環境ホルモン騒動その2
8/25に各放送局や新聞は一斉に「内分泌撹乱化学物質研究会でのあわびのインポセックスの報告」を取り上げました。この会で発表された演題で普通の視聴者に最も必要だろうと私が思ったのはヒトへの影響検出されずという各種発表(例えば日本で最も母乳中のダイオキシン類濃度が高かった時代に母乳で育った人が現在子宮内膜症の好発年齢を迎えているけれども、子宮内膜症患者が母乳で育った人に多いかというとむしろ逆、とか)、の方だと思うのにわざわざ「悪いことがおきてるもの」だけ探して報道する。どこかの汚染された海でのみみられるあわびの異常が日本人全員の関心事だとはとても思えないのですが。
ダイオキシン・環境ホルモン騒動で際だつのはこういう「風評被害」の多さです。母乳が毒物のように言われて悲しい思いをしているであろうお母さんたち、所沢の農家、焼き芋もできなくなった子どもたち(うちの子も)。ポリカーボネートは離乳食用の食器としては非常に優秀で、軽くて電子レンジにも使えるし子どもが投げても割れない。それを使うなというだけの根拠はどこにもないのに。結局みんな泣き寝入りしているわけです(所沢の農家は提訴したようですが)。
もともと野生生物に影響があるということで問題にされた「内分泌撹乱物質」ですが、例えば「多摩川の魚の精巣が小さい」ということですとその原因は一体何だろうと考えると、建設省のデータから見る限り最も多くの河川で検出されているのは人畜由来のエストラジオールです。これはノニルフェノールとかビスフェノールAとかいうようなものより10万倍以上というくらい活性が高い。となると魚の異常は人間存在そのものが原因である可能性が高いということでしょう。下水処理能力を上げようとは頑張ってるようですが、そもそも下水道の整備されていない地域に人が住んではいけないというくらいでないとどうにもならないのでは?キャンプなんてとんでもない、愛犬の散歩中のおしっこもダメとかいう話になるのでしょうか?野生生物には既に悪影響が出てるわけですから早く対応しないといけないような気がするのですが、そういうことはほとんど問題にならない。日本での「環境問題」って何なんだろう・・と思うこの頃です。
*2001.1.1追記
2000年度「手袋から環境ホルモン」で騒動になったフタル酸エステルについて、解説がありますので紹介します。この話はまだまだ延々と続いているのですが、「環境ホルモン問題は人類を滅ぼすかもしれない大問題だ」と言っているのは日本のマスコミだけで、science誌によればアメリカでは「内分泌かく乱作用がある」と主張している科学者ですら「その影響は最悪の場合でもcatastrophicではないはずだからじっくり研究すればよい」というスタンスで、「とにかく疑わしきは避けろ」という知的判断を放棄した日本の科学ジャーナリズムの質とは一線を画しているというべきでしょう。もしも「疑わしいものを避ける」とするなら、量からも活性からも真っ先に避けられるべきは大豆製品なのだから当然です。ちなみに「健康食品」として大豆始め各種植物フラボノイドの錠剤などを売ってるようですが、こういうものはとてもではないけれど安全とは言えないので妊婦さんなどが気軽に摂ることは避けて欲しいものです。野菜は食事から摂りましょう。
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