以下のゾーンシステムによるファインプリント関連記事は、ゾーンシステム・ハンドブック(朝日ソノラマ 中島秀雄・田中益男著)より引用して掲載しています。
詳細は本書をご参照ください。
見たままを写真にしたい - 写真を志す人なら、誰もが望む写真の原点です。しかし、被写体の明暗すべてを印画紙にプリント再現できるとは限りません。なぜなら、印画紙の再現域は無限ではなく、最大黒は十分に光を受けて正しく現像されたときに現れる真っ黒で、最大白は印画紙自体の紙の色なのです。 どんなに明るい被写体を撮影しようとも、印画紙の白を越えて表現することは出来ないし、また、どんなに暗い被写体を撮影しようとも、印画紙の黒以上に暗く表現できません。 これが白黒写真の世界です。 ゾーンシステムは、印画紙に表せる黒から白までを1絞り差で10段階のゾーンに分け、このゾーンの概念で自然界の光の明暗を区分けするという発想なのです。スポットメーターを使って被写体の明暗を測定し、10段階のゾーンと関係付けながら、つぶれない暗部、そこから適正露出のキーを見つけ出すという方法なのです。
従来の撮影方法にはゾーンという概念はなく、露出、現像、プリントの流れは経験と勘に負うところが多く、客観性に乏しかったといえます。ゾーンシステムは、写真原理である光とゾーン、カメラとレンズ、露出と現像、ネガとプリントの関係を明快にし、ファインプリントを作るための極めて合理的な方法といえるでしょう。
私たちの身の周りにある撮影対象とする風景など被写体の明暗変化を見ると、境目が無くなだらかに変化している。
この連続的に変化する濃淡や明暗を「10段階のステップに置き換える」という発想で、濃淡や明暗を鮮明に意識することからスタートするのがゾーンシステム(ZONE SYSTEM)である。
写真制作の方法にはいろいろあるが、その中心となっているのがネガ・ポジ法である。これは、「撮影する被写体と明暗の逆転したネガ像を作り、それを印画紙にプリントして被写体と同じ明暗のポジ像に置き換える」 写真制作法である。
すなわち、ネガ作りとプリント作りという2段階のプロセスが必要であり、ここで大切なことは、プリントしたいネガと印画紙の組み合わせをどのようにするか、そのノウハウをどのように身につけるかである。
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ゾーンシステムを始めるには、まず被写体が、どの程度の明暗比(明暗差)にあるかをチェックする。
被写体を良く観察し、例えば、ここは明るい中にも質感のある白に描写したいハイライト部、ここは暗い中にも質感のある黒に描写したいシャドー部、というように撮影ポイントを見つけて、そこをスポットメーターで測定する。
その時、ハイライト部の測定値が "被写体のハーフトーン部分よりも2段(2絞り)明るい場合、そのハイライト部がzone
Z"、シャドー部が"被写体のハーフトーン部分よりも2段(2絞り)暗い場合に、そのシャドー部がzone
V" と見ることができる。このようにzone Vからzone Zの範囲を「テクスチャーゾーン」といい、明らかに質感のある描写域と位置づけている。
このような被写体を撮影したときには、標準ネガ現像(N: Normal Development)することによって、使用する印画紙にベストマッチする標準的なネガができ、標準的なプリント(シャドー部もハイライト部も質感が描出された写真)を制作できると考えている。(写真左)
また、例えばシャドー部がzone Vで、ハイライト部がzone[である被写体を撮影する場合、テクスチャーゾーン(zone V〜zone Z)に比べると、1ゾーン分だけ明暗比の大きい被写体であるため、標準ネガ現像(N)するとコントラストの高いネガとなる。そこでこのような場合は、1ゾーン分だけコントラストを下げるようにネガ現像時間を減らせばよいわけで、このような現像をゾーンシステムでは、マイナス1現像(N - 1 Dev.)と呼んでいる。
シャドー部がzone Vで、ハイライト部がzone Yである被写体を撮影する場合、テクスチャーゾーン(zone
V〜zone Z)に比べると、1ゾーン分だけ明暗比の小さい被写体であるため、標準ネガ現像(N)するとコントラストの低いネガとなる。そこでこのような場合は、1ゾーン分だけコントラストを上げるようにネガ現像時間を増やせばよいわけで、このような現をゾーンシステムでは、プラス1現像(N
+ 1 Dev.)と呼んでいる。 |
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ゾーンスケールを付けたスポットメーター
被写体の明暗分布を見ながら各部分の露出を測定して、被写体をゾーン値で意識する。
つまり、被写体の明暗分布をゾーンとして見たとき、どの程度のゾーン幅にある被写体かを知ることである。 |
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Appendix
・機材について
・ゾーン ノート (PDF A4原寸で印刷し、 切り抜いてご使用下さい)
・プリントレシピ (PDF A4印刷用)
・FAQ よくある質問と回答
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