写真の中の東京



何も写っていないビルの影

暗闇の中で人はいたのか

何をしていたのか

何を思っていたのか

今となってはわからない

過去のものとして

写真は景色を葬り去っている





写真を撮れば

この闇は今ここにも現れる

数分前の瞬間でさえ

過去のものとして葬り去る

瞬間は殺され続け

今でさえ殺そうとする





窓に見える遠くの人

手をふれば見てくれるだろうか

それでも遠すぎて

顔はのっぺらぼう

遠くの友達は何をしているだろう

一人でいると

みんな幽霊になってしまう





青空は東京の青空

無いのと同じだったものが

写真の中の東京になる

感傷的な幽霊になる

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