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本当の恐怖はそんなところにねえよ。リングしたことが本当の死ぬ原因じゃねえよ。とホラー映画を否定したホラー映画『自殺サークル』に対して本作はエンターテイメントとしてのホラー映画だという。ただ、ホラー映画というものは見た後の後味が悪い物だが、本作は見た後に何かあたたかいものを感じる不思議なホラー映画だ。 それは登場人物達に対する愛情だろう。大杉漣演じる山崎が所謂、エンターテイメントホラー映画における排他されるサイコ野郎となるのだが、監督が山崎は自分自身だと言うように映画の中でも排他されつつも愛情をもって描かれているのだ。また、髪の恐ろしさを描きつつも、主人公である優子は最後、髪を切る仕事をやめないという。 『エクステ』はエンターテイメントのホラー映画で、『自殺サークル』はいやみの映画だと言うが、今見ると当時の『リング』等のホラー映画を並べてみないとわからない要素があり、それが作品全体から見て、メッセージをわかりづらくしてしまっている。逆に本作はエンターテイメント側から山崎を通して『自殺サークル』の監督自身を相対化しているように見えるのだ。 優子「変態!!」 山崎「違う!!」 優子「変態!!」 山崎「違う!!」 優子「変態!!」 山崎「違う!!!!!」 『自殺サークル』はエンターティメントを外側から見る視点でエンターテイメントの死体を暴く、『エクステ』はエンターテイメントの側から排他される人間の死体を描く。エクステを生み出す搾取された少女の死体。その死体に執着の愛情を持つ排他された男、山崎。『エクステ』は美しいものには死体と搾取と排他があることを描きつつも、その矛盾を背負いつつも愛情を生み出す強い映画だ。 |