<Darkroom>

アンセル・アダムスは、写真が持つ深い潜在力を説いた同じ米国の写真家、ポール・ストランドのネガを見て感動しているが、ネガを見ただけで写真のすばらしさが分かるまでには相当の経験が必要だ。ある程度分かるようになっても、プリントしてガッカリすることもある。

現像の結果はネガでは正確に判定することはできず、プリントして評価すべきである。 しかし、プリントが正確でなければ何をやっても結果を正しく判断することはできない。 ゾーンシステムは正しい結果を出すための大きな力になっている。



1) ステンレス製の現像タンク

2) 水洗器

3) 温度コントロール・バルブ

4) コンタクト・プリント

1) 外気温にもよるが外側の容器は冬は22℃、夏は18℃前後の水を入れて調節している。
2) 二重の容器になっていて水は上から下に流れ、外側に押し上げられ、溢れ出る構造になっている。
3) 水量計、フィルターなどのパーツを買い集め、器用な人なら自分で組み立てられる。
    フィルターは2年で交換しているようにしている。
4) 印画紙はプリントに使うものと同じものを使用すべきであり、RCペーパーを使ったりすれば必要な情報は得られない。番号を書いておけばネガは容易に見つかる。


(1) 現像液
フィルム現像液には手に入れやすく、安定したものを使うのが良い。私は4×5、8×10inchにはコダックの H-110 を使い、小型ネガにはD-76 を常用している。H-110 は小型ネガには少し粒子を荒らすようだ。また、T-MAXフィルムにはT-MAX現像液を 使っている。

リキッドタイプの現像液は暗室で溶解し、粉末は屋外で溶解するようにする。新液は、一日以上前に溶解したものを使うようにする。希釈現像を基本とし、一回使用毎に廃棄することで常に新鮮な液が使えるため良好な再現性がえられる。

(2) 現像処理
15秒かけて現像液を注入した場合、現像終了時間の15秒前から排出する。現像終了後すばやく停止液を入れ、30秒間攪拌する。私は、いつも現像液をビーカーに戻した時、現像液の温度を測定し、設定温度±0.5℃の範囲であれば、液温に関しては正しく管理できたことになる。

停止液は規定通りに作り、新鮮なものを準備しておく。停止を省いたり、水を使ったりすれば現像ムラの原因にもなる。定着液には酸性硬膜定着液を使い、6分間一定の攪拌を行う。3分過ぎれば明かりを点けて確認することができ、能力のある定着液なら3分前後でフィルムの未露光部分は素ヌケになっている。そうでなければ定着能力はないと判断し、新液に変える。

定着の終わったネガフィルムは全ての作業が終わるまで流水の中に入れておくか、バットの中に入れて定期的に水を交換する。

すべて終ったら、水洗に入る。ハイポ・クリヤリング・エージェントの溶液にフィルムを1分間入れ、攪拌する。次に新鮮な流水で溶液を洗い流し、フィルム用水洗器に入れ、30分、水洗する。

(3) 水温コントロール
水洗水の温度は重要で水温が低いと水洗効率は悪くなり、水温が高いと乳剤を柔らげ、すり傷がつきやすくなる。急激な温度変化も乳剤に悪影響を与える。水温コントロールシステムは通信販売で外国のものが個人用としては安価だ。

(4) フィルムの乾燥
水洗が終わったフィルムは水滴防止液(ドライウェルなど)に浸し、フィルム・ワイパーでスクイーズしてクリップで止め、ワイヤーに吊していく。その時、シートフィルムは角にクリップを止めて、斜めの状態で乾燥しないと乾燥ムラがおきやすい。

(5) ネガの整理
ネガに通し番号を記入、別にノートを用意して日付、ネガ番号、内容を書き込む。また、撮影ノート (zone note) にも番号を書いておく。 ネガに製図用インクを使って番号を書いておくと、コンタクトプリントの表面に白く番号が出てくる。後でネガを探す時にも役に立ち、内容を把握することもできる。
(6) コンタクト・プリント
ネガの整理が終わったら、必ず、コンタクト・プリントを作ろう。  

 注) Printing を参照


      
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