椎名林檎「無罪モラトリアム」
二十歳になったばかりの小娘がどうやったらこんな境地に立てるのか。ただ、俺が遅れすぎているだけなのか。とりあえずこのアルバムには演歌とパンクが混ざり合ったような私の理想とする詩と音がまざっているのです。
パンクスピリットあるいはロックスピリットなんか結局日本から欧米へのエキゾチズムだ。もちろんそうじゃない例もあるが。それはテクノだろうがレゲーだろうが同じだ。それらは、現地ではもちろん他の文化の影響も受けながらも、自文化に基づいた泥臭い文化なのだ。日本文化。それは日本人にとってさえエキゾチズムになってしまった。欧米へのエキゾチズムそのものを表現するというやり方もある。欧米、または最近ではアジア、それらへのエキゾチズムは民族の持つ現状だ。だから、それらを切り捨てるのはおかしい。自文化だけに固執するのは執着だ。外の文化の影響を受けたとしてもそれを自文化で解釈する必要があるということだ。それを自分の現状の表現に食べ尽くすということだ。
椎名林檎にはパンクと日本文化へのエキゾチズムが散りばめられているが、それを彼女は完璧に彼女の一部にしている。ジッタリン・ジンの「日曜日」ははじめてエキゾチズムじゃない沖縄のリズムだったが、ジッタリン・ジンの方はポップスなのが正反対。アングラでエキゾチズムに抜け出すのはなかなか難しい。それにしてもこれ売れてるな。でも、したしぶりにビビッと来たアルバムでした。
H11.03.05
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