キャプテンウルトラ』の第3話に登場した畠山淑子さんです。二重がくっきりした目のカワイイ娘さんです(^o^) 彼女は父親が別人のようだと疑い、それが鈴木主任を怪しいと感じていたユニコーンを確信させるに至りました。 捕らえられたU3・U7はロープで縛られ、その上時限爆弾がセットされてピンチ! 爆発まであと2分というところでロボのコントローラーである腕時計のふたが開いた!! ロボ出動!!! ロボが琵琶湖畔に到着したところで、時限爆弾の残り時間は1分!!!! ‥‥って、ロボ、1分で東京から滋賀まで!? 速過ぎ。 「ロボ! 何が何でもライゴンをやっつけろ!!」って、無茶苦茶な指令だぞ、大作くん! まぁ、戦況が見えないので仕方ありませんが‥‥。そしてライゴンを投げると、ライゴンは琵琶湖に水没。 ロボは指令も無いのに、U3・U7を助け出すために琵琶湖の中へ。ロボが湖底の円盤を半壊させると、U3・U7は破壊された円盤の破片でロープを切って、鈴木主任を(探して)助け出します。30秒の間にいろいろできるものです^^; ここはタイムサスペンスになっていて、手に汗握る場面のはずなのですが、残り時間と展開に無理があり過ぎます。せめてロボが到着するのが3分前で、ロボが円盤を壊してU7たちが鈴木主任を助け出すのが1分前くらいだと、私は何となく納得できます‥‥。 |
|||
| ●ライゴン 前回第4話に登場したものと同一個体かは不明です。ですから、ロボットなのかはわかりません。 炎を吐く能力は同一ですが、角のドリルや鎖での攻撃は見られません。 |
|||
| 恐怖の人喰い砂 | 海獣ダコラー | 昭和42年12月20日放映 | |
|---|---|---|---|
| 脚本:伊上勝 | 監督:田口勝彦 | ||
| 再びOP主題歌に高音パートが追加されています。私はこちらのバージョンはあまり好きではありません。 今回は南極が舞台で、ユニコーン南極支部が登場します。 氷に閉ざされた南極に、砂の雪崩(?)という描写がシュールで奇怪です。砂に襲われるというのは、水や炎と同様になかなか怖いかもしれません。素晴らしいアイディアです。 ニューヨーク本部からの連絡を受けた後のU6とU7の会話の後、東支部長が南極支部の調査の指令を出す直前に、振り向いてから何やら「ニヤッ」とする一瞬があります。本来ならNGなのでしょうが‥‥。この時、伊達正三郎さんにいったい何があったのか???(^o^) またもやU3・U7に出動の指令が‥‥。この人たち、こんなに働いて大丈夫なのでしょうか? 何だか支部長はニヤニヤしています。 ロボを連れて行くか伺いをたてたU7に、「うっかりロボを出動させて、その留守を狙うBF団の手口だとかなわん」と言う支部長。でも、U7がいなかったらロボは動かないんですが‥‥^^; U6がU7に「お守りのペンダント」をプレゼントしますが、大抵こういう突然のプレゼントというのは、主人公の危機を救うんですよネ。アンヌからダンへ、ルリ子さんから本郷へ、という例もあります。 南極支部を調査中に砂に襲われるU3・U7。砂を使って攻撃していた犯人はダコラーでした。前回は特殊能力の描写は無かったので、これは意外です。 ロボの格納庫と、東支部長との合成には、今回は実写素材ではなくマット画(?)が使われています。出来が悪くてちょっと興醒め‥‥^^; 囚われの身となったU3・U7は、今回初めてギロチン帝王の姿を目撃します(モニターでですが)。声は第9話で聞いていたはずですが、名前は覚えていなかったようです‥‥^^; 催眠脳波で操られたU7は、ロボを太陽に向けて飛ぶように指令してしまいます。しかし、U6から貰ったお守りのペンダントからの超音波によって催眠脳波が消え、ロボはダコラーが暴れている東京へ。それにしても、BF団員はペラペラと作戦を全て喋ってしまうとは‥‥。 ロボの指先からのロケット弾が、1本ずつではなく一気に装填されるという珍しいシーンがあります。 今回は多くの人が「ダコラー」を「ダゴラー」と発音しているようです。 |
|||
| ●ダコラー 前回登場した時には無かった、砂を吐くという特殊能力を持っています。 |
|||
| 合成怪獣アンバラン | 合成怪獣アンバラン | 昭和42年12月27日放映 | |
|---|---|---|---|
| 脚本:安倍寿 | 監督:山田稔 | ||
| 久々に新怪獣が登場するので、サブタイトルが怪獣名に戻りました。 冒頭に登場する「BF団日本支局」のロケに使われている洋館が立派です。こういう洋館が日本にあるのですネェ〜。 ユニコーンは「日本支部」、BF団は「日本支局」という呼称が使われています。組織対組織という雰囲気があってステキな呼び名です。 初めてU6が現場に出動しています。ピストルまで持っちゃって‥‥^^; 今回も声がかすれています。 ドクトル・オーヴァが「最高幹部」だと、東支部長のセリフで明言されています。 オーヴァの超能力が胸の星型によるものだと分析されてしまいました。ロボから発射される超短波によってオーヴァが姿を消す能力が破られ、オーヴァはユニコーンに捕らえられます。ユニコーンのみなさんはビールで祝杯‥‥。イイ職場だなぁ(^o^) 「U7を見習え」とU3に言う東支部長。たしかにU7は機転が利きますが、ロボを動かせる唯一の人間だということを差し引けば、他の隊員と同等の活躍しかできないのでは? 今回のオーヴァの胸の星型を奪ったのだって、主役だから脚本で役割が与えられているだけで‥‥^^; あ、それを言っては野暮ですネ(^^ゞ 囚われの身のオーヴァ。ちょっと情けないです‥‥。鉄格子に触ると火花が散り、オーヴァは悲鳴をあげますが、「ここには高圧電流が流れている。たとえ宇宙人のキミでも触れば命は無いゾ。」と言う東支部長。いや、今触りましたから‥‥^^; ニシキヘビの体内から出て来た、石のような死体。この怪事件の調査に向かったU3・U7。 U7:まるで石のようにコチコチだ。こんなことってあるのかなぁ。 U3:これが人間の死体でないとしたら、これは何の死体なんだろう。 と言います。「死体」だということを決め付けて話が進んでいきますが、「石のような死体」ではなく「死体のような石」という可能性は? すごく収まりの悪いセリフです‥‥。 ユニコーン医学班の人も「何かの生物だとしても、地球上のものでない気がする」と言っています。結局「地球人の化石化した死体」なのか「宇宙人の死体」なのか‥‥。何が言いたいのかわからなくてモヤモヤします。子どもの頃からこのエピソードにはイライラさせられます(^^ゞ で、結局「石のような死体」は「死体のような石」だったわけで、中から人間大のアンバランが出現します。ほら、だから言わんこっちゃない! 人間大のアンバランが「怪獣」と呼ばれるのも違和感があります。たしかに見た目は怪獣っぽいのですが、私の感覚からすると「怪獣」というのは「巨大」であるものという気がするので‥‥。これは私の個人的な感覚ですが。 クルマに乗っているアンバランが、何だかカワイイです。 ユニコーンの攻撃を受けて巨大化するアンバラン。このシーンでブラックダイヤは死んだようです。 破壊される送電線の鉄塔のミニチュアや、実景との合成がなかなか素晴らしいです。 襲われる新幹線の運転士のシーンは、第10話でライゴンに飲み込まれる列車からの流用です。アンバランによって新幹線が投げつけられて大爆発する石油コンビナートも、第9話でスパーキィが爆発するシーンの流用です。予算の節約? 今回の戦闘シーンでは、ロボの足元のアップや、比較的低い位置からの撮影で、ロボの巨大感が感じられるアングルが多用されています。破壊されるミニチュアの出来もよく、迫力があります。 |
|||
| ●アンバラン ゴテゴテとして全体像がつかめませんが、なかなか魅力的なデザインです。 人間大の時はモズの声のような鳴き声ですが、巨大化すると「ライゴン」の声(つまり『キャプテンウルトラ』の「ガルバン」と同じ素材)になります。 激しい動きがしづらい着ぐるみのようですが、ロボの動きとはバランスがとれています。 特殊能力は特に持っていないようです。 |
|||
| 悪魔の眼ガンモンス | ガンモンス | 昭和43年1月3日放映 | |
|---|---|---|---|
| 脚本:伊上勝 | 監督:竹本弘一 | ||
| 架空の国、アラー共和国が舞台となる今回。三重街恒二さんが演じる「レッドコブラ」が初登場です。BF団幹部として「ブラックダイヤ」の後を継いでの登場ですが、私は彼の顔が怖くて、あまり好きではありませんでした(^^ゞ アラー共和国の大臣役で、奥村公延さんが出演されています。『ウルトラマン』第12話「ミイラの叫び」、『ウルトラセブン』第12話「遊星から愛をこめて」、『仮面ライダー』第10話「よみがえるコブラ男」にも出演されていて、特撮ファンにはお馴染みです。今話での奥村さんは怪しさいっぱいの役柄で、コミカルな活躍はされていません。 アラー共和国の「ササール王女」役は、U6役の桑原友美さんが二役で演じられています。 OPで新怪獣が紹介されるのが『ジャイアントロボ』のフォーマットですが、番組本編が始まって早いうちに「ガンモンス」が登場するのにワクワク!(^o^) 妖怪っぽい雰囲気を持つ「巨大な1つ目の怪獣」というのは東映らしいデザインで、インパクトがあります。 アラー共和国は「金の採取で経済が成立している国」という設定ですが、その金鉱山で放射能を持つ(科学的には「放射能」というのは「放射性物質を発する性質」という意味なのです。特撮番組・映画での使われ方は間違っているそうで‥‥。)未知の物質、「ミラクルイオン」の鉱脈が偶然に発見されました。BF団による、そのミラクルイオンの争奪戦が今話のストーリーの骨子です。伊上氏の脚本では「争奪戦」を扱うものが多いのですが、今話は持ち運べない「鉱山」が争奪の対象となっている点が興味深いです。そして、逆転に次ぐ逆転がおもしろい! ミラクルイオン鉱山へ、警察に変装してまんまと侵入するBF団。そしてレッドコブラが姿を現しますが、BF団員に変装したU3・U7がそれを阻止! BF団とユニコーンが敵の裏の裏をかく展開が、『ジャイアントロボ』の醍醐味ですネ。 それにしても、BF団の制服に、U7が着られるような子供服サイズまであるとは‥‥^^; ちょっと無理があるように思うのですが‥‥。 鉱山の見学に訪れるササール王女があまりにもU6にそっくりなので、驚くU7とU3。その言動までもU6そっくりで、 「チェッ! 顔がおんなじだと思ったら、口が悪いのまでおんなじだっ!」 と、U7が怒る怒る(^o^) よほど普段からU6に押されているのでしょう。そんな普段のU7とU6の関係が感じられて、微笑ましいシーンです。 そしてU7の発案で、U6が王女の替え玉に。「王女様の身代わりに? おもしろいわネ。」と、何とも頼もしいセリフです。子ども達が活躍することで、同年代の視聴者の子どもはワクワクしました!(^o^)/ 「ササール王女が帰って来た」と、侍女になって潜入していたBF55号が慌ててギロチン帝王に連絡します。彼女の無線での言葉から、「ウルフの森の小屋」にササール王女が囚われていることを突き止めるU3・U7。ササール王女とU6をすり替える作戦を大臣に告げ、王女の救出に向かう2人。 小屋を発見して王女を救出する時にも、王女から「あっ、あなたは昼間の坊や!」と言われ、「チェッ!」と顔をしかめるU7にニヤリ。 しかし大臣もBF団の一味だったことで、またまたどんでん返し! 大臣と侍女によってU6が囚われて、小屋に連れてこられました。私は「大臣が怪しい」と思っていたんですヨ。ん〜、たまりません、この展開!(^o^) 侍女に突き飛ばされてレッドコブラの足元に倒れていたU6が、レッドコブラの背に拳銃を突きつけて「アタシもユニコーンよ!」。またまた形勢逆転! この小屋のシーンは今話のヤマ場です! この小屋のシーンではU6と王女が同時に登場していますが、ボディダブル(代役の役者)が上手く使われて不自然に感じないものになっています。 こうなるとお決まりの展開ですが、最後は怪獣に頼るBF団。ロボも出動し、巨大怪獣対ロボのシーンへ。ガンモンスの得体の知れない攻撃に、ロボも苦戦‥‥。というよりは、ロボに命令するU7の理解を超えた攻撃に、U7が混乱していたのかも‥‥。 U3はBF団が小屋に仕掛けた爆弾を利用し、ロボはガンモンスの目を塞ぎ、両方とも勝利を収めます。こういう両面の対決が見られるのも『ジャイアントロボ』の醍醐味です。 |
|||
| ●ガンモンス 眼球をモチーフにしたグロテスクなデザインですが、非常に魅力的です。 瞳の部分からは吸引する光線(?)を発します。その他、ロボとの戦闘ではロボを幻惑させるような能力を使っていますが、よくわからない演出となっています‥‥。 夜間は飛びまわり、昼間は脚が出てきますが、その意味は劇中では不明。この脚は血管を思わせる赤と青の線が絡んだデザインで、これも不気味さを感じさせます。 |
|||