ドッペルゲンガー
彼は自分の分身に悩まされていた
私はそれを他人事のように見ていた
しばらくすると彼の彼女が分身に悩まされるようになった
私は夜寝ていたら私にもそれは現れた
悪寒が走る
奴はすぐ傍にいる
動けなくなった私を見ている
実は彼の分身には彼のほくろがついていなく
彼が分身を見ることが出来ても
分身は彼を見ることはできなかった
しかし私の分身は違う
私は分身を見ることは出来ず
分身は私を思うがままに出来るまま
私にとりつく
私はその存在だけに悪寒をおぼえることが出来るだけ
しかも普段は気づかないのだ
ドッペルゲンガーは連鎖している
連鎖を断るならば今度はドッペルゲンガーがおまえを他人扱いする
ドッペルゲンガーを見ないと安心出来ないか
唯我独尊でドッペルゲンガーをいないことにしてしまうか
今まで顧みなかったものが隙を見せたら襲ってくる
仏教では古来からそれを因果応報とも言う
そしてその連なりは縁起になる
キリスト教ではそれを罪と呼ぶ
だから悔い改められるのだが
悔い改めなければ死ぬとしか言えない
連鎖するドッペルゲンガーを全て見ればそりゃ抱えきれなくなるさ
あるいは分をわきまえドッペルゲンガーを管理出来る状態にしておくか
あるいは自分を空に置き連鎖するドッペルゲンガーをそのままにしておくか
どんなものでも飲み込んでどんな混沌も恐れないとは今は言えない
外は針の山だからたった一言にさえびびってしまう
だから今は
ストーブにやかんを置いて
紅茶を沸かす
口の中は甘い
しばらくはここにいる
戦う時はそれなりのツラをして戻ってくるさ
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